1 本願商標
本願商標は、「携電」の文字(標準文字による商標)を書してなり、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として、平成14年3月4日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『携帯電話』を直感あるいは容易に想起させるにとどまる『携電』の文字を書してなるものであるから、本願商標をその指定役務、たとえば『移動体電話による通信,電話による通信,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与』に使用しても、単にその役務の質、提供の用に供する物を表示したものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり「携電」の文字よりなるところ、該構成文字よりは、直ちに原審説示の如き意味合いを看取し得るものとはいい難く、また、特定の役務の質、提供の用に供する物を具体的に表示したものとはいえないから、むしろ構成全体をもって一体不可分の一種の造語として認識、把握されるとみるのが相当である。
さらに、当審において調査するも、該構成文字が本願指定役務の質、提供の用に供する物を表示するものとして、その指定役務を取り扱う業界において取引上普通に使用されている事実も見出し得ない。
そうとすれば、本願商標をその指定役務について使用しても自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり、また、いずれの役務に使用しても役務の質の誤認が生ずるおそれもないものといわなければならない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定の拒絶の理由は妥当でなく、その理由をもって拒絶することはできない。
その他、政令で定める期間内に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。