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Trademark Appeal Case

欧文字品番の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第19840号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に示すとおり、「ST」および「エスティ」の文字を二段に書してなり、第6類「鉄及び鋼,非鉄金属及びその合金,金属鉱石,建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製建具,金庫,金属製金具,金属製建造物組立てセット,液体貯蔵槽,工業用水槽,液化ガス貯蔵槽,ガス貯蔵槽,ガス貯蔵槽又は液化ガス貯蔵槽用のアルミニウム製の浮中ぶた,滑車、ばね,バルブ,金属製包装容器(「金属製栓・金属製ふた」を除く。),金属製栓,金属製ふた,金属製荷役パレット,荷役用ターンテーブル,荷役用トラバーサー,金属製人工漁礁,金属製の可搬式家庭用温室,金属製の吹付け塗装用ブース,金属製養鶏用かご,金属製航路標識(発光式のものを除く。),金属製道路標識(発光式又は機械式のものを除く。),てんてつ機,金属製管継ぎ手,金属製フランジ,キー,コッタ,いかり,金属製ビット,金属製ボラード,かな床,金属製締付け金具,はちの巣,金網,ワイヤロープ,犬用鎖,金属製家庭用水槽,金属製工具箱,金属製貯金箱,金属製のきゃたつ及びはしご,金属製のネームプレート及び標札,金属製のタオル用ディスペンサー,金属製帽子掛けかぎ,金属製郵便受け,金属製靴ぬぐいマット,金属製ブラインド,金属製立て看板,金属製彫刻,金属製の墓標及び墓碑用銘板,金属製のバックル,つえ用金属製石突き,アイゼン,カラビナ,ハーケン,金属製飛び込み台,金属製あぶみ,拍車」を指定商品として、平成9年4月24日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、商品の規格、品番等を表す記号又は符号として類型的に用いられているローマ文字の二文字である『ST』の文字とその字音である『エスティ』の文字を普通に用いられる方法をもって書してなるにすぎないことから、これをその指定商品に使用しても、需要者をして、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成別紙に示すとおり、欧文字の「ST」の2文字と、その表音と認められる「エスティ」の片仮名文字とを二段に書してなるものである。

ところで、近時の産業、経済の進展に伴い、商品の多様化、細分化が進み、同時にライフサイクルの短縮化傾向も著しい現今、各種商品の製造・販売に関わる事業者は、常々消費者の需要傾向に合った新製品の企画・設計及び開発に取り組んでいるのが実情であって、建築業界をはじめ各種分野に携わる事業者それぞれに自己の製造、販売に係る各製品について、その製品管理又は取引上の便宜性から、欧文字の1文字ないし2文字よりなる標章を当該商品の規格、形式又は品番を表示するための記号、符号として、取引上普通に使用しているのが実情である。

そして、この事実は、本願の指定商品の分野においても、例えば、月刊建設物価平成11年6月号(財団法人建設物価調査会発行)には、歩道用横断防止柵に「PI、PF(日鉄建材工業)」、普通鋳鉄製グレーチングの格子ぶたに「CA、CB(オオタケファンドリー)」、「GF、GK(カネソウ)」、同側溝ぶたに「DG(第一機材)」、「CD(長谷川鋳工所)」、同溝ぶたに「GW(北勢工業)」或いは建築金物(軸組工法用金物)のひら金物に「SM」、かね折り金物に「SA」、ひねり金物に「ST」、山形プレートに「VP」、同(枠組壁工法用金物)の柱頭金物に「PC」、パイプガードに「PG」と表示するなどして、取引上普通に使用している状況が認められ、さらに、いわゆるユニットハウス又は移動ハウスと呼ばれる簡易建造物組立セットに関する株式会社トキワのインターネットホームページには「ST」と称する「モービルハウス(移動ハウス)、軽量鉄骨ラーメン構造の工場生産100%のユニットハウス」とする紹介記事にみられるように、当該製品について、その規格、形式を表す記号・符号として具体的に「ST」の欧文字2文字を使用している事実が見受けられる。

しかして、本願商標は、その構成別紙に示すとおり、欧文字「ST」の2文字と、その表音「エスティ」の片仮名文字からなる標章であって、下段の片仮名文字部分は上段の文字の表音を振り仮名風に表示するにすぎず、それ自体に商品識別の機能は有しないものであり、ほかにその態様等において格別特異な点も見出せないから、本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、商品の品番、規格を表示するための記号、符号として普通に用いられる標章の一類型と理解するに止まり、それをもって、当該商品の出所を示す識別標識とは認識し得ないものというべきである。

してみれば、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標といわなければならない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当するものといわざるを得ないから、この理由をもって拒絶すべきものである。

なお、原査定は本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当する旨認定したものであるが、本件については、前記理由により拒絶すべきものと判断した。

よって、結論のとおり審決する。

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