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Trademark Appeal Case

ECO結合商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−15284(T2001−15284/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ECOTRAP」の文字(標準文字)を横書きしてなり、第7類の願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年2月24日に登録出願、その後、平成13年2月20日付けをもって手続補正書の提出があり、その指定商品が第7類「蒸気トラップ,エアトラップ,ガストラップ」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『ECOTRAP』の文字を普通に用いられる方法で書してなる。ところで、『ECO』の文字は、環境保護の意を有する『ECOLOGY』の略称として使用されているものであり、特に最近、各種製品(商品)が環境保護の観点を重視して開発することが求められており、その製造過程、廃棄の際における環境への影響を重視したものが開発され、これらの商品が『ECOグッズ』又は『ECO商品』と称して取り扱われている。また、その構成中の『TRAP』の文字は、『トラップ』に通じ、本願指定商品との関係では、その一般的な名称にすぎない。そうとすると、本願商標全体からは『環境保護に配慮したトラップ』の意味を認識するものであるから、単に該商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は「ECOTRAP」の文字よりなるところ、その前半部の「ECO」の文字は、「コンサイスカタカナ語辞典第2版」(発行所 株式会社三省堂)や「現代用語の基礎知識2003」(発行所 株式会社自由国民社)によると、「環境の」、「生態(学)の」の意で複合語をつくる語として親しまれているものであり、例えば、「環境保護を提唱する商品」を「エコグッズ」と、「都市ゴミの焼却灰や乾燥させた下水汚泥を主原料に使い、それに石こうなどを凝固剤として加えて作ったセメント」を「エコセメント」と、「地球環境に優しい自動車の運転をすること」を「エコドライブ」と、「環境にやさしいビジネス(企業)。地球環境問題の高まりの中で注目を浴びるようになった低公害型、環境保全型の企業活動や商品販売など」を「エコビジネス」と、「生態系が本来有している自然の浄化作用を人為的に制御する技術」を「エコテクノロジー」と、「環境共生住宅。エネルギー消費や炭酸ガス排出の削減のための断熱化や雨水の再利用、生ゴミからコンポストを作るなど環境に注意した住宅」を「エコハウス」と、「店舗で出る野菜くずや魚・肉の切りくずなどをたい肥にして野菜を栽培し、それをまた店舗で販売するという環境共生型農業システム」を「エコファーム」と、「地球環境にやさしい工業技術および材料」を「エコマテリアル」と称しており、このように、その後に名詞を続けて配し、環境にやさしいものである旨や環境に配慮したものである旨を表すために普通に使用されているといえるものである。このことは、インターネットのホームページをみると、例えば、(a)「http://www.nikkei.co.jp/events/eco」には、「地球と私のためのエコスタイルフェア エコプロダクツ2003」の見出しの下に「地球環境に与える影響を少なくした製品・サービス=『エコプロダクツ』。これまでの大量生産・消費社会から循環型社会へと転換するために、『エコプロダクツ』は重要な役割を果たすものとして注目されています。『エコプロダクツ2003』では、450の企業・団体が出展、一般消費財から産業材までのあらゆるエコプロダクツ(=地球環境に与える影響を少なくした製品・サービス)を紹介します。」と、(b)「http://www.toyota.co.jp/ecocar/concept/index.html」には、「エコカーについて」の見出しの下に「環境にやさしいクルマたちがもう、街を走り始めています。地球環境や都市環境に対する革新的な取り組みの一環として、トヨタでは20年以上前から新しい動力源の研究開発に取り組んでいます。」と、(c)「http://www.yamazakura.co.jp/eco2.html」には、「エコ製品」及び「エコケース」の表示並びに商品の写真とともに、「地球にやさしい名刺箱!」及び「●プラスチックに比べ燃焼時の発熱量が半減し、焼却処理が容易になりました。●『廃棄物処理におけるダイオキシン類標準測定分析マニュアル』の試験結果、ダイオキシン等の有害物質は検出されておりません。」と、(d)「http://www.ecodepa.com/ltseShop3/html/Depa/pc/html/item.htm」には、「地球環境改善商品デパート EcoDepa−エコデパ」の見出しの下に、「エコ雑貨(洗剤・石鹸)」について「川の浄化をテーマに開発された積極的地球環境改善商品の洗濯洗剤美葉うおっしゅと台所食器用リカバリーを主に商品構成しています。ゼロエミッション(廃棄物ゼロ運動)、リサイクル、生分解性など、環境に配慮したものばかりを揃えています。」としているのをはじめ、「エコ雑貨(炭類・雑貨)」、「エコ雑貨(衣類・繊維)」、「エコ雑貨(消臭剤他)」、「エコ雑貨(業務用)」、「エコ食品」、「エコギフト」などと、(e)「http://www.tokyo−fuji.co.jp/products/emtusin/em−btiee.htm」には、「エコケーブル」の見出しの下に「シースには、ポリオレフィン系材料を使用しているため、燃焼してもダイオキシンやハロゲンガスのような有害物質が発生しません。」と、(f)「wysiwyg://172/http://ecotaku.com/」には、「地球に優しい高品質なリサイクルトナーカートリッジを低価格・送料無料にて全国にお届け」の見出しの下に「エコトナーってどんなもの? お客様から回収したトナーカートリッジを工場にて、トナーを充填し、また使えるようにした環境にやさしいエコロジーなトナーなのです。」と、(g)「http://www.semco.net/products/pro/gaicyuuboujyo/detail/ecotrap.htm」には、「エコトラップ」の表示及び商品の写真とともに、「ペットボトル再生原料の環境に配慮した商品です。」及び「1.対象害虫の生息していると思われる場所に設置 2.トラップの回収・・・」と記載されていることからも窺うことができるものである。

