Trademark Appeal Case
称呼類似と末尾音の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−4955(T2000−4955/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「UBIQ」の欧文字を横書きしてなり、第9類「コンピュータ用回路基板,集積回路,その他の電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。),電子計算機(中央処理装置,スマートカード発行者がスマートカードを初期化及び個人用に加工するために使用するプログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ・磁気カード・光磁気ディスク,その他の電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ・磁気カード,光磁気ディスク,その他の周辺機器を含む。),これらとセット販売されるマニュアル,その他の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具」を指定商品とし、1996年2月20日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づくパリ条約第4条による優先権を主張して、平成8年8月20日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶理由に引用した登録第1693728号商標は、「U−BIX」の欧文字を横書してなり、昭和45年7月31日に登録出願、第11類「電子写真複写機」を指定商品とし、同59年6月21日に設定登録、その後、平成6年11月29日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。
同じく、登録第2696371号商標は、「ユービックス」の片仮名文字及び「UBIX」の欧文字を上下二段に書してなり、昭和59年6月28日に登録出願、第11類「電子応用機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成6年9月30日に設定登録がされたものである。
同じく、登録第2696372号商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、昭和59年7月26日に登録出願、第11類「電子応用機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成6年9月30日に設定登録がされたものである(以下、これらをまとめて「引用各商標」という。)。
3 当審の判断
本願商標は、前記に示すとおり、「UBIQ」の欧文字よりなるところ、特定の意味を有するものとは認められないものであって、「ユービック」の称呼を生ずるものと認められる。
引用各商標は、前記に示すとおり、各々特定の意味を有するものとは認められないものであって、「−(ハイフン)」の有無の差異を有するとしても、各構成文字に相応して、「ユービックス」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、本願商標より生ずる「ユービック」の称呼と引用各商標より生ずる「ユービックス」の称呼を比較するに、両称呼は、構成音中「ユービック」の3音を共通にし、末尾音において「ス」の音の有無に差異を有するのみである。
そして、この差異音「ス」は、舌端を前硬口蓋に寄せて発する無声摩擦音で極めて弱く響く音であって、称呼の識別上印象の薄い語尾に位置するものであるから、この差異が全体の称呼に及ぼす影響は決して大きいとはいえないものである。
そうすると、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、彼此聴き誤るおそれのある相紛らわしいものといわざるを得ない。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、外観を考慮し、かつ、観念について比較することができないとしても、称呼において相紛らわしい類似する商標と判断するのが相当である。
また、本願商標の指定商品は、引用各商標の指定商品と同一又は類似するものと認められる。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人(出願人)は、審判請求書において本願商標の引用各商標権者への名義変更交渉中である旨述べているが、その後、相当の期間を経過するもその手続はなされておらず、当審においてその点の釈明を求める平成13年9月19日付審尋書を通知したところ、請求人は、同13年12月25日付回答書及び同14年5月15日付上申書において再度同様の内容を述べるのみで、何ら具体的な状況説明もない。そして、該上申書の提出より相当の期間を経過する現在に至るも、手続の進捗等に関し何ら応答するところがないから、これ以上本件の審理を遅滞させるべき事由はないものと判断し、結審した。
よって、結論のとおり審決する。
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