結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2002−31258(T2002−31258/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4305902号商標(以下「本件商標」という。)は、「GLOBIS」の欧文字を横書きしてなり、第35類「インターネットのホームページを利用した商品の販売に関する情報の提供,その他の商品の販売に関する情報の提供,インターネットのホームページおける広告,その他の広告,経営の診断及び指導,市場調査」を指定役務として、平成11年8月13日に設定登録されたものである。
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、請求人による調査の結果、本件審判請求の登録前3年以内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定役務について使用された事実を発見できなかった。また、不使用について正当な理由があったとも認め難いものである。
よって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、登録を取り消すべきものである。
(2)答弁に対する弁駁
被請求人は、乙第1号証ないし乙第11号証を提出して、本件商標を「インターネットのホームページにおける広告」について、本件審判請求の予告登録前3年以内に国内において使用していたことを立証しようとしている。
しかしながら、商標の使用とは、商標法第2条第3項に規定する以下の要件を満足するものをいう。
(ア)商品又は商品の包装に標章を付する行為
(イ)商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する行為
(ウ)役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物(譲渡し、又は貸し渡す物を含む。以下同じ。)に標章を付する行為
(エ)役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に標章を付したものを用いて役務を提供する行為
(オ)役務の提供の用に供する物(役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物を含む。以下同じ。)に標章を付したものを役務の提供のために展示する行為
(カ)役務の提供に当たりその提供を受ける者の当該役務の提供に係る物に標章を付する行為
(キ)電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によって認識することができない方法をいう。次号において同じ。)により行う映像面を介した役務の提供に当たりその映像面に標章を表示して役務を提供する行為
(ク)商品若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付けて展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為
そうとすると、乙第1号証ないし乙第10号証は、これらの要件を満足する証拠としては是認することができない。
すなわち、乙第1号証ないし乙第10号証に示されているのは、本件商標の使用とは関係ないインターネットのドメイン名としての「GLOBIS」の使用であるから、それらの使用が本件審判請求の予告登録前3年以内の使用であると認められたとしても、指定役務である「インターネットのホームページにおける広告について、本件商標を国内において使用していたことを立証したことにはならない。
被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第11号証(枝番を含む。)を提出した。
本件商標は、被請求人(商標権者)であるドイッチェ・メッセ・アー・ゲーが、本件審判請求の登録前3年以内に国内において、役務「インターネットのホームページにおける広告」について使用しているものであり、商標法第50条の規定により、その登録が取り消されるべきものではない。
(1)被請求人は、1947年に最初に開催された、産業財見本市である「ハノーバー・メッセ」、「セビット」等を毎年主催しているものである(乙第1号証ないし乙第6号証)。
同時に、被請求人は、インターネット・メッセである「グロービス(GLOBIS)」を1996年から実施しているものである。
(2)この「グロービス(GLOBIS)」のサービス内容は、「ハノーバー・メッセ」等の出展社に対して提供されるサービスであって、出展社、あるいは出展社の製品・サービス、出展社のブランド名等の情報を、各見本市が開催される約6週間前から、翌年の見本市が開催されるまでの間、被請求人のホームページ「グロービス(GLOBIS)」上に掲載し、インターネットの利用者に提供するサービスである。
いわば、見本市に興味のある者に対し、実際にハノーバーまで来なくても、インターネットを介して見本市に参加できるようにすることを目的としたサービスである。
「ハノーバー・メッセ」等のカタログに掲載されている出展社に関する情報は、その見本市の会期中自動的に無料でインターネット(GLOBIS)上でも提供されるが、出展社は、低額の費用により、「出展社のホームページを開く」、「見本市におけるハイライト紹介」、「出展社の製品の紹介」、「出展社の詳細な紹介」といったオプションサービスを受けることが可能である(乙第1号証)。
(3)本件商標の使用の具体例は、下記のとおりである。
(ア)乙第7号証の1は、毎年実施される「ハノーバー・メッセ」等の見本市への出展を募るために配布されるカタログ及びその訳文(乙第7号証の2)であり、2001年4月に開催された「ハノーバー・メッセ」用のものである。本カタログ中に「グロービス(GLOBIS)」に関する紹介等がなされている。
本カタログは、被請求人が商標「GLOBIS」を役務「インターネットのホームページにおける広告」について広告し、使用していることを明らかにするものである。
(イ)乙第8号証は、「ハノーバー・メッセ2002」のパンフレットである。本パンフレットは、2002年1月に印刷されたものである。