また、本願商標の構成中の後半部の「TRAP」の文字は、「わな」や「トラップ装置」を意味し、「JIS工業用語大辞典【第4版】」(発行所(財)日本規格協会)によると、「機器、配管などからドレンを自動的に排出する自力式のバルブの総称」、「気体の通路に凝結、凝集しやすい液体を分離するため、又は逆流を防ぐなどの目的で取り付けられたもの」又は「必要なコンダクタンスを確保しながら、望ましくない気体・蒸気の分圧を物理的又は化学的方法で減少させ、その流れや移動を低減するための装置」の意味合いを有するものであり、商品の普通名称として用いられているものである。

そして、本願は、その指定商品が第7類「蒸気トラップ,エアトラップ,ガストラップ」であり、まさに「トラップ」を指定商品とするものであるところ、その「トラップ」は環境問題に密接な関連を有している商品といえる。このことは、新聞記事をみても、例えば、(1)2003年2月3日付けの日本工業新聞(10頁)には、「日野自がDPFを開発 新長期PM値に適合」の見出しの下に「日野自動車は、ディーゼルエンジン車が排出するガスの中に含まれるPM(粒子状物質)を平成十七年(新長期)排出ガス規制のPM値に適合させた新開発のDPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)を開発した。・・・また、平成十五年(新短期)排出ガス規制をクリアするために開発した低硫黄軽油を使用し、コモンレール式燃料噴射装置やパルスEGR(排出ガス再循環装置)、PMトラップなど最新の環境対応技術を盛り込んだ新型ディーゼルエンジンを組み合わせることで、捕集したPMを走行中に焼却処理することが可能。国土交通省が認定する超低PM排出ディーゼル車認定制度で『八五%低減レベル(四つ星)』になるという。」と、(2)2002年11月14日付けの日刊工業新聞(15頁)には、「フクハラ、スクリューコンプレッサー専用のエアドライヤー発売」の見出しの下に「フクハラ(横浜市瀬谷区、〜社長〜)は環境に優しく、省エネ、省力化を実現したスクリューコンプレッサー専用の冷凍式エアードライヤー『EDS―PMシリーズ=写真』を発売した。圧縮空気を有効利用しドレンを一カ所に集合させ、1台のセンサー付きスーパートラップでドレンを排出し、デストロイヤーに押し込み、油水分離して、下水に流せるようにしたのが特徴。・・・新製品は、従来バラバラに構成されていたものを、一つのシステムとして連結、集合させた。エアードライヤー、バイパス回路(配管)、フィルター、ドレンデストロイヤー、スーパートラップ、ドレン集合管で構成。」と、(3)2002年6月10日付けの日刊工業新聞(13頁)には、「テイエルブイ、千葉県にCES拠点開設−CE配置し営業活動支援」の見出しの下に「新たに千葉県市川市に『東京CESセンター=写真』を開設。専任のコンサルティングエンジニア(CE)などを配置し、セミナーや実証デモ装置による作動実演を通じて蒸気プラントの省エネや環境保全、自動化、生産性向上などの改善策を提案、営業活動を支援する。同社は真球フリーフロートを使ったスチームトラップなど流体制御機器の専門メーカー。国内外に独自の販売ルートを構築している。これをバックアップするCES活動は86年にスタート。経験を積んだCEがユーザーの立場に立って既設蒸気プラントの診断、改善・改造の提案から、プラント新設時のスチームシステム設計、新技術、製品の企画開発までトータルに手がけている。蒸気の発生から利用、回収にいたる基本的なエンジニアリング、デモ機を使ってスチームトラップなどの作動状況などを学ぶセミナーも、これまで加古川本社を中心に00年は全国で58回、01年には89回開いている。」と、(4)2002年2月13日付けの日刊工業新聞(13頁)には、「優秀省エネ機器システム(4)会長賞−ミヤワキ、スチームトラップ診断・管理システ」の見出しの下に「ミヤワキ(大阪市淀川区〜、〜社長、〜)のスチームトラップ診断・管理システム『Dr.Trap PM301』は、経験と勘に頼ってきたスチームトラップの診断を素人でも経験者並みに正確かつ高速で診断し、集計分析処理作業まで自動化したシステム機器だ。システムは蒸気漏れの際に発生する超音波振動や、表面温度を検出して作動状況を診断し記録する携帯機器と、診断データの集計分析および蒸気損失を出力する専用ソフトで構成される。スチームトラップ(トラップ)は蒸気配管に設置され、無駄な蒸気漏れを防止する自動弁だが、劣化による蒸気漏れや配管内の異物による詰まりを生じるため、定期的に点検する必要がある。その数は石油精製などの大工場では数千から数万台になる。ところが、『診断データを集計分析する厄介さもあり、トラップを自主管理している工場は10%前後が実情』(〜研究開発リーダー)という。わずか10台放置されていても、その蒸気漏れによる年間損失額は200万円にもなり、『無駄なCO

