結論テキスト
本願商標は、登録をすべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成8年審判第20068号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別紙に表示した構成よりなり、第7類「チューブ継手,三方切換弁,球バルブ,コック,自動調節弁」を指定商品として、平成6年5月25日に登録出願され、その後、平成8年7月30日付手続補正書により、指定商品が「チューブ継手」に補正されているものである。
原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『S−joint』の欧文字を横書きしてなるところ、その構成中前半部の『S』のようなローマ字の1文字は、商品の規格、品番等を表示する記号符号として一般に採択使用されるものであり、また、後半部の『joint』の文字は『2個の機械部品を接続して一体とするために用いられる部品(継手)』を意味するものであるから、これを本願指定商品に使用しても、これに接する需要者・取引者は品番がSに係る商品であると理解するに止まり、自他商品識別機能を有するとは認められず、また、提出された書証によっては、本願商標が商標法第3条第2項の要件を具備しているということもできない」旨の理由で本願を拒絶したものである。
そこで検討するに、商品「継手」についてみるに、その規格・品番等を表示するものとしてローマ字の1文字あるいは2文字が使用されており、本願商標は、その類型といえる「S」の文字に、継手を意味する英語「joint」の文字をハイフンを介して表示してなるものであって、全体として「継手の一種」との認識を与えるにすぎないものというべきであって、その構成も普通に用いられる範疇の表示方法というべきである。したがって、この点に関する原査定の判断は妥当なものである。
次に、請求人は、本願商標が商標法第3条第2項の要件を具備していると主張しているので、以下、この点について検討する。なお、請求人は、証拠方法として甲第1号証ないし同第42号(枝番を含む)を提出している。
▲1▼「実際に使用している商標および商品」
請求人が、商品「チューブ継手」に使用しているとして各甲号証で示している商標は本願商標と同一の商標といえるものである。
▲2▼使用開始時期および使用期間
提出された各甲号証に係る商品カタログ、商品カタログ印刷業者一覧表、各専門雑誌雑誌における宣伝、東京商工会議所の証明書、印刷業者の証明書を総合すれば、請求人は、遅くとも、昭和62年から本願商標を使用してきており、現在も継続して使用していると認め得るものである。
▲3▼使用地域
提出された各甲号証に係る商品カタログ、取引業者の証明書および原審における意見書に添付された請求人の会社案内によれば、本願商標を付した商品「チューブ継手」が、東京都以西から九州北部の地域において取引されていることが認められ、また、各甲号証に係る、本願指定商品に関連する各専門雑誌は、全国的に販売されているといえることから、本願商標が付された商品は全国的にも宣伝されているといえるものである。
▲4▼指定商品の販売額
提出された各甲号証によれば、平成4年ないし同8年の5年間における本願商標を付した指定商品の取引・販売額は、各年6億円前後であることが認められ、平成8年においては7億円を超える売上があることが認められるものであり、この種商品の販売額としては一定の実績を得ているものとみても差し支えないというべきである。
▲5▼広告宣伝の方法、回数
提出された各甲号証によれば、本願商標が付された指定商品に係る商品カタログが、平成3年から同6年の問に合計約5万部印刷されたことが認められ、また、本願商標が付された指定商品に係る広告が、「月刊 機械設計」誌に昭和62年から平成6年までの間継続して掲載された事実が認められ、この他にも4種の専門雑誌において広告・宣伝された事実も認められることから、本願商標が付された商品の宣伝回数、宣伝量は相当程度なされているといい得るものである。
以上、上記の▲1▼ないし▲5▼を総合して検討すれば、本願商標は、昭和62年以来継続して使用された結果、これが、本願指定商品の取引者、需要者間において、請求人の取り扱いに係る商品「チューブ継手」の商標として認識されているといい得るものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備しているから、本願商標が自他商品識別機能を有しない旨の理由で本願を拒絶することはできないものである。
その他、本願を拒絶する理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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