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Trademark Appeal Case

不使用取消審判の使用事実

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2002−30180(T2002−30180/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第663434号商標の登録は、その指定商品中「回転電気機械、配電用または制御用機械器具、電球類および照明器具、電池、電気磁気測定器、民生用電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具」について取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第663434号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和38年11月4日に登録出願、第11類「電線、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和39年12月31日に設定登録され、その後、同50年2月27日、同59年12月14日及び平成7年6月29日の三回に亘り商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張及び弁駁

(1)請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を以下のように述べ、甲第1号証を提出している。

本件商標は、上記の指定商品について、過去3年間、日本国内において商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれも使用した事実がない。

よって、本件商標は商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消されるべきである。

(2)平成14年5月24日付けで被請求人が提出している答弁書に添付の乙第1号証は、被請求人の会社案内であり、同社が「電気めっき線、電気めっき条、電線・ケーブル、ワイヤーハーネス、裸線、超薄肉溶接金属管、光ファイバ関連製品」をその事業内容とすることは理解できるが、「光ファイバ関連製品」として紹介しているのは、すべて「光ファイバーケーブル」である。同光ファイバーケーブルの末端部分は、「フラット研摩」、「斜研摩面」、「球体研摩」等の先端加工を施すか、あるいは「接続用コネクタ」を付加する加工を施してあるが、何れの加工を施したかにかかわらず、被請求人の製品は「光ファイバーケーブル」にすぎない。

また、「光ファイバーケーブル」に付された「接続用コネクタ」は、「接続函、接続スリーブ」と同様に「電線及びケーブル」の概念に属すべき商品であり、本件取消しにかかる商品の範疇には属さない。

さらに、乙第2号証、乙第3号証の製品は「電線」ないし「ケーブル」であり、その端末部分には接続函ないし接続スリーブ等を付する加工が施されているらしいこと、及び同端末部分を接続用フランジに接続させた状態で梱包されることが理解できるが、これらは基本的に「電線」ないし「ケーブル」であり、本件取消しに係る商品の範疇には属さない。そして、「接続用フランジ」そのものが、単独に被請求人の商品として販売されていることを何ら示していないのに加え、「接続用フランジ」も「接続函、接続スリーブ」と同様に「電線及びケーブル」の概念に属すべき商品であり、本件取消しに係る商品の範疇には属さない。

乙第4号証及び乙第12号証は「光ケーブルファイバーの端末に付加される部品、例えばフェルール」そのものが、単独に被請求人の商品として販売されることをなんら示していないし、「光ケーブルファイバーの端末に付加される部品、例えばフェルール」も「接続函、接続スリーブ」と同様に「電線及びケーブル」の概念に属すべき商品であり、本件取消しに係る商品の範疇には属さない。

乙第13号証は、商品ラベルであり、ラベルの項目に鑑みれば「電線及びケーブル」に関するものと推測できる。

乙第14号証は、「電線及びケーブル」の海外輸出用英文パンフレットであり、「半導体素子用の電線」が含まれているが、「半導体」そのものを取り扱うことについての記載は見当たらない。

以上のとおり、答弁書からは、被請求人が本件取消請求に係る指定商品について3年以内に日本国内において使用した事実を認めることができない。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を概要次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第14号証を提出している。

(1)被請求人は、下記に示すように、本件商標と実質的に同一と認められる商標を取消に係る指定商品について継続して正当に使用している。

(2)被請求人は、乙第1号証の内容が示すように、昭和38年に日産電線工業株式会社と東洋電線株式会社が合併し、協和電線株式会社と改称した。このとき、会社の標章として本件商標を出願し、昭和39年12月31日に登録されたものであり、被請求人の所有する商標は、会社の発展とともに自他共に認める商標であり、現在も使用されていることを乙第1号証によって立証することができる。すなわち、乙第1号証が作成された平成11年当時の取扱製品を示すパンフレットには、たとえば光ファイバ関連製品として接続器などが掲載されている。

