1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第16類「紙類,紙製包装用容器,衛生手ふき,紙製テーブルクロス,紙製タオル,紙製手ふき,紙製のぼり,紙製旗,紙製ハンカチ,紙製ブラインド,紙製幼児用おしめ,荷札,印刷物,書画,写真,写真立て,遊戯用カード,文房具類,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,こんにゃく版複写機,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,観賞魚用水槽及びその附属品」を指定商品として、平成8年12月27日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、我が国の著名なアニメの一つである『宇宙戦艦ヤマト』を表したものと容易に認識させる図形よりなるものであるから、これをその指定商品について使用するときは、該商品が前記のアニメの著作権者と何等かの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」と認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおりの図形よりなるものであり、該図形は、昭和49年から同58年にかけて制作され人気を博した、テレビないし劇場用映画の「宇宙戦艦ヤマト」に登場する戦艦を表した図形よりなるものと認められる。
しかしながら、該図形が特定の商品又は役務を表す商標として使用され、これが取引者、需要者の間に広く認識されているという事実は、見いだせない。
してみれば、本願商標の登録出願人が本願商標をその指定商品に使用した場合、他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
ところで、原査定は、アニメーションが著名であることを理由として、本願商標は当該アニメーションの著作権者と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であると混同を生ずるおそれがある旨認定している。
しかしながら、商標法第29条は、「商標権者は、指定商品についての登録商標の使用がその使用の態様によりその商標登録出願の日前に生じた他人の著作権と抵触するときは、指定商品のうち抵触する部分についてその態様により登録商標の使用ができない」旨規定しており、著作物が著名であることは、不登録理由とはなっていない。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第15号の規定に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消を免れない。
他に、本願について拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。