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Trademark Appeal Case

商標不使用取消の使用立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−30046(T2003−30046/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4313405号商標(以下「本件商標」という。)は、平成10年6月15日に登録出願され、「EcoNet」の欧文字を横書きしてなり、第35類「商品の販売に関する情報の提供」を指定役務として、同11年9月10日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べた。

(1)請求の理由

本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが指定役務についての登録商標の使用をしていないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

(2)答弁に対する弁駁

乙第1号証ないし乙第4号証では、本件商標が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定役務のいずれかについての登録商標の使用をしていることは証明されない。また、その指定役務について、その登録商標の使用をしていないことについての正当な理由も認められない。

すなわち、乙第1号証は、インターネットのホームページの画面をプリントアウトしたものと思われるが、指定役務について「EcoNet」の商標の使用をしていることを示すものではなく、さらに、「日刊自動車新聞98−10−02」の記載から、本件審判の請求の登録前3年より前の資料である。

乙第2号証には、「1999年1月7日」と記載されており、本件審判の請求の登録前3年より前の資料である。また、乙第2号証は、指定役務について「EcoNet」の商標の使用をしていることを示すものではない。

乙第3号証のうち、「平成11年9月、10月、11月分のネット上での売上管理表」は、被請求人が記載するとおり、本件審判の請求の登録前3年より前の資料である。「平成13年4月分販売実績一覧表」及び「平成14年3月分販売実績一覧表」には、「EcoNet」の文字さえなく、乙第3号証は、「EcoNet」の商標の使用を裏付けるものではない。

乙第4号証は、「平成11年藤沢市生産技術・新製品開発賞受賞通知書」であり、本件審判の請求の登録前3年より前の資料である。また、乙第4号証は、指定役務について「EcoNet」の商標の使用をしていることを示すものではない。

以上のとおり、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定役務のいずれかについての登録商標の使用をしているものではなく、商標法第50条第1項の規定により、商標登録を取り消されるべきものである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第4号証を提出した(なお、被請求人は、証拠方法を資料1ないし資料4と表示しているが、それぞれに対応する乙号証の表示をもって扱った。)。

被請求人は、「EcoNet」を平成11年4月1日より現在に至るまで、「リサイクル部品流通支援システム」のソフト開発及び全国の解体業者向け自動車リサイクル部品の流通を促進する事を目的としたオ一プンネットワークサービスを提供している。

(1)乙第1号証の「車体整備情報クリッピングサービス」によって、「電子メール利用のリサイクル部品ソフト/アイテム」の記事が日刊自動車新聞1998ー10ー2に掲載された事を証明する。

(2)乙第2号証の「第25回日本Mテクノロジー学会大会」によって、「MUMPSを利用した利用済み自動車部品の全国流通サービスEcoNetについて」を発表した事を証明する。

(3)乙第3号証の「平成11年9月、10月、11月分のネット上での売上管理表」によって、取引状況を証明する。乙第3号証の「平成13年4月分販売実績一覧表及び平成14年3月分販売実績一覧表」によって、実際の取引状況を証明する。

(4)乙第4号証の「平成11年藤沢市生産技術・新製品開発賞受賞通知書」によって、オートリサイクルパーツ検索流通システム「EcoNet(エコネット)」の新製品開発賞受賞を証明する。

4 当審の判断

(1)被請求人が提出した乙各号証をみるに、乙第1号証は、「車体整備情報クリッピングサービス/1998.10.01〜10.10」の表題のあるインターネットの打ち出し資料であり、その1136[98/10/02]の項には、日刊自動車新聞による「電子メール利用のリサイクル部品ソフト/アイテム」の記事が掲載されており、該記事によれば、「アイテム(川井章社長、本社=神奈川県藤沢市)はリサイクル部品流通におけるインターネットの電子メールを活用したりサイクル部品専用のコンピユーターソフトを開発した。今後、全国ネットワ一クの開発、構築やインターネットに対応しだデータウェアのサービスを提供していく。新ソフトの名称はリサイクルオートパーツ検索流通サービス『EconNet(エコネット)』。部品登録、検索機能、受発注機能、注文予約機能、電子メール機能を持つ。ウィンドウズ95が作動するパソコンで全国の業者、車体整備業者などの取引先とコンタクトでき、1回の通信費用は全国どこでも一律10円。」との記載があることを認めることができる。

