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Trademark Appeal Case

著名商標と称呼・観念の類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第19086号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第21類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として平成6年3月3日に登録出願されたものである。

そして、願書記載の指定商品については、平成7年2月8日付け手続補正書により、第21類「なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),鉄瓶,やかん,食器類(貴金属製のものを除く。),アイスペール,泡立て器,こし器,こしょう入れ,砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),卵立て(貴金属製のものを除く。),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),盆(貴金属製のものを除く。),ようじ入れ(貴金属製のものを除く。),ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜き,大根卸し,タルト取分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。),清掃用具及び洗濯用具,化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。),おけ用ブラシ,金ブラシ,管用ブラシ,工業用はけ,船舶ブラシ,洋服ブラシ,紙タオル取り出し用金属製箱,靴脱ぎ器,せっけん用ディスペンサー,寝室用簡易便器,トイレットペーパーホルダー,トイレット用マット,湯かき棒,浴室用腰掛け,浴室用手おけ」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、アメリカの著名なデザイナーである、ラルフ・ローレンがデザインに係る商品(特に、被服、眼鏡等)に使用する商標として、本願出願前に既に取引者、需要者間において周知・著名な『POLO』の文字及び馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形を含むものであるから、これを本願指定商品について使用するときは、該商品がラルフ・ローレン又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く商品の出所について混同を生じさせるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)「POLO」及び「Polo」などの商標の周知性について

当審において、「POLO」、「Polo」、「ポロ」の文字よりなる標章が、我が国において本願出願時すでに、アメリカ合衆国在住のデザイナーであるラルフ・ローレンの業務に係る商品であることを表すものとして、広く一般に知られていたか否かについて職権に基づく証拠調べをした結果、発見した事実(平成15年5月8日付け証拠調べ通知書参照)を総合して判断するに、「POLO」ないし「Polo」の文字よりなる標章、「by RALPH LAUREN」の文字よりなる標章、「馬に乗ったポロ競技のプレーヤー」の図形よりなる標章及びこれらを組み合わせた標章(以下、まとめて「引用商標」という。)は、ラルフ・ローレンのデザインに係る被服類及び眼鏡製品に使用する標章として、遅くとも本願の登録出願時までには既に我が国において取引者、需要者の間に広く認識されるに至っていたものと認められ、その状態は現在においても継続しているというのが相当である。

なお、上記職権に基づく証拠調べにより発見した事実については、商標法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、平成15年5月8日付をもって、その結果を請求人に通知し、相当の期間を指定した上で意見を申し立てる機会を与えたが、指定した期間内に意見の申立がなかったものである。

(2)商品の出所の混同のおそれについて

本願商標は、別掲のとおり、馬に乗った一人の競技者がマレットを振り上げてポロ競技をしている図形を描き、それを円状に囲むように「ROYAL COUNTY OF BERKSHIRE POLO CLUB」の欧文字で書してなるものである。しかして、本願商標の文字部分から生ずる「ロイヤルカウンティオブバークシャーポロクラブ」の称呼は長音も含めて20音という長い音数からなり冗長であるばかりでなく、これらが一連一体の熟語として親しまれた観念を有するものとして広く認識されているともいえないことに加え、上記図形部分はポロ競技のプレーヤーを認識せしめるものであることからすれば、「POLO」の文字部分自体が着目され、本願商標は全体として「ポロ(競技プレーヤー)」の観念及び「ポロ」の称呼を生ずるものというのが相当である。

また、本願商標に係る指定商品は、家庭用又は台所用の手動式の器具、食器、化粧用具、洋服ブラシ等であり、これらの商品は、被服、眼鏡と同様、そのデザインが重視される商品であって、デザイナーの関与が十分予想されるものであることから、身につけるものはもとより、インテリア製品も含め、トータルでファッション化する傾向にある昨今にあっては少なからぬ関係を有するものといえる。

他方、上記のとおり、ラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして需要者間に広く認識されている引用商標は、「ポロ(競技プレーヤー)」の観念及び「ポロ」の称呼を生ずるものといえる。

そうとすると、上記認定のとおり、我が国において遅くとも本願商標の登録出願時までには引用商標が取引者、需要者の間に広く認識されていたという取引の実情を考慮すると、本願商標は、その指定商品に使用する場合には、引用商標と構成上相違する点があるとしても、時と処を別にしてこれに接する取引者、需要者は、前記した実情から「POLO」の文字又はポロ競技の図形部分に着目して、引用商標を連想、想起し、ラルフ・ローレン又は同人と組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのようにその出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

(3)請求人の主張について

ア)請求人は、本願商標を構成する文字は英国に実在する特定のポロ競技団体の名称を表す旨主張しているが、たとえそうであるとしても、我が国においては、上記ポロクラブは知られたものではなく、本願商標に接する取引者、需要者が本願商標の構成中の「ROYAL COUNTY OF BERKSHIRE POLO CLUB」の文字部分から直ちに上記ポロクラブを表したものと理解し、これを一連一体のものとして認識するとは言い難いから、請求人の主張は採用できない。

イ)その他、請求人は、当庁における審査例を掲げて種々主張するところがあるも、過去にされた審査例等は具体的、個別的な判断が示されているのであって、必ずしも確立された統一的な基準によっているものとはいえず、仮にその中に矛盾等があるとしても、具体的事案の判断にあたっては、過去の審査例等の一部の判断に拘束されることなく検討されるべきであるから、この点に関する請求人の主張も採用することができない。

(4)まとめ

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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