Trademark Appeal Case
結合商標の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90260(T2003−90260/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4665256号商標(以下「本件商標」という。)は、「小江戸時の鐘」の文字を標準文字で表してなり、平成11年7月2日登録出願、第30類「菓子及びパン,コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,みそ,ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,米,脱穀済みの大麦,食用粉類,穀物の加工品,サンドイッチ,すし,ピザ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,氷,酒かす」を指定商品として、同15年4月25日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立て理由(要旨)
(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下(a)及び(b)のとおりである。
(a)登録第2545234号商標(以下「引用商標1」という。)は、「時乃鐘」の文字を縦書きしてなり、第30類「最中、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和63年5月30日登録出願、平成5年6月30日に設定登録されたものである。
(b)登録第3208756号商標(以下「引用商標2」という。)は「時乃鐘最中」及び「時の鐘最中」の文字を二列に縦書きしてなり、第30類「最中」を指定商品として、平成5年11月8日登録出願、同8年10月31日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
引用商標1より、「トキノカネ」の称呼、「時を知らせる鐘」の観念を生じ、また、引用商標2より、「トキノカネモナカ」の一連称呼、「トキノカネ」の簡易称呼、「時を知らせる鐘」の観念を生じる。
これに対し、本件商標は、「コエドトキノカネ」、「コエド」、又は「トキノカネ」の簡易称呼、観念を生じる。
そして、本件商標の指定商品は、「菓子、パン」を含み、引用商標1及び2と指定商品においても共通している。
してみれば、本件商標と引用商標1及び2は商標類似関係(特に称呼類似商標)及び、商品類似関係にある。
(3)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
申立人は、甲第1号証ないし甲第34号証を提出して、引用商標1及び2は申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者間に広く認識されている旨、以下のように申し立てた。
申立人は、明治35年に創業した埼玉県岩槻地方を代表する和菓子の老舗として当地方において著名であり、申立人の製造、販売に係る主力銘菓、「時乃鐘最中」は、岩槻のシンボル「時乃鐘」に由来する。そして申立人は、大正末期以来「時乃鐘」の商標を、その製品、包装用紙、化粧函、由来書、看板等に表示し、大いに広告、宣伝に努めた結果、「時乃鐘」、「時乃鐘最中」の名声は岩槻市及びその周辺の公共機関は勿論のこと、一般顧客間に広く認識されている。
そうすると、本件商標は、その指定商品「菓子」に使用するときは、他人(申立人)の業務に係る商品を表示するものとして需要者間に広く認識されている引用商標1及び2と類似するものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当し、また、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第15号にも該当する。
(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に該当するから、その登録を取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記したとおり、「小江戸時の鐘」の文字によりなるところ、該文字は、同じ書体、同じ大きさの文字で一連に表されているものであって、構成中の「時の鐘」の文字部分が外観上分離して見える態様のものでない。また、本件商標全体より生ずる「コエドトキノカネ」の称呼も、格別冗長なものではない。
そして、埼玉県川越市が、江戸の風情を残していることから、「小江戸」と呼ばれていることからすると、本件商標は、構成全体をもって「川越市(小江戸)にある時の鐘」なる意味合いを想起させるというのが相当である。
してみると、本件商標は、その構成文字全体が一体不可分のものとして、需要者に認識されるものというのが相当であるから、これより単なる「時の鐘」(時を知らせる鐘)の観念を生じるものでなく、また、「トキノカネ」と略称されることなく、「コエドトキノカネ」とのみ称呼されるべきものであって、引用商標1及び2と外観、称呼及び観念のいずれからしても非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標中の「時の鐘」の文字部分のみ抽出したうえで、引用商標1及び2と比較し、本件商標と引用商標1及び2とが外観、称呼及び観念において類似するとする申立人の主張は、採用できない。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
前記(1)で認定したとおり、本件商標は、引用商標1及び2とは十分区別し得る別異の商標というべきであるから、これをその指定商品使用しても、これに接する取引者、需要者をして、引用商標1及び2を連想又は想起させるものではなく、その商品が申立人又は申立人と経済的、組織的に関係のある者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないというべきである。
(3)むすび
以上のとおりであるから、本件商標は、登録異議の申立てがされた指定商品、「菓子」について、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。