結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第31465号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第1228022号商標(以下「本件商標」という。)は、「ETIENNE」の文字と「エテイエンヌ」の文字とを二段に横書きしてなり、昭和48年5月22日に登録出願され、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、昭和51年10月27日に設定登録されたものである。
請求人は、商標法第50条第1項の規定により本件商標の指定商品中「洋服、コート」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁の要旨を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
請求人の調査によれば、本件商標はその指定商品中「洋服、コート」につき継続して3年以上日本国内において使用されていないのみならず、本件商標を使用していないことについて何等正当な理由が存することも認められない。
そればかりでなく、本件商標について専用使用権の設定又は通常使用権許諾の登録もないのであるから、使用権者による使用ということも問題にならないので、ここに請求人は商標法第50条第1項の規定に基づき本件商標の指定商品中、上記商品につき登録取消審判を請求する。
(1)本件商標は、甲2号証に見られる如く、「ETIENNE」の欧文字と「エテイエンヌ」の片仮名文字を上下二段に左横書きしたものである。
しかるに、答弁書に添付の乙第1号証ないし乙第3号証に使用されている文字は、すべて「ETIENNE」の欧文字のみであるから、本件商標を使用したものとは認められないものである。
蓋し、上段に記載された「ETIENNE」の欧文字は、特定の語義を有しない造語と認識せしめられるから、該欧文字からは、ローマ字の「エテイエンネ」、又は英語のnecktie(ネクタイ)に倣い、英語風の「エタイン」等の称呼を生じせしめ、片仮名文字に相当する「エテイエンヌ」の称呼だけに限定されるものではないからである。
(2)仮に百歩譲って、本件商標の使用と認められるとした場合、請求人は、被請求人の提出した乙第1号証ないし乙第3号証について、以下具体的に反論する。
(ア)乙第1号証は、件外「ラベル」の使用証明であるから、本件の取消に係る商品「洋服、コート」の使用を立証したものではないこと明らかである。
(イ)乙第2号証の証明書は、a)あらかじめ証明事項を不動文字で記載した書面の下部に取引業者の記名押印を為したものだけのものであること。b)添付ジャケットの写真には、確かに左手首部分に商標「ETIENNE」を付した「ラベル」と思われるものが見えるが、これとは別に、商品(洋服、コート)の性質から言って、えり吊りネーム又は裏地胸ポケット部分に商標が表示してあるのが普通であること。同上の仕入伝票は、c)商標「ETIENNE」が記載されていないこと。
上記a)〜c)等の理由により、乙第2号証は使用証明としては、信憑性に乏しいこと明らかである。
(ウ)乙第3号証の証明書は、a)あらかじめ証明事項を不動文字で記載した書面の下部に取引業者の記名押印を為したものだけのものであること。b)添付ジャケットの写真には、確かに左手首部分に商標「ETIENNE」を付した「ラベル」と思われるものが見えるが、これとは別に、商品(洋服、コート)の性質から言って、えり吊りネーム又は裏地胸ポケット部分に商標が縫製してあるのが普通であること。c)商取引の事実を示す書類が皆無であることから、実際に、商標「ETIENNE」を付した商品「ジャケット」が市場で販売され、かつ流通しているかどうか不明であること。
上記a)〜c)等の理由により、乙第3号証は使用証明としては、信用し難いものであること明らかである。
(3)以上の通り、被請求人の提出した使用を立証する上記各書面(乙第1号証ないし乙第3号証)は、商標法第50条の要件を具備しておらず、これらの証拠書類により、本件商標を使用しているとは認められない。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由の要旨を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出した。
答弁の理由
被請求人は、本件商標を使用しているので、その証拠を提出すると共に、若干の補足説明をする。
株式会社アワノの証明書及び仕入伝票 (乙第1号証)
株式会社マインド松井の証明書及び仕入伝票 (乙第2号証)
江口株式会社の証明書 (乙第3号証)
[補足説明]
被請求人は、繊維製品の卸売業を営むものであり、乙第1号証で証明したラベルを乙第2号証の製造業者に渡し、製造業者が製品に付し、被請求人に納入する。その後、被請求人が乙第3号証の小売業者に納入し、小売業者が販売したものである。
このような証拠から、本件商標は、「洋服、コート」に含まれる「ジャケット」に使用されていることは明らかである。
また、その使用形態も欧文字のみの使用であっても、同一の称呼及び観念が生じるものであるから、当然登録商標の使用と認められるものである。
被請求人の提出に係る乙第2号証の証明願及び仕入伝票によれば、株式会社マインド松井は、商標「ETIENNE」(以下「使用商標」という。)を付した商品「ジャケット」(以下「使用商品」という。)を平成8年4月10日より縫製し、継続的に被請求人に納入したことが認められる。
同じく、乙第3号証の証明願によれば、江口株式会社は、使用商標を付した使用商品を平成10年3月10日より継続的に被請求人から納入し、販売していたことが認められる。
そして、使用商標は、本件商標の欧文字部分のみの使用であるが、使用商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用とみるのが相当であり、また、使用商品は、請求に係る商品である「洋服、コート」の範疇に属する商品と認められる。
さらに、乙第2号証の仕入伝票の日付は、平成11年9月10日であることから、使用商品は、本件審判の請求の登録前3年以内に納入していたものと認められる。
してみれば、本件商標は、被請求人及び通常使用権者とみられる江口株式会社により、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、継続して本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中「ジャケット」について使用していたものといわなければならない。
なお、請求人は、被請求人の提出した使用を立証する各書面(乙第1号証ないし乙第3号証)は、商標法第50条の要件を具備しておらず、これらの証拠書類により、本件商標を使用しているとは認められない旨主張しているが、上記のとおり、使用商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用とみるのが相当であって、その他商標法第50条の要件を具備してるものといえるから、この点に関する請求人の主張は認められない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、請求に係る指定商品についてその登録を取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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