Trademark Appeal Case
造語の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90579(T2003−90579/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4687866号商標(以下「本件商標」という。)は、「ウォータリーワックス」の文字を横書きしてなり、平成11年6月14日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品」を指定商品として平成15年7月4日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由の要点
本件商標は、「水を含んだ」の意味を有する「ウォータリー」の語と「ろう」の意味を有する「ワックス」の語からなるものであり、その指定商品との関連において「ウォータリー」の語は、「ウォーターベースの商品」の性状、品質を意味する語として、また、「ワックス」の語は、本類において「ヘアワックス」を表す語として普通に使用され、理解されているものである。
さらに、これらの語を結合した「ウォータリーワックス」の語は、「ウォーターワックス」の語と同様に「ウォーターベースのヘアワックス」を表す語として、使用され、理解されているものである。
したがって、本件商標は、これをその指定商品に使用するときは、「ウォーターベースのヘアワックス」を直感させ、単に商品の用途、品質を表すにすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、「ウォーターベースのヘアワックス」以外の指定商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあり、同法第4条第1項第16号に該当する。
よって、本件商標は、登録の要件を具備しないものとして、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、上記のとおりの構成からなるところ、その構成中の「ウォータリー」の文字は、例えば、研究社発行「新英和中辞典(第4版)」によれば、「(液体など)水の、水のような、(地面など)湿った、(スープ・ぶどう酒など)水っぽい」等の意味を有する英語「watery」の表音として、同じく「ワックス」の文字は、「蝋、蜜蝋、蝋状のもの」等の意味を有する英語「wax」の表音としてそれぞれ認識し理解される場合があるとしても、これらをまとまりよく一連一体に書した構成からなる本件商標は、商品の品質等を直接的、かつ、具体的に表示するものとは認め難く、漠然とした意味合いを連想させるに止まり、特定の既成観念を有する親しまれた熟語というよりはむしろ一種の造語というべきであって、これから直ちに特定の具体的意味合いを看取し難いものである。
そうすると、本件商標は、これをその指定商品に使用する場合には、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たすものというべきであり、また、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないというべきである。
登録異議申立人は、本件商標の指定商品を取り扱う業界において「ウォータリーワックス」の文字が商品の品質、用途等を表示するために普通に使用されていると主張し、証拠を提出しているが、これらの証拠は、本件商標の登録時に、申立人主張の事実を認めるに十分でなく、これらの証拠をもって、本件商標が商品の品質、用途を表示するにすぎないものと認めることはできない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではないから、その登録を維持すべきものである。
よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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