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Trademark Appeal Case

不使用取消の証拠

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−30196(T2003−30196/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第0820644号商標の指定商品中「電子応用機械器具」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標登録の取消しの審判

1 本件商標

本件商標登録の取消しの審判に係る、登録第820644号商標(以下「本件商標」という。)は、「EBS」の欧文字を横書きしてなり、昭和42年7月7日に登録出願され、第11類(平成3年9月25日平成3年政令第299号による改正前の商標法施行令1条に基づく商品の区分のもの。)「電気機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、同44年6月10日に設定登録、その後、3回に亘り商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

2 本件商標登録の取消しの審判

本件商標登録の取消しの審判は、商標法50条により、本件商標の指定商品中「電子応用機械器具」について、登録の取消しを請求するものである。

第2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。

請求の理由

本件商標は、その指定商品のうち「電子応用機械器具」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者または通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから、商標法50条1項の規定により取り消されるべきものである。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。」と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証(登録商標の使用説明書(1)及び(2))を提出した。

1 本件商標は、被請求人が答弁書に添付した乙第1号証の(1)の1974年版工業計器総合カタログに記載の通りの製品群で使用している商標であって、その製品群の説明文の通りEBSシリーズ全電子式制御装置として、1970年代以降継続して使用しており、かつ、被請求人自身が公開しているホームページの表示画面(2)でもって現在も使用されている事を証明する。

2 1974年版工業計器総合カタログ(1)の2項(当審注記:「項」の文字は「頁」の誤記と思われる。以下、同じ。)から5項に記載通り、「EBSシリーズは、工場内のプラント等を監視・制御する全電子式制御装置群として発売し、その製品群は総合カタログ(1)の2項の目次に記述している通りである。また、このEBSシリーズは総合力夕口グ(1)の3項に記述している構成機器一覧から、変換器・演算器類(ラック取付)と受信計(パネル取付)とをユーザーのプラント仕様に合わせて構成し、これらをパネル及びラックに統一して設置することでプラント等を集中的に監視・制御出来るシステム」であって、これらを総合して「EBSシリーズ」と称している。特に変換器・演算器類は電子応用機器に属する商品分野での使用を示唆している。

3 これらの製品群はプラント監視・制御機器という性質上、現在も工場等内で稼動しつづけている製品であり保守も行なっている。現在、この製品に対応した新型の製品を発売しており、この「EBSシリーズ」のリプレースを促す情報は被請求人自身が公開しているホ−ムページの表示画面(2)で簡易に検索して情報を得ることが出来る。

被請求人自身が現在も開示しているホームページの検索画面(2)の1項で「EBS」を入力して検索することで、EBSシリーズの個々の型名に対応した新型製品群に係るリプレース情報(2)の2項から4項が開示される。つまり、需要者間において、現在も「EBSシリーズ」に係る情報が簡易に得られ、また、被請求人の製品群名である認識の基で「EBSシリーズ」に係る商品取引で使用を示唆している証明になるものである。

つまり、この広告は、現在も「EBSシリーズ」の製品を使用して戴いている横河電機製品のお客様がいることを示唆しているものである。また、総合カタログ(1)の2項に記述しているEBSシリーズの型名と、EBSシリーズのリプレース表示画面(2)の2項で記述している型名は同一であることはいうまでもない。

以上説明の通り本件商標は、過去3年以前の1974年代から、現在も、請求に係る指定商品において使用中である。

第4 当審の判断

1 被請求人が本件商標を使用している事実を証明するものとして提出した乙第1号証の登録商標の使用説明書(1)の商品カタログに示された商品は「全電子式制御装置」であるところ、当該の商品カタログは、1974年のものであり、本件審判請求の予告登録前3年に該当する2000年より26年も前のものである。

しかして、「全電子式制御装置」のような、技術的変革の著しい商品のカタログが、26年以上もの長きに亘り更新されずにそのまま使用されているということは、この種商品の技術常識及び取引の実情に照らせば考え難いところであり、かかる商品カタログをもってしては、本件商標が本件審判請求の予告登録前3年以内に日本国内において、本件取消請求に係る指定商品「電子応用機械器具」に使用されていたことを認めるに十分とはいえず、他に、本件審判請求の予告登録前3年以内に本件商標が使用されていたことを示す、あるいは推認させる証拠はない。

2 被請求人は、現在も「EBSシリーズ」に係る商品取引で本件商標の使用を示唆しているとして乙第1号証の登録商標の使用説明書(2)を提出している。

しかしながら、この使用説明書(2)は、「EBS」の商標を付した「全電子式制御装置」を、新型の商品(YS80/100)にリプレース(取り替え)を促すための宣伝・広告とみられるものであって、これによれば、かえって、「EBS」の商標を付した商品は、市場に提供されいないことを推認させるものであり、この登録商標の使用説明書(2)は、本件商標「EBS」が付された商品を販売するための宣伝・広告とは認められない。

3 さらに、被請求人は「これらの製品群はプラント監視・制御機器という性質上、現在も工場内で稼動しつづけている製品であり保守も行っている。」旨主張しているが、例え、当該機器が工場内で稼動していても、それは商標法2条3項各号にいう商標の使用に該当するとはいえず、まして、これらの機器の修理又は保守は、役務の分野に属する業務であって、本件商標の指定商品中には含まれないものである。

4 してみれば、被請求人は、本件商標を、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、取消請求に係る指定商品「電子応用機械器具」について使用していることを証明したとはいえず、また、これを使用していないことについて正当な理由があることを明らかにしていない。

したがって、本件商標の登録は、商標法50条1項の規定により、その指定商品中の「電子応用機械器具」についての登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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