Trademark Appeal Case
複合商標の称呼類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90096(T2003−90096/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4622850号商標(以下「本件商標」という。)は、「SKYBOSS」の欧文字を標準文字により横書きしてなり、平成13年11月20日に登録出願、第9類、第16類、第18類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年11月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、次の4件の登録商標を引用しており、いずれも現に有効に存続しているものである。
(a)「BOSS」の欧文字を横書きしてなり、昭和39年3月28日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和41年1月22日に設定登録された登録第695865号商標。(b)「BOSS」の文字を横書きしてなり、昭和62年3月17日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成1年11月28日に設定登録、その後、指定商品については、商標登録の取消の審判により、商標登録原簿に記載の商品について取り消すべき旨の審決がされ、その確定の登録がされた登録第2190696号商標。
(c)「BOSS」の文字を横書きしてなり、昭和62年3月17日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年12月25日に設定登録された登録第2197845号商標。(d)「BOSS」の文字を横書きしてなり、昭和62年3月17日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成7年7月31日に設定登録された登録第2708549号商標。
以下、これらを一括して「引用商標」という。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標とは、「ボス」の称呼及び「フーゴ・ボス」の観念において類似する。
(3)商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、ドイツ最大手のメンズアパレルメーカーのフーゴ・ボス・アクチェンゲゼルシャフト(以下「フーゴ・ボス社」という。)の著名な略称の「BOSS」の文字を含み、かつ同社の同意を得ていない。
(4)商標法第4条第1項第15号及び同第19号について
「BOSS」の文字は、前述のとおりフーゴ・ボス社の著名な略称であり、また、紳士服及び紳士用品について広く知られた商標であるから、本件商標は、商品の出所について誤認を生ずるおそれがあり、「BOSS」商標に化体した信用、名声、顧客吸引力等を毀損させるおそれがある。
(5)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号、同第11号、同第15号及び同第19号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「SKYBOSS」の文字よりなるところ、該構成文字は、同じ書体、同じ大きさで一体的に表されていて、その全体の文字数も7文字と一語を形成しているとみて何ら不自然なものではなく、また、その全体より生ずる「スカイボス」の称呼も冗長なものではなくよどみなく、一気一連に称呼し得るものである。
また、仮に本件商標を「SKY」と「BOSS」の両文字より構成されていると見たとしても、両語とも一般に親しまれている平易な英単語よりなるものと容易に看取されるものであって、視覚上も、観念上も両語間に軽重の差異は見出せないものである。
そうとすれば、本件商標は、構成全体をもって不可分一体のものと認識し把握されるとみるのが自然であるから、全体の構成文字に相応して「スカイボス」の称呼のみを生ずるものとするのが相当である。
これに対し、引用商標は、いずれも「BOSS」の文字よりなるものであり、該構成文字に相応して「ボス」の称呼を生ずるものといえる。
してみれば、本件商標より生ずる「スカイボス」の称呼と引用商標より生ずる「ボス」の称呼とは、構成音数、音構成に著しい差異を有していて、明確に聴別し得るものと認められるから、本件商標は、引用商標と称呼において類似するものではないといわなければならない。
また、両商標は、外観及び観念においても類似するものではない。
(2)商標法第4条第1項第8号について
(1)で述べたとおり、本件商標は構成全体をもって不可分一体のものと認識し把握されるとみるべきであるから、他人の著名な略称を含む商標であるということはできない。
(3)商標法第4条第1項第15号について
申立人の提出に係る甲各号証によれば、「BOSS」の文字からなる商標が本件商標の登録出願時においてフーゴ・ボス社の業務に係る男性用の被服等の商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたものであるとしても、(1)で述べたとおり、本件商標と引用商標とは十分に識別し得る別異の商標であるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者、取引者をして引用商標を連想又は想起させるものとは認められない。
したがって、本件商標は、これを商標権者がその指定商品に使用しても、その商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の商品であるかのごとく混同を生ずるおそれのある商標であるとはいえない。
(4)商標法第4条第1項第19号について
(1)で述べたとおり、本件商標と引用商標は、十分に識別し得る別異の商標であり、また、請求人が提出した証拠によっては、不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的など不正の目的をもって使用するものとは、認められない。
(5)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第8号、第11号、第15号及び第19号の規定に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する
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