Trademark Appeal Case
称呼・観念の類否と周知性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90391(T2003−90391/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4662804号商標(以下「本件商標」という。)は、平成14年6月4日に登録出願され、別掲に示すとおりの構成よりなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成15年4月18日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標は、「MOTO」の文字(標準文字による。)を書してなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成12年年7月3日に登録出願された2000年商標登録願第73915号商標(その後、商標登録第4668164号として登録された、以下「引用商標」という。)と称呼において類似する商標であり、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は同一又は類似するものである。
また、引用商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)のグループ企業の一つであるトップマン社が生産している女性用ジーンズの商標として著名なものであるところ、本件商標は、この著名な引用商標に類似するものであり、申立人の著名商標にフリーライドするものであって、公正な競業秩序を乱し、ひいては国際信義に反するものである。
したがって、本件商標は、商標法第8条第1項、同法第4条第1項第7号及び同第10号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否ついて
本件商標は、別掲に示すとおり「motto」と「モットー」の文字からなり、その下段の「モットー」の片仮名文字は上段の「motto」の欧文字の読みを表しているものであるから、その構成文字に相応して「モットー」の称呼及び「座右の銘、信条」といった観念を生ずるものと認められる。 これに対して、引用商標は、「MOTO」の文字を書してなるものであるから、これより「モト」の称呼を生ずる造語よりなるものと認められる。
しかして、本件商標より生ずる「モットー」の称呼と引用商標より生ずる「モト」の称呼を比較しても、観念上の顕著な差異もあって、両称呼は、相紛れるおそれはないというべきものである。また、仮に引用商標から申立人の主張する「モートー」の称呼を生ずるとしても、両称呼は、語頭の「モ」の音に促音「ツ」を伴うか、長音「ー」を伴うかという差異を有し、共に短い音構成であり、しかも観念上の顕著な差異とも相俟って、それぞれを一連に称呼した場合においては、十分に聴別し得るものといわなければならない。
また、本件商標と引用商標は、前記したそれぞれの構成よりみて、外観においては明らかに区別し得る差異を有するものであり、さらに、前記した本件商標の観念よりみて、観念上も相紛れるおそれはないものである。
したがって、本件商標と引用商標は、その外観、称呼及び観念のいずれからみても非類似の商標というべきものである。
(2)引用商標の周知性及び公序良俗について
申立人より提出された甲第3号証ないし甲第25号証によれば、これらの証拠は、いずれも英文字による申立人の提供するホームページ(写し)、統計・調査資料、新聞又は雑誌の広告記事(写し)と認められるものであり、その日付も本件商標の登録出願日よりわずか1ないし2ヶ月前のものか、あるいは出願日以後のものが大半であって、かつ、引用商標「MOTO」が商品(女性用被服)に付され顕著に表示されているものも存しないものであるから、これらの証拠をもってしては、引用商標が本件商標の登録出願の時に我が国の需要者の間に広く認識されていたものとは到底認められない。
してみれば、本件商標は、これより直ちに引用商標を想起、連想するものとはいえないから、著名商標にフリーライドするものとはいい難いばかりか、その構成も別掲に示すとおり、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な文字又は図形からなるものでなく、また、本件商標を指定商品について使用することが、社会公共の利益・一般道徳観念に反するものとも認められないし、かつ、国際信義に反するものとも認められない。
(3)むすび
したがって、本件商標は、商標法第8条第1項、同法第4条第1項第7号及び同第10号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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