乙第2号証は、「1999年1月7日付の第25回日本Mテクノロジー学会大会のお知らせ」の表題のあるインターネットの打ち出し資料であり、該記事には、「MUMPSを利用した利用済み自動車部品の全国流通サービスEcoNet」についての講演が同年1月30日に行われる旨記載されていることを認めることができる。

乙第3号証は、1999年(平成11年)9月ないし11月分、2000年(平成12年)4月分、2001年(平成13年)4月分及び2002年(平成14年)3月分の取引状況を示した一覧表のコンピューター打ち出し資料であり、平成11年9月ないし11月分及び平成12年4月分の資料には、「EcoNet売上管理表」の表題のもとに、上記各年月日における取引状況が掲載されており、平成13年4月分及び平成14年3月分の資料には、「販売実績一覧表」の表題のもとに、上記各年月日における取引状況が掲載されていることを認めることができる。

乙第4号証は、1999年(平成11年)12月付の「平成11年度藤沢市生産技術・新製品開発賞の結果ついて(通知)」と題する書面であり、該書面によれば、「インターネットサービスによるオートリサイクルパーツ検索システムEcoNet(エコネット)」が藤沢市新製品開発奨励賞に決定した旨の記載があることを認めることができる。

(2)上記で認定した事実によれば、被請求人は、1998年当時に、リサイクル部品流通におけるインターネットの電子メールを活用したサイクル部品専用のコンピユーターソフトを開発し、そのソフトの名称をリサイクルオートパーツ検索流通サービス「EconNet(エコネット)」と名付け、部品登録、検索機能、受発注機能、注文予約機能、電子メール機能を持ち、パソコンで全国の業者、車体整備業者などの取引先とコンタクトのできる全国ネットワ一クの開発、構築やインターネットに対応しだデータウェアのサービスの提供を開始しようとしていたことが認められ、この「MUMPSを利用した利用済み自動車部品の全国流通サービスEcoNet」は、1999年(平成11年)1月30日に、第25回日本Mテクノロジー学会においても紹介されており(乙第2号証)、また、この「インターネットサービスによるオートリサイクルパーツ検索システムEcoNet(エコネット)」は、1999年(平成11年)12月に、藤沢市の新製品開発奨励賞に選ばれていたことを認めることができる(乙第4号証)。

そして、乙第3号証の平成11年9月分の「EcoNet売上管理表」によれば、1999年(平成11年)9月には既に、自動車リサイクル部品の流通を促進する事を目的としたオープンネットワークサービスの業務は行われており、この業務に基づいた商品の売上げが計上されていたことが認められ、この業務は、その後、同年10月及び同年11月と続き、平成12年4月分の「EcoNet売上管理表」に示されているとおり、本件審判の請求の登録前3年以内である2000年(平成12年)4月1日から同月18日にかけても、該業務は引き続き行われていたことを認めることができる。

以上の乙各号証を総合してみれば、被請求人は、本件審判の請求の登録日(平成15年2月5日)前3年以内である2000年(平成12年)4月1日から同月18日にかけて、日本国内において、インターネットサービスによるオートリサイクルパーツ検索システムを用いることによって、自動車リサイクル部品のオープンネットワークサービスの業務に本件商標と社会通念上同一と認められる「EcoNet」の商標を使用していたものということができる。そして、該自動車リサイクル部品のオープンネットワークサービスは、本件商標の指定役務である「商品の販売に関する情報の提供」に含まれる役務と認められるものである。

(3)この点について、請求人は、乙第1号証、乙第2号証及び乙第4号証は、本件審判の請求の登録前3年より前の資料であり、しかも、指定役務について「EcoNet」の商標の使用をしていることを示すものではなく、また、乙第3号証のうち、平成11年9月、10月、11月分のネット上での売上管理表は、本件審判の請求の登録前3年より前の資料であり、平成13年4月分販売実績一覧表及び平成14年3月分販売実績一覧表には、「EcoNet」の文字さえないから、法所定の期間内に本件商標をその指定役務に使用していたことを証明しているものとはいえない旨主張している。

確かに、乙各号証をそれぞれ個別にみた場合には、本件商標の使用を証明するものとして、必ずしも適確なものとはいえないとしても、請求人が反論していない乙第3号証中の平成12年4月分の「EcoNet売上管理表」、その他の乙各号証を総合してみれば、相互に補完し合うことにより、本件商標の使用は証明されているものとみるのが相当である。

(4)したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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