Trademark Appeal Case
称呼類似と数字の非識別性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−9635(T2002−9635/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第3類、第16類、第20類、第21類、第24類及び第26類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成12年7月31日に登録出願された商願2000−84120に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願(分割出願)として、同13年6月15日に登録出願され、その後、指定商品については、同14年5月30日付け手続補正書により、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」、第24類「 織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,ろ過布,シャワーカーテン,のぼり及び旗(紙製のものを除く。)」及び第26類「編みレース生地,刺しゅうレース生地」と補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4256474商標(以下「引用商標」という。)は、「KOMSOR」の欧文字を横書きしてなり、平成9年6月17日登録出願、第24類「織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,ろ過布,シャワーカーテン,のぼり及び旗(紙製のものを除く)」を指定商品として、同11年4月2日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり、「COMME CA 28」(第6文字の「C」にはセディーユが付されている。以下、この文字を「C」と記載する。)の文字を書してなるところ、かかる構成にあっては、該「COMME CA」の文字と「28」の数字とは、視覚上自ずと分離して看取されるばかりでなく、両文字は、構成全体をもって特定の意味合いを有するとみるべき特段の事情も見出し得ないものであるから、該「COMME CA」の文字部分と数字「28」とは、常に一体不可分のものとして把握されるものとは認められないものである。
さらに、本願商標構成中の「28」の数字は、本願商標の指定商品を取り扱う業界において、商品の品番、型式等を表すための記号・符号として、取引上、普通に使用されている数字の一類型であるとみるのが相当である。
このことは、例えば、各種商品を紹介するインターネットのホームページにおいて、数字「28」が品番等として、「34−28」(http://www.pr-youhin.co.jp/kokki/index0.html)、「WRF−28」(http://www.wako-sangyo.co.jp/nobori/sushi-1.html)、「13−28」(http://www.menu-factory.com/onlineshop/nobori/inshoku/washoku.html)のように、それぞれ記載されていることからも十分裏付けられるところである。
してみると、本願商標構成中の「28」の数字は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであるから、本願商標に接する取引者、需要者は、自他商品の識別標識としての機能を果たすと認められる「COMME CA」の文字部分を捉えて、これより生ずる称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないものと判断するのが相当である。
そうすると、本願商標は、構成中の「COMME CA」の文字部分に相応して単に「コムサ」の称呼をも生ずるものである。
他方、引用商標は、前記のとおり、「KOMSOR」の欧文字を書してなるところ、該文字は、特定の意味を有しない造語と認められるものであり、このような欧文字からなる商標にあっては、これに接する取引者・需要者は、我が国において最も親しまれた外国語である英語読みで称呼するとみられるところから、例えば、英語の「sensor」を「センサー」、「sponsor」を「スポンサー」、「professor」を「プロフェッサー」と発音する例に倣い、これからは、英語読み風に「コムサー」の称呼を生ずるというのが自然である。
そこで、本願商標から生ずる「コムサ」の称呼と、引用商標から生ずる「コムサー」の称呼とを比較すると、この両称呼は、語尾における長音(―)の有無にわずかに差異を有し、他の音を共通にするものである。
しかして、この長音は、「サ」の母音の延長として発音されることから、該母音(a)に吸収されて明確には聴取され難い音となるばかりでなく、比較的聴取され難い語尾に位置することから、この長音の有無が称呼全体に与える影響は決して大きいものとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調、語感が近似し、互いに相紛れるおそれがあると判断するのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において相違し、観念については比較することはできないことを考慮しても、称呼において相紛らわしい類似の商標であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものである。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当であって、これを取り消すことはできない。
なお、請求人は、本願商標は、一般消費者に特定の意味合いを認識されない造語の一種と受け取られている仏語の「COMME CA 28」であるが、「COMME CA」の商標は、請求人のハウスマークともいえる中心的商標であって、被服、雑貨等の商品に使用した結果、一般消費者、取引者に広く知られており、しかも、「COMME CA」関連商標を使用する商品は、特定のメーカーが製造し、請求人所有の直営店舗またはデパート、スーパー等(以下「デパート等」という。)の直営販売コーナーにおいてのみ販売しており、引用商標を付した商品とは同一店舗での販売、同じ流通経路において取り引きされることはないため、出所の誤認、混同を生じさせるおそれはない旨主張し、証拠として甲第1号証及び同第2号証を提出している。
しかし、「COMME CA」商標が服飾関連業界において、その取引者、需要者の間に広く認識されているとしても、本願商標から生ずる「コムサ」の称呼と引用商標から生ずる「コムサー」の称呼とは、前記したとおり、類似するものであり、また、該商標を付した商品がデパート等の直営の販売コーナーのみで販売されるとしても、デパート等においては同種の商品を取り扱う直営販売コーナーを多数有することが普通であり、このような店舗における需要者は、それぞれの直営販売コーナーで取り扱う商品に付された商標を記憶して種々の出所に係る商品の購入を比較、検討することも決して少なくないというのが相当であって、販売・流通経路において商品の出所の混同を生ずるおそれがあるというべきであるから、請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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