本パンフレット中には、「2002年1月からは、『ハノーバー・メッセ』の出展社及び展示内容の詳細も入手できます。企業とその製品についての詳細な情報は、ドイツ産業見本市株式会社のインターネットサービスであるGLOBISにアクセスすれば、文字と絵で知ることができます。」との記載がある。
本パンフレットは、乙第7号証の場合と同様、被請求人が、商標「GLOBIS」を、役務「インターネットのホームページにおける広告」について広告し、使用していることを明らかにするものである。
(ウ)乙第9号証の1ないし5は、「グロービス(GLOBIS)」サービスへの日本の出展社からの申込書のコピーである。
これらは2000年から2002年の間のものであって、乙第9号証の1から順に、各々2000年4月3日付、2001年3月29日付、2002年1月7日付(3種)のものである。
これらは、出展社の詳細な紹介、あるいは出展社のプロフィールをインターネット(GLOBIS)上のほか、CD−ROM、カタログに掲載したい旨の出展社の意思表示がなされた書面である。
この乙第9号証は、商標「GLOBIS」が役務「インターネットのホームページにおける広告」の取引に際し、現実にその識別標識として機能し、使用されていることを明らかにするものである。
(エ)乙第10号証は、日本の出展社からのオプションサービスの申し込みに対する請求書のコピーである。
本請求書は、2001年4月に開催された「ハノーバー・メッセ」に並行して提供された「グロービス(GLOBIS)」サービス取引に関するものであって、2001年3月2日付のものである。
本請求書中、左端の数字「110」、「120」、「140」、「170」等が、ホームページに掲載して欲しいと出展社が望んだ情報の項目毎に割り当てられた番号である。
これは、乙第9号証と同様に商標「GLOBIS」が役務「インターネットのホームページにおける広告」の取引に際し、現実にその識別標識として機能し、使用されていることを明らかにするものである。
被請求人の主張及び提出した乙各号証によれば、次の事実が認められる。
(1)被請求人であるドイッチェ・メッセ・アー・ゲーは、1947年に初めて開催された産業財見本市である「ハノーバー・メッセ」、「セビット」等を毎年主催している法人であること(乙第1号証ないし乙第6号証)。
(2)被請求人は、インターネット・メッセである「グロービス(GLOBIS)」のサービスを1996年から実施していること(乙第1号証)。そして、この「グロービス(GLOBIS)」のサービス内容は、「ハノーバー・メッセ」等の出展社に対して提供されるサービスであって、出展社、あるいは出展社の製品・サービス、出展社のブランド名等の情報を、各見本市が開催される前から、翌年の見本市が開催されるまでの間、被請求人のホームページ「グロービス(GLOBIS)」上に掲載し、インターネットの利用者に提供するサービスであり、実際にハノーバーまで行かなくても、インターネットを介して見本市に参加できるようにすることを目的としたサービスであること。
また、「ハノーバー・メッセ」等のカタログに掲載されている出展社に関する情報は、その見本市の会期中自動的に無料でインターネット(GLOBIS)上でも提供されるが、出展社は、その掲載費用を支払うことにより、「出展社のホームページを開く」、「見本市におけるハイライト紹介」、「出展社の製品の紹介」、「出展社の詳細な紹介」等のオプションサービスを受けることが可能であること。
(3)被請求人は、2001年4月に開催された「ハノーバー・メッセ」用の見本市への出展を募るために配布されるカタログを発行していること(乙第7号証の1)。そして、このカタログ中には、「グロービス(GLOBIS)」に関する紹介等がなされていることからすれば、被請求人は、商標「GLOBIS」を、役務「インターネットのホームページにおける広告」について広告し、使用しているものと認められること。
(4)被請求人の「ハノーバー・メッセ2002」のパンフレット(乙第8号証)は、2002年1月に印刷されたものであり、そして、このパンフレット中には、「2002年1月からは、『ハノーバー・メッセ』の出展社及び展示内容の詳細も入手できます。企業とその製品についての詳細な情報は、ドイツ産業見本市株式会社のインターネットサービスであるGLOBISにアクセスすれば、文字と絵で知ることができます。」(同パンフレット第26頁)との記載があることよりすれば、被請求人は、商標「GLOBIS」を役務「インターネットのホームページにおける広告」について、使用しているものと認められること。
(5)2000年から2002年の間に発行された、被請求人宛の「グロービス(GLOBIS)」サービスへの日本の出展社からの申込書のコピー(乙第9号証の1ないし5)によれば、係る書面は、出展社の詳細な紹介、あるいは出展社のプロフィールをインターネット(GLOBIS)上のほか、CD−ROM、カタログに掲載したい旨の出展社の申込書であること。
そして、この申込書よりすれば、商標「GLOBIS」は、役務「インターネットのホームページにおける広告」の取引の識別標識として機能し、使用されているものと認め得ること。
(6)被請求人の、日本の出展社からのオプションサービスの申込に対する、2001年4月に開催された「ハノーバー・メッセ」に提供された「グロービス(GLOBIS)」サービス取引に関する2001年3月2日付の請求書のコピー(乙第10号証)よりすれば、商標「GLOBIS」は、役務「インターネットのホームページにおける広告」の取引の識別標識として機能し、使用されているものと認め得ること。
してみれば、本件商標は、前記の使用事実よりして、被請求人(商標権者)により、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、その指定役務中の「インターネットのホームページにおける広告」について、使用されていたものというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものではない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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