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Trademark Appeal Case

商標使用の立証責任

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−30679(T2003−30679/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第2724371号商標の商標登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第2724371号商標(以下「本件商標」という。)は、「カミゲン」の片仮名文字と「加美源」の漢字を二段に横書きしてなり、平成3年1月14日登録出願、第32類「加工食料品、その他本類に属する商品」を指定商品として、同12年5月19日に設定登録されたものであるが、指定商品中の「ビタミン、カルシウム、クロレラその他の栄養素を補給するための粉末状、錠剤状、顆粒状、ゼリー状、ペースト状、液状その他の加工食品」についての商標権は、平成15年11月12日付けの審決により無効とされ、その審決は、同15年12月25日に確定し、抹消の登録が同16年1月21日になされているものである。

第2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のとおり述べた。

1 請求の理由

本件審判の請求に対し、被請求人が、請求に係る指定商品につき商標法第50条に沿った対応をしない場合、本件商標は、商標法第50条第1項の要件を充足し、その登録は、取消を免れ得ないものである。

2 答弁に対する弁駁

(1)本件商標は、「かみげん/加美源」と二段に構成してなる商標である。

使用に係る商標は、パンフレット(参考資料1ないし4)における「パパヤーゼ/カミゲン」であり、登録商標と使用に係る商標との間に同一性がなく、登録商標の使用とは見られない。

参考資料5及び6の写真は小さく、その内容が把握できないので、包装用瓶に貼付された、ラベルの現物の提出を求める。また、展示した事実を証する第三者証明の提出、並びに写真撮影の年月日の特定のため写真のネガ(現像ラボの明示を含め)の提出及び写真撮影者の明示を求める。

(2)五州薬品株式会社(以下「五州薬品」という。)について

被請求人との関係が明確ではなく、通常使用権者であるのか、下請けであるのか、販売代理店であるのか明確ではない。法的に明確性を欠く主体による使用は、使用主体において問題があり、正当な主体の使用とは認められない。したがって、五州薬品と被請求人の関係が明確でない限り、商標法第50条第1項の関係では正当な使用とは認められない(参考資料5ないし9)。

(3)商標の内容が不明

参考資料10及び11は、商標の内容及び商品の内容が明記されておらず、指定商品について登録商標が使用された証拠とはならないものである。

(4)よって、参考資料1ないし11によっては、商標法第50条第1項の要件に関する使用実績は示されていない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、本件審判の請求は、成り立たない、との審決を求める旨答弁し、その理由を要旨次のとおり述べ、証拠方法として、参考資料1ないし11を提出した。

1 「カミゲン」を商品名とする定価10,000円の「パパヤーゼ配合の加工食品」を1986年ころから継続して製造販売している。上記「パパヤーゼ配合の加工食品」を記載したパンフレットは、適宜間隔で印刷し、その都度、得意先に配布し、注文を受けているので、継続して製造販売しているといえる(参考資料1ないし4)。

2 上段に「カミゲン」を、その下段に「加美源」を表示した「カミゲン/加美源」を商品名とする定価3,000円の「パパヤーゼ配合栄養補助食品」は、平成15年2月1日より被請求人と姉妹関係にある五洲薬品において製造し、被請求人が販売している(参考資料5ないし9)。

上記「パパヤーゼ配合栄養補助食品」の展示・販売は、富山空港ターミナルビル株式会社が所有する富山市秋ケ島191の富山空港ターミナルビル2階国内線ロビーの売店フロア(主として富山県の特産品を販売)にある五洲薬品の商品展示コーナー(参考資料5)と、同じく富山ターミナルビル株式会社が所有する富山市桜町1−1−61の「マリエとやま」1階の愛菓コーナーである(参考資料6)。

富山空港ターミナルビル及びマリエとやまにおける「パパヤーゼ配合栄養補助食品」の販売は、需要者に直接販売しているため、参考資料10及び11のように、レジ処理している関係上、売上金と売上商品名との関係は、被請求人において把握できるも、第三者の理解が得られにくいものである。

