Trademark Appeal Case
称呼の類似性と一体不可分
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90394(T2003−90394/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4658791号商標(以下「本件商標」という。)は、「TWIN TOUCH」の文字と「ツインタッチ」の文字とを二段に横書きしてなり、平成14年9月3日に登録出願され、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年4月4日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標権者は、会社の商業登記簿謄本(甲第7号証)に示す如く、主に化粧品、アクセサリーを営業している会社である。
したがって、営業品目が全く相違する「なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。)」等は、「自己の業務に係る商品又は役務」とは、とうてい考えられない。
よって、本件商標は、商標法第3条第1項柱書きに違反して、取り消されるべきである。
(2)本件商標は、標準文字により「TWIN」の文字を横書きしてなり、平成12年3月29日に登録出願され、第8類及び第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年3月1日に設定登録された登録第4547934号商標(以下「引用A商標」という。)と、類似の関係にあり、引用A商標の指定商品中、第21類「ガラス基礎製品(建築用のものを除く。),食器類(貴金属製のものを除く。),化粧用具(電気式のものを除く。),ブラシ用豚毛,霧吹き,ろうそく消し及びろうそく立て(貴金属製のものを除く。)」は、本件商標における指定商品と共通するから、同法第4条第1項第11号に該当して、取り消されるべきである。
(3)登録異議申立人(以下「申立人」という。)が使用している商標「TWIN」(以下「引用B商標」という。)は世界中で著名性を獲得しているので、本件商標権者が本件商標を使用すると、「TWIN」が共通していることから、消費者又は需要者は、あたかも申立人が販売した商品であるかのごとき混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、同法第4条第1項第15号に該当して、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)申立人は、甲第7号証の履歴事項全部証明書に基づき「営業品目が全く相違する『なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。)』等は、『自己の業務に係る商品又は役務』とは、とうてい考えられない。」旨主張しているが、商標法第3条柱書きにいう「自己の業務に係る商品
又は役務について使用する」とは、現に行っている業務に係る商品又は役務について、現に使用している場合に限らず、将来行う意思がある業務に係る商品又は役務について将来使用する意思を有する場合も含むと解するのが相当であり、本件商標権者が将来上記に記載した業務以外の業務を行う意思が全くないとみることはできず、また、これを認めるに足りる証拠の提出はない。
そうすると、前記主張のみをもって、直ちに商標権者が本件商標をその指定商品中「なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。)」等について使用をしないとはいえないから、本件商標が商標法第3条第1項柱書きの要件を具備していないものということはできない。
(2)本件商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、その構成各文字は、同じ書体、同じ大きさで表されていて、外観上まとまりよく一体的に看取し得るものであって、これより生ずると認められる「ツインタッチ」の称呼は、格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであることより、その構成文字中の「TWIN」「ツイン」の文字部分のみが独立した標識部分として認識され得ないというべきであるから、本件商標は、その構成文字全体をもって一体不可分の造語よりなるものと認識し把握されるとみるのが相当である。
そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して、「ツインタッチ」の称呼のみを生ずるものといわざるを得ない。
他方、引用A商標は、その構成文字に相応して、「ツイン」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、本件商標より生ずる「ツインタッチ」の称呼と引用A商標より生ずる「ツイン」の称呼とを比較するに、両称呼は、その音構成及び音数に明らかな差異が認められるものであるから、両称呼は容易に区別し得るものである。
また、本件商標は、その構成文字全体をもって造語よりなるものと認められるから、本件商標と引用A商標とは、観念上比較すべくもない。
さらに、本件商標と引用A商標とは、その外観においても十分区別し得るものである。
してみれば、本件商標と引用A商標とは、その外観、称呼及び観念において類似するものとすることはできない。
(3)本件商標は、引用A商標とは類似しないものであって、引用B商標についても同様に判断し得るものであり、また、他に混同を生ずるとすべき格別の事情も見出し得ないものである。
さらに、申立人の提出に係る証拠を検討したが、引用B商標と他の文字が結合した「TWIN〇〇〇」の使用は認められるとしても、引用B商標単独で使用されているものは見出せず、引用B商標が本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る商品「調理器具」の商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたものとは認められないから、本件商標をその指定商品に使用した場合、引用B商標を直ちに連想又は想起するとは認められず、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項柱書き、同法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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