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Trademark Appeal Case

創エネ住宅の記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第15853号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「創エネ住宅」の文字を横書きしてなり、第37類「建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土工又はコンクリートの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,さく井工事,電気工事,電気通信工事,熱絶縁工事,エレベーターの修理又は保守,火災報知器の修理又は保守,事務用機械器具の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,煙突の清掃,し尿処理槽の清掃,床洗浄機の貸与,モップの貸与」を指定役務として、平成8年12月27日に登録出願されたものであるが、その後、指定役務については、同10年6月22日付の手続補正書により「建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土工又はコンクリートの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定は、「本願商標は、本願の指定役務との関係において『エネルギーを創りだす設置工事された住宅』の意を容易に認識させるものであるから、これを指定役務中、上記意に相応する役務に使用するときは、単に役務の質(内容)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は上記構成からなるところ、構成中の「創」の文字は、請求人の提出に係る甲第1号証によれば、「はじめる。はじめてつくり出す。」の意味をも有する語であり、同じく、「エネ」の文字は、甲第3号証によれば、「エネルギー」の略語であることが認められる。

そして、これらの文字を結合した「創エネ」又は「創エネルギー」の語は、省エネと共に又は省エネに代わるものとして、太陽熱、風力等を利用して電気エネルギー等を創り出すこと、ないしは太陽の光エネルギー等を電気エネルギー等に変換することを意味する語として一般に用いられているものであり、このことは、以下のように新聞報道されていることからも首肯し得るものである。

例えば、日経新聞記事データベースによれば、88.09.20付本紙朝刊32頁には「....そのガスをボイラーの熱源に再利用する、いわば『創エネ』装置である。」と、90.07.21付本紙地方面/静岡には「−牛乳パック回収創エネにも一役−『当社の場合は省エネでなく、創エネだよ』」と、92.01.16付日経産業19頁には「新エネルギーの開発と並んで創エネルギーの取り組みも進んでいる。」と、98.01.06付日経産業8頁には「規制強化に対応する創エネ、省エネ、リサイクルなど環境関連分野の....」と、99.06.07付日経産業22頁には「....『省エネ』『創エネ』に取り組む....」とそれぞれ記述され、読売新聞記事データベースによれば、96.09.05付東京読売朝刊17頁には「....太陽、風力、バイオガスなどクリーンエネルギーによる創エネ、....」と記述され、日刊工業新聞記事データベースによれば、97.09.26付日刊工業39頁には「....これを利用した”創エネ”関連の産業施策....」と記述されている。

また、近年は、温暖化問題など地球規模の環境問題への関心が高まり、環境に配慮したクリーンエネルギーの研究・開発が進められ、太陽電池や太陽熱温水器等を設置した住宅の建築が促進されていることも周知の事実である。

以上の事実からすれば、本願商標は、上記意味合いの「創エネ」の語と「住宅」の語とを結合したものと容易に認識し得るものであり、全体として太陽光発電等の装置を有する住宅の如き意味合いを看取せしめるものというのが自然である。

そうすると、「創エネ住宅」の文字を普通に用いられる方法で書してなる本願商標は、これを補正された指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者はその役務が上記意味合いの住宅を建築する工事であるという役務の質(内容)を表示したものと理解し認識するに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。また、本願商標を上記意味合いの住宅の建築に係る役務以外の指定役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがある。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。

なお、請求人は、当庁における審査例を掲げ、種々述べているが、掲げられた審査例は、本件とは事案を異にするものであり、上記認定・判断に影響を及ぼすものではない。

よって、結論のとおり審決する。

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