Trademark Appeal Case
略語の品質表示性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−823(T2002−823/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、「DTL」の欧文字を標準文字により書してなり、願書記載の第9類に属する商品を指定商品として、平成12年10月27日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、平成13年10月4日付け手続補正書をもって、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,入場制御装置に対して非接触通信するためのデータキャリア」に補正されたものである。
2.原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)本願商標は、ダイオード、トランジスター、抵抗器を用いて論理関数を構成する回路を表す「Diode Transistor Logic」の略語として用いられている「DTL」の文字を書してなるにすぎないから、これを本願の指定商品中「論理回路,ダイオード,トランジスター」に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)指定商品は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願商標に係る指定商品「情報の処理・記録・貯蔵・伝達・受信・監視・印刷のためのコンピュータ端末装置及び情報運搬具,その他の電気・電子装置,競技参加者・旅行者・展示会等のイベント訪問者のための予約受付・チケットの前売り・宿泊の予約受付・設備器具の予約受付を行うサーバーを含むコンピュータネットワーク装置情報の処理・記録・貯蔵・伝達・受信・監視・印刷のためのコンピュータ端末装置及び情報運搬具,その他の電気・電子装置,競技参加者・旅行者・展示会等のイベント訪問者のための予約受付・チケットの前売り・宿泊の予約受付・設備器具の予約受付を行うサーバーを含むコンピュータネットワーク装置」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。また、前記指定商品が不明確でその内容及び範囲が把握できないことから、政令で定める商品及び役務の区分に従って第9類の商品を指定したものと認めることもできない。したがって、本願商標は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。
3.当審の判断
(1)原査定において、前記2(2)の拒絶の理由に示された第9類に属する商品として記載された商品については、前記1のとおり補正された結果、その内容・範囲が明確になったものと認められるから、前記2(2)の拒絶の理由は解消した。
(2)そこで、前記2(1)の拒絶の理由について判断するに、本願商標は、「DTL」の文字からなるところ、該文字は、その指定商品中「半導体素子」との関係では、原審説示のとおり「ダイオードトランジスタ論理回路」を意味する「Diode Transistor Logic」の略語として、「マグローヒル科学技術用語大辞典(1038頁)」、「英和コンピューター用語大辞典第2版(326頁)」、「情報通信略語辞典(253頁)」、「ランダムハウス英和辞典(817頁)」「新技術略語辞典(77頁)」、「情報技術用語辞典(219頁)」、「コンピュータ2500語辞典(298頁)等々、多数の辞典に掲載され、かつ、同様の内容で解説されていることからして、本願の指定商品中「半導体素子」を取り扱う業界においては広く知られ、親しまれている語と認められる。
そうすると、本願商標を、その指定商品中「半導体素子」について使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、その商品が「ダイオードトランジスタ論理回路」という商品の品質を表したものと理解するに止まり、自他商品を識別するための標識としては認識し得ないものというべきであり、また、前記商品以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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