3 前記1及び2の使用に係る商品に配合する「パパヤーゼ」とは、パパインより抽出したパパイン酵素(蛋白分解酵素)の商標登録名(登録2446990号、登録2465999号、登録4264749号、登録4658273号)である。また、前記1及び2の使用に係る商品には、パパイン酵素以外に、アカモク(褐藻類ヒバマタ目ホンダワラ科に属する海藻)やネコブ(ねこんぶ、根昆布)等も配合されている。

4 したがって、本件商標は使用されている。

第4 当審の判断

1 使用に係る商品について

(1)参考資料1及び4は、富山市花園町1丁目1番5号に所在の日本エンザイム工業株式会社(被請求人)の取扱いに係る商品のリーフレットと認められるところ、該リーフレットの裏面の「種別」欄の「パパヤーゼ配合ビタミン各種」の項目には、「パパヤーゼ カミゲン」、「規格/球60g(約300粒)」、「定価/10,000円」の記載がある。また、該リーフレットの表面には、「健康と幸の輪を広めましょう」、「美と健康に」などの文字とともに裏面に記載の商品の写真が掲載されている(ただし、「パパヤーゼ カミゲン」については、写真はなく、「カミゲン」の文字のみが記載されている。)。

参考資料2及び3は、富山市花園町1丁目1番5号に所在の五洲薬品の取扱いに係る商品のリーフレットと認められるところ、該リーフレットの裏面の「種別」欄の「パパヤーゼ配合 ミネラル・ビタミンセット」の項目には、「パパヤーゼ カミゲン」、「規格/粒70g(約300粒)」、「定価/10,000円」の記載がある。また、該リーフレットの表面には、「より自然に、よりイキイキと」、「たくましい健康に」などの文字とともに裏面に記載の商品の写真が掲載されている(ただし、「パパヤーゼ カミゲン」については掲載がない。)。

(2)参考資料5及び6は、商品の陳列写真であるところ、参考資料5には、「桃源本舗五洲薬品株式会社」の文字とともに、「カミゲン」と「加美源」の各文字が表示されたラベルを貼付した包装用小瓶が陳列されている。また、参考資料6には、「愛菓」なる店舗において、参考資料5と同様に、「カミゲン」と「加美源」の各文字が表示されたラベルを貼付した包装用小瓶が陳列されている。

(3)上記(1)及び(2)で認定した事実及び答弁の理由によれば、被請求人及び五洲薬品の使用に係る商品は、いわゆる健康食品あるいは栄養補助食品といわれる「パパイン酵素配合のビタミンその他の栄養素を補給するための錠剤状の加工食品」と認めることができる。

(4)ところで、本件商標の指定商品中の「ビタミン、カルシウム、クロレラその他の栄養素を補給するための粉末状、錠剤状、顆粒状、ゼリー状、ペースト状、液状その他の加工食品」についての商標権は、前記第1のとおり、平成15年11月12日付けの審決により無効とされ、その審決は、同15年12月25日に確定し、抹消の登録が同16年1月21日になされているものである。

そうすると、本件商標の指定商品中の上記「ビタミン、カルシウム、クロレラその他の栄養素を補給するための粉末状、錠剤状、顆粒状、ゼリー状、ペースト状、液状その他の加工食品」についての商標権は、商標法第46条の2第1項の規定に基づき、初めから存在しなかったものとみなされることとなった。

(5)したがって、被請求人は、本件商標の指定商品中に当初から含まれていなかった、いわゆる健康食品あるいは栄養補助食品である「ビタミン、カルシウム、クロレラその他の栄養素を補給するための粉末状、錠剤状、顆粒状、ゼリー状、ペースト状、液状その他の加工食品」の範疇に属する商品についての使用の事実を証明したものであって、上記「ビタミン、カルシウム、クロレラその他の栄養素を補給するための粉末状、錠剤状、顆粒状、ゼリー状、ペースト状、液状その他の加工食品」以外の商品について、本件商標を使用していることを証明するところがなく、また、使用していなかったことについて、正当な理由があることも明らかにしていない。

2 以上のとおりであるから、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

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