Trademark Appeal Case
BOURBONの品質誤認性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90420(T2003−90420/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4663841号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成14年7月22日に登録出願され、第29類「いかを使用した加工水産物」及び第30類「いかを使用した菓子及びパン」を指定商品として、平成15年4月18日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、特定の品質を有するウイスキーの普通名称である「BOURBON」の文字を有してなるから、これをバーボンウイスキーを含有するもの、あるいはバーボンウイスキー風味を有するもの以外の指定商品に使用した場合には、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、別掲のとおり「BOURBON」、「ひとくち」及び「いか天」の各文字よりなるものであるところ、構成中の「BOURBON」の文字は、これと同じ綴りの「Bourbon」が「(フランスの)ブルボン王家の人」(例えば三省堂発行「EXCEED」英和辞典参照)をも意味する語であり、我が国の国語辞典に「ブルボン朝(Bourbon)」(三省堂発行「大辞林」参照)、「ブルボン王朝(Les Bourbonsフランス)」(講談社発行「日本語大辞典」参照)、「ブルボン家(ブルボンはBourbon)」(小学館発行「国語大辞典」参照)等の項が設けられ、「ブルボン(Bourbon)」に関連する語が掲載されている事実を考慮すると、一般的には、「ブルボン王家」、「ブルボン王朝」、「ブルボン家」等の「ブルボン(ブルボン王朝のブルボン)」の意味合いを表すものとして理解されると判断するのが相当であり、本件指定商品との関係からしても、直ちに「バーボンウイスキー」を想起するということはできない。
(2)また、本件商標の指定商品は、第29類「いかを使用した加工水産物」及び第30類「いかを使用した菓子及びパン」であって、これらの商品の中には、その製造過程においてウイスキーやブランデー等の洋酒が使用される場合があるとしても、それは、主要な原材料としてではなく、単に香り付け、風味付けのために使用される添加物の一つとして使用されるに止まり、しかも、その添加物としてバーボンウイスキーが使用されていることが広く知られているという事実は認め難い。
登録異議申立人の提出に係る証拠を検討しても、本件商標の指定商品について、「BURBON」の文字が「バーボンウイスキーを含有する商品」、「バーボンウイスキーの風味を有する商品」を表すものとして普通に使用され、一般に知られているという事実は見出せない。
(3)さらに、本件商標の商標権者は、ビスケット、米菓、スナック菓子等の菓子について、「BOURBON」、「ブルボン」の商標を永年使用し、我が国において「BOURBON」、「ブルボン」商標は、需要者の間に広く知られており、同者は、近時、焼菓子、チョコレート、キャンディー、ココア、ミネラルウォーター、茶飲料等の商品の製造、販売を行っているものであり、その業務の拡大を図っていることが窺える。
(4)そうとすれば、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者・需要者が「BOURBON」の文字部分を捉えて直ちに「バーボンウイスキー」を表すものと理解し、その商品がバーボンウイスキー用のつまみとして適しているもの、バーボンウイスキーを含有するもの、あるいは、バーボンウイスキー風味を有するものと把握し認識するものとは判断することができないから、本件商標は、その指定商品について、バーボンウイスキーを含有するもの、あるいは、バーボンウイスキーの風味を有するものであるかの如く、その商品の品質について誤認を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。
(5)以上のとおりであり、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではない。
なお、申立人は、バーボンウイスキーを用いた菓子の実例については追加の証拠を収集中であり、本件の審理をもう暫く待つよう申し出ているが、その後、相当の期間を経過しているにもかかわらず、何等の手続きもないから、それを待たずに処理する。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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