そして、そのパンフレットの裏表紙をはじめ各所に掲載された写真に、本件商標が写っており、継続して使用していることが示されている。

被請求人の使用する商品である乙第2号証は、センサ用気密フランジで、乙第3号証が示すように、本件商標が記されたフランジ収納箱に収納され、出荷されている。

また、乙第4号証から乙第11号証は、被請求人が取り扱う商品の一部であり通信機械器具に用いられる接続器である光増幅器用フエルール(パイプ)付きウエッジファイバである。

本件商標は、乙第4号証、乙第5号証及び乙第12号証に示すように、被請求人が使用する商品のカタログにも表示されている。

本件商標の指定商品の一つである電線は、乙第14号証の第3頁に示すように使用され、年間約3600トンが出荷されている。

本件商標は、電線だけでなく、上記光ファイバ通信用のデバイス部材についても使用している。

このように被請求人は現在も本件商標を使用し、確実にその拡大を続けているものである。

よって、請求人の取消理由の主張は成立しない。

4 当審の判断

被請求人の提出した乙各号証よりは以下の事実が認められる。

(1)乙第1号証は、被請求人の商品パンフレットであって、18頁には主要製品名として「裸線、電気めっき線、電気めっき条、プラスチック電線、光ファイバケーブル、ワイヤーハーネス、超薄肉溶接金属管」等の商品が紹介され、その裏表紙中央部分には本件商標と社会通念上同一と認められる商標が表示されている。

また、会社概要の項には、「平成10年2月 電線生産部門を福井工場に集約する。」との記載がある。

同カタログ15頁上段には、「・・・また、光ファイバの各種端末加工として、受・発光素子との結合系に用いられるファイバの端面加工、はんだ付け固定を可能にしたファイバの金属コート加工、更に光ファイバを周辺機器や回路素子へ接続するための各種コネクタ付け加工等も行っています。」との記載がある。

(2)乙第2号証ないし乙第4号証は、商品「機密フランジ、メタライズドファイバ」の包装時の状態を表した写真のカラーコピー及び説明書であり包装用段ボール側面及び説明書中に本件商標が使用されている。

(3)乙第5号証ないし乙第12号証は、商品「フェルール付楔ファイバ」のカタログ、楔ファイバ用ケースラベル、楔ファイバ用ケースと収納箱であり、段ボール側面、楔ファイバー内の2002年4月の日付けのある製品リスト(乙第10号証)に本件商標が使用されている。

以上の事実を総合すれば、本件商標は、遅くとも平成10年2月以降、本件審判の請求登録日である同14年3月13日前3年以内を含めて現在に至るまでの間、継続して商標権者(被請求人)により、その指定商品「電線及びケーブル」に含まれる「裸線、電気めっき線、電気めっき条、プラスチック電線、光ファイバケーブル、ワイヤーハーネス、超薄肉溶接金属管」について使用されていたと認めることができる。

しかしながら、前記使用商品「裸線、電気めっき線、電気めっき条、プラスチック電線、光ファイバケーブル、ワイヤーハーネス、超薄肉溶接金属管」は、「電線及びケーブル」に属する商品であり、本件取消しに係る「回転電気機械、配電用または制御用機械器具、電球類および照明器具、電池、電気磁気測定器、民生用電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具」の何れにも属する商品ではない。

さらに、被請求人が「光ファイバ関連製品として接続器などが掲載されている。」と主張する点については、請求人の提出に係る各書証により、「光ファイバ関連製品として接続器」について単独で取引されていることを確認できないばかりでなく、被請求人は、光ファイバを周辺機器や回路素子へ接続するための各種コネクタ付け加工等をも業としていることから、該商品は「周辺機器や回路素子へ接続するための各種コネクタ付け加工を施した光ファイバ」であるというのが相当である。

してみれば、本件商標は、本件審判の請求登録日前3年以上、日本国内において、商標権者により、本件取消しに係る商品の何れかについて使用されていたと認めることはできない。

したがって、本件商標は商標法第50条の規定により指定商品中「結論掲記の商品」について取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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