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結論

敗訴(請求棄却)

商標「エンザゴールド」の誇称部分の分離と称呼(第4条第1項第11号|審判異議2003−90423(T2003−90423/J7))

審判番号
異議2003−90423(T2003−90423/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「エンザゴールド」
争点(論点)
誇称部分の分離と称呼
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第29類・第32類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2003−90423(T2003−90423/J7)・異議)は、本件商標「エンザゴールド」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「誇称部分の分離と称呼」です。指定商品・役務は第29類・第32類に属します。特許庁は「登録第4664391号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4664391号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4664391号商標(以下「本件商標」という。)は、「エンザゴールド」の文字(標準文字)を横書きしてなり、平成14年7月25日に登録出願され、第29類「野菜・野草・樹木・果実・海草又はそのいずれかの組み合わせを主原料として抽出した酵素を含むエキスを配合した液体状・ゼリー状・顆粒状・粉末状・カプセル状の加工食品」、第32類「清涼飲料,果実飲料,野菜・野草・樹木・果実又はそのいずれかの組み合わせを主原料とする液体状のエキスのジュース」を指定商品として、平成15年4月18日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)

本件商標は、その出願日前の出願に係る登録異議申立人の登録第2624705号商標(以下「引用商標1」という。)及び登録第2721774号商標(以下「引用商標2」という。)に類似し、かつ、これと同一又は類似の商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。

本件商標中「ゴールド」の部分は、「金(色)」「黄金」の意味から転じて、各種商品・役務の取引に際しては、商品・役務の品質について、高級又は優秀であることなど商品等の誇称表示として広く一般に使用されているものである。かかる事実に徴すれば、本件商標に接する需要者・取引者等は「ゴールド」の部分を商品等の誇称表示であると認識し、これを除いた「エンザ」が識別標識たる部分と把握することが決して少なくないと確信する。本件商標の「エンザ」と「ゴールド」の間に意味的な繋がりが全く感じられないため、常に一体不可分として看取すべき理由はない。また、我が国における通常の語学感覚からすれば、一般的には片仮名「エンザ」は単なる造語として需要者等に把握されるものと考えられる。したがって、上述のごとく商品等の誇称表示にすぎない「ゴールド」に比べて、「エンザ」は単なる造語として非常に強い識別力を発揮するため、本件商標は「エンザ」のみが識別標識として機能し、「エンザ」の称呼で取引に資されるおそれが極めて高いものと考えられる。

他方、引用商標1及び2は、ごく自然に「エンザ」の称呼を生ずる。

したがって、本件商標と引用商標1及び2とは、称呼「エンザ」を共通にする類似の商標である。

3 当審の判断

本件商標は、上記のとおり、「エンザゴールド」の文字(標準文字)を横書きしてなるものである。

一方、引用商標1は、別掲に示すとおりの構成よりなり、平成3年6月19日に登録出願され、第32類「加工野菜および加工果実、その他の加工食料品、果実、野菜、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成6年2月28日に設定登録され、その後、商標権存続期間の更新登録が平成16年1月27日になされているものである。また、引用商標2は、別掲に示すとおりの構成よりなり、平成3年6月19日に登録出願(パリ条約による優先権主張1990年12月19日、ニュー・ジーランド国)され、第29類「清涼飲料、果実飲料、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成9年5月23日に設定登録されたものである。

本件商標と引用商標1及び2の類否につき検討すると、本件商標は、「エンザゴールド」の文字を同じ書体及び大きさの文字でまとまりよく表しているものであり、その全体構成は冗長ではなく、「エンザ」と「ゴールド」の文字部分に外観上の軽重の差はないものである。また、本件商標全体より生ずる「エンザゴールド」の称呼は、一連に自然に称呼できるものである。

そして、「ゴールド」の語が商品等の誇称表示として使用される場合があるとしても、直接的かつ具体的に商品等の品質を示すものではないから、「ゴールド」の語を含む商標が必ず「ゴールド」とこれ以外の部分とに分離して取引者・需要者に理解認識されるとまではいえない。また、登録異議申立人は、引用商標1及び2の周知又は著名性について何ら主張、立証するところがない。

そうしてみると、本件商標中の「エンザ」の文字部分が独立して識別標識として認識されるとすべき相当の理由はないものと認められ、本件商標は、一連一体の一種の造語というべき「エンザゴールド」の文字を表す商標として取引者・需要者に認識され、「エンザゴールド」とのみ称呼され、これより単なる「エンザ」の称呼を生じないものというべきである。

そして、本件商標と引用商標1及び2は、その外観、称呼及び観念のいずれにおいても紛らわしいところのないものであり、非類似の商標といわざるを得ない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでない。

よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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