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Trademark Appeal Case

定冠詞と役務内容の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−611(T2002−611/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ザ・借地」の文字を横書きしてなり、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供」を指定役務として、平成12年5月16日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、接頭語として普通に使用されている定冠詞の『THE』の字音『ザ』の文字と、中点『・』を介して『土地を借りること』を意味する『借地』の文字とを一連に書してなるところ、近時、不動産業界においては、土地活用の一つとして、定期借地権付住宅又は定期借地権付分譲マンション等の売買、定期借地権付の不動産情報等が盛んに行われている実情に鑑みれば、本願商標に接する需要者等は、指定役務との関連からして『借地権付きの不動産』程度の意を表したものと想起・認識させるものであるから、これをその指定役務中、例えば『定期借地権付住宅又は定期借地権付分譲マンションの売買、定期借地権付の建物又は土地の情報の提供』その他不動産売買に関連する役務に使用するときには、単に役務の質(内容)、役務の提供の用に供される物等を表示したものと把握するに止まり、自他役務識別標識としての機能を有しないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、その構成中の「ザ」の文字は英語の定冠詞「the」の表音と認められ、後に続く語を誇称する用例以外には特に意味を有しない語であり、また、「借地」の文字部分は「土地を借りること、借りた土地」の意味を有する語である。

そうすると、これらを中黒「・」を介して一連に「ザ・借地」と書した本願商標は、取引者・需要者をして、単に「借地」の語を強調したにすぎないものとして理解され、これをその指定役務中「土地の貸借の代理又は媒介」「土地の貸与」「建物又は土地の情報の提供」に使用するときは、役務の内容、提供の用に供するものが「借地」である旨理解されるに止まり、自他役務の識別標識とは認識し得ないというのが相当であって、かつ、前記役務以外の役務に使用するときは、あたかも「借地」に関した役務であるかの如く、役務の質について誤認を生ずるおそれがあるものといわざるを得ない。

してみれば、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとしてその出願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すことができない。

なお、請求人は、本願商標の登録適格性を主張するために、過去の登録例を挙げているが、本件とは、商標の態様及び指定役務を異にするものであって、そもそも、出願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるかどうかの判断は、該商標の構成態様と指定商品及び指定役務とに基づいて、個別具体的に判断されるものであって、他の登録例の存在によって、上記判断が左右されるものではないから、この点についての請求人の主張は、採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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