2

の発生を招き、環境に悪影響を与える』と点検の重要性を説く。・・・同システムは、9年前に工場の省エネ支援のため開発に着手し、99年2月に完成した。〜社長は『当社の調査では、トラップの蒸気漏れによる国内の年間損失総額は、重油換算で200億円を超える。環境問題への取り組みのためにも販売活動を強め、工場が自主管理できるようお役に立ちたい』とシステムの普及を誓う。」と、(5)2001年12月19日付けの日本工業新聞(19頁)には、「モノづくり立国を支える:大田区の『小さな巨人』(45)菅野技研(上)」の見出しの下に「真空実験装置のほか、電機メーカーが半導体の薄膜製造工程で排出する排ガス処理装置も製造している。これはトラップと呼ばれるもので、排ガスを何枚もの金属板に繰りかえしぶつけて、ガス中に含まれている酸を除去するものだ。環境問題には電機メーカーはきわめて神経質だから、トラップの注文はかなりある。この一年に約七十件の注文をこなした。」と、(6)2000年11月27日付けの日刊工業新聞(9頁)には、「環境ハイテク最前線(17)自動車排ガス−欧州で処理技術が普及」の見出しの下に「【悪者のレッテル】自動車の排ガスには、燃料の燃焼に伴う地球温暖化ガス(二酸化炭素)だけでなく、窒素酸化物(NOX)、炭化水素(HC)などの大気汚染物質が含まれている。99年に発表された東京都の『ディーゼルNO作戦』を契機に、ディーゼル自動車からの排ガス問題は注目の的となっている。排ガスの中でもとりわけ、専門用語で『PM』と呼ばれる微粒子状の物質が人体に悪影響があることが懸念されている。・・・エネルギー効率の高いディーゼル機関の持つ特性にも注目すると、『ディーゼル自動車―環境に悪い―ディーゼル追放』と短絡的に決めつけることは危険といえる。【触媒などで捕獲】このような状況下で注目されているのが、ディーゼル自動車の排ガス処理技術『パティキュレートフィルター(DPF)』であり、地球温暖化防止というディーゼルの利点を維持しながらPMを削減することができる。DPFは排ガスに含まれるPMを貴金属触媒などで捕獲する装置であり、パティキュレートトラップと呼ばれることもある。今日、DPFの技術は大型車でほぼ確立されてきており、また、経済的にもかなり改善されている。」と、(7)2000年10月27日付けの化学工業日報(9頁)には、「アルバック・クライオ、ヘリウムガス式を開発、コールドトラップ装置」の見出しの下に「日本真空技術グループのアルバック・クライオは二十六日、真空蒸着設備に使うコールドトラップで、従来の代替フロンガス式に代えてヘリウムガスを使う新装置『スピードシリーズTS型』を開発し発売開始したと発表した。大型のヘリウム冷凍装置を開発し、代替フロンガス式と同等以上の性能を持たせることに成功した。真空蒸着設備は数千台あり、このコールドトラップを新装置に置き換える需要などを見込む。価格メリットも持たせた。代替フロンガスは、オゾン層は破壊しないが地球温暖化効果が二酸化炭素に比べ非常に大きく、使用しない方向にある。そこで、環境を破壊しないヘリウムガスを使ったコールドトラップの需要が大きく見込めるため開発したもの。・・・コールドトラップは真空状態で被蒸着物から出てくる水分を凝結させ、排気速度を上げるために使われる。」と、(8)2000年3月1日付けの日刊工業新聞(19頁)には、「環境庁と運輸省、ディーゼル車排ガス低減技術で合同検討会を開催」の見出しの下に「環境庁と運輸省は現在、使用過程にあるディーゼル車の排ガス低減技術の効果などを検証する合同検討会を設置したと29日発表した。3月3日に第1回会合を開く。東京都のディーゼル微粒子除去装置(DPF)装着義務化に向けた動きなどを背景に排ガス低減技術の性能、車種ごとの適用可能性や供給体制の確認、コスト面などでの検討を行う。検討会は〜早大名誉教授ら官学の9人のメンバーと自動車関係団体から4人の参考人で構成している。DPFや連続再生式トラップなどの排ガス低減技術の評価のほか、対策別の費用と効果の把握や最新規制適合車への代替など他の施策との費用対効果も検証し、今夏までに中間報告を行い、2000年度中に最終報告をまとめる方針。」