Trademark Appeal Case
著名商標と数字の称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成8年審判第10630号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「第一」と「電電」の文字を上下二段に書してなり、第38類「移動体電話による通信、テレックスによる通信、電子計算機端末による通信、電報による通信、電話による通信、ファクシミリによる通信、無線呼出し、テレビジョン放送、有線テレビジョン放送、ラジオ放送、報道をする者に対するニュースの供給、電話機,ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として、平成4年12月2日に登録出願されたものである。
2 当審の拒絶理由
当審において、新たに平成11年3月2日付けで「この商標登録出願に係る商標は、『第一』と『電電』の文字を上下二段に書してなるが、これは『第一電電』を表示したものと、容易に理解できるといえるものである。
ところで、電気通信サービスを提供する第一種事業者である『第二電電株式会社』は、新電電三社の一つとして昭和59年6月に設立され、本願の出願日(平成4年12月2日)前の以下の新聞によると、『国内長距離系の新電電では、第二電電と・・・の2社がサービス地域を国内全域に広げた。(朝日新聞朝刊1992.11.2)』、『市外電話や、携帯電話などの移動通信系で第二電電などとのサービス競争が激しくなっているため、通信網のデジタル化などを推進する。(朝日新聞朝刊1992.4.14)』、『郵政省は26日・・・第二電電の長距離系新電電3社から出されていた170キロを超える長距離料金の値下げ申請を認可。(朝日新聞朝刊1992.3.27)』等の記事の存在よりすれば、『第二電電』は『第二電電株式会社』の略称として、本願の出願当時から知られていたもの考えられる。
さらに、本願の出願の約2ヶ月前に『第二電電株式会社』が本願の指定役務を含む本願と同じ類に出願した『第二電電』は、第3082339号として登録され、現に有効に存続している。
そうとすると、本願商標は、『第一電電』を表示したものと、容易に理解させるものであって、広く認識されている前記『第二電電株式会社』の略称である『第二電電』に酷似するものであるから、これをその指定役務に使用するときは、上記会社又は同社と経済的若しくは組織的に何らかの関係がある者の業務に係る役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるものと認める。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」との拒絶理由を通知したものである。
3 請求人の主張
請求人は新たな拒絶理由に対する意見書において、本願商標は「第二電電」とは類似しないと主張し、その理由を概要以下のとおり主張した。「第一電電は第二電電より”大きい”と言うイメージは与えるかも知れませんが、経済的若しくは組織的に関係があると言うイメージは与えない。第一と第二からだけでは関連性を見いだす事はできない。第一及び第二が製薬,生命(保険),運輸と言う1つの”業界”を表している呼称との組み合わせの為、第一と第三とを関連づけて想起する事が出来なくなっている。”固有名称”の場合は第一と第二との間に関連を想起させる。第一と第二とが経済的若しくは組織的に何らかの関係があると言う事を不特定多数の人に想起させるなら”第一製薬,第一生命,......と言う会社の関連組織に第二製薬,第二生命,......と言う名称を付けて経済的若しくは組織的関係を表現する企業グループ”が有っても不思議では無い。」
4 当審の判断
1985年4月に施行された電気通信事業を規制する法律により、電気通信分野に競争原理を導入したこと、電気通信回線設備を所有してサービスを提供しているかどうかで、第一種電気通信事業と第二種電気通信事業とを分類したことなどが改正され、第二電電株式会社は日本電信電話株式会社の競争の中核になる会社の一つとして、一般によく知られているところである。
そして、本願商標は、上記第二電電と極めて近似する「第一電電」を表したと理解されるものであるから、上記電気通信分野の実情よりすれば、本願商標をその指定役務について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、「第二電電株式会社」又は同社と経済的若しくは組織的に何らかの関係がある者の業務に係る役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるものと認める。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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