と、(9)1999年1月18日付けの化学工業日報(4頁)には、「東北大学、新触媒プロセスを実証、粒子状物質と窒素酸化物を同時除去」の見出しの下に「ディーゼル排ガスに含まれるパティキュレートとNOxの除去は、環境対策から大きな課題になっている。環境庁を始めとして、通産省は二○○五年以降さらに規制を強化することを検討中。しかし、ディーゼル排気ガスからこれらの有害物質を除去する決め手になるプロセスはない。一般的には、エンジンの改良やパティキュレートのトラップシステム、還元剤による選択的なNOx除去など、個別の削減技術の開発が検討されているものの、有力な技術は開発されていない。」と、(10)1998年10月29日付けの日本工業新聞(27頁)には、「探訪 エコ最前線:テイエルブイ(上)エネ消費量、5年で20%削減」の見出しの下に「スチームトラップ(覆水排除弁)で世界トップクラスのテイエルブイ(TLV、社長〜、兵庫県加古川市、TEL〜)は、顧客の蒸気エネルギープラントの効率アップのための診断・改善提案や、二十一世紀型のハイブリッドな蒸気プラント建設の実現を目指したエンジニアリング事業を展開している。・・・昨年十二月の地球温暖化防止京都会議(COP3)にもとづき、政府は地球温暖化防止計画で二○一○年の二酸化炭素排出量を九○年度比六%低減させる目標を掲げている。このため、九九年四月から施行される改正省エネ法ではエネルギー管理指定工場に対し、従来の大規模工場を対象にした第一種に加え、中規模な工場も第二種(年間一五○○キロリットル以上の燃料、六○○万キロワットの電力使用)として指定、省エネ努力を義務付けている。もちろん蒸気プラントも規制の対象になるが、その際、省エネ推進の大きなカギを握るのがスチームトラップだ。」と、(11)1998年3月26日付けの日本工業新聞(9頁)には、「トヨタの三元触媒 10カ国で特許取得 排ガス規制現行値より90%以上低減」の見出しの下に「トヨタ自動車は二十五日、リーンバーンエンジンや直噴ガソリンエンジンといった希薄燃焼エンジンの排ガス浄化技術『NOx(窒素酸化物)吸蔵還元型三元触媒システム』=写真はカットモデル=の基本特許を日本を含む世界十カ国で取得したと発表した。トヨタが十カ国で特許を取得するのは初めて。他社に対してもライセンス要請にこたえていく計画で、現在、国内外合わせて六社が打診しているという。環境保全意識が高まるなかで、環境車両だけでなく、特許ビジネスの拡大も目指す作戦だ。同システムは、希薄燃焼エンジンの排出ガスを浄化する。これまで浄化が困難だった希薄燃焼時の排ガス中のNOxを触媒がいったん吸蔵(トラップ)し、吸蔵したNOxをその後の濃空燃比運転時に還元浄化する仕組み。・・・トヨタによると、三菱自動車工業が今秋に日本で実用化を予定しているGDI(ガソリン筒内噴射)エンジンのNOxトラップ型も、トヨタの特許に触れずに商品化するのは難しいとみており、環境エンジンの特許をめぐって熱い戦いが繰り広げられる可能性も出てきた。」と、(12)1995年9月2日付けの朝日新聞(東京夕刊 8頁)には、「自動車館:9 赤池学(匠の博物館 MONOSEUM)」の見出しの下に「これからの自動車に欠けてはならないのは、環境を守る視点である。先ごろ三菱自動車は、最新の制御技術でシリンダー内に気流の渦を作り、従来方式の六割のガソリンで同等の出力を実現する希薄燃料エンジンを発表した。十一年前にトヨタが実用化した層状燃焼技術を進化させたものだ。ディーゼル関連では、排気還流で燃焼温度を下げ、窒素酸化物(NOx)の生成反応を抑えるメルセデスの排ガス再循環システムや黒煙成分をフィルターで除く『微粒子トラップ装置』、フォルクスワーゲンが実用化した、排気を酸化処理して排ガスを浄化する『触媒コンバーター』技術などを特筆したい。日本ではあまり乗用車に使われないディーゼルエンジンだが、原油を精製すれば一定の割合で軽油が発生する。これを活用する技術の改善も、忘れてはならない環境対策なのである。」と記されていることからも裏付けられるところである。

そうすると、本願商標は、その指定商品が第7類「蒸気トラップ,エアトラップ,ガストラップ」であり、「トラップ」の一種を指定商品とするものであることをも踏まえると、取引者、需要者をして、我が国でも親しまれた「ECO」の語と「TRAP」の語よりなるものであり、全体としては環境にやさしいトラップ」又は「環境に配慮したトラップ」程度の意味合いをあらわすものと容易に認識されるものといえる。

してみれば、本願商標は、その指定商品中、例えば、上記(1)ないし(12)の新聞記事にあるトラップのように、「環境にやさしいトラップ」又は「環境に配慮したトラップ」の意に照応した商品に使用したときは、その商品の品質を表示するにすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当するといえる。また、前記以外の商品に使用したときは、その品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当するといえる。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であり、取り消すことができない。

なお、請求人(出願人)は、甲第1及び第2号証を提出するとともに、本願商標の指定商品は青銅・鋳鉄・鋳鋼・鍛鋼を主原料とするとし、一方で、財団法人日本環境協会のエコマーク類型・基準制定委員会によって選定されたエコマークの商品類型には金属製品又は鋼製品が選定されていないとして、原審の認定、判断を妥当性に欠ける旨主張する。しかし、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び第4条第1項第16号に該当するか否かは、取引者、需要者が如何に認識するかを基準に判断すべきものであって、エコマークの選定基準などに左右されるものではないし、まして、本願商標の指定商品も青銅、鋳鉄、鋳鋼又は鍛鋼を原材料とするものに限定されているわけでもないから、かかる請求人(出願人)の主張は採用することができない。

また、請求人(出願人)は、「ECO」又は「エコ」の文字を含む商標の登録例を提示しているが、それらの登録例は本願商標とは商標が異なり、事案を異にするものであり、当審の認定、判断はこれらの登録例に拘束されるものではない。

よって、結論のとおり審決する。

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