Trademark Appeal Case
ローマ字2字と表音の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−16479(T2001−16479/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナー・シンポジウムの企画・運営又は開催,図書の貸与,録画済み磁気テープの貸与」を指定役務として、平成12年1月21日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、商品又は役務の型式・品番・種別・等級等を表すための記号・符号として広汎かつ類型的に使用されている欧文字1字乃至2字を組み合わせたものの一類型と認められる『TL』の文字と、その表音と認められる『ティーエル』の文字とを、上下二段にそれぞれ普通の態様で表示してなるにすぎないものであるから、このようなものをその指定役務に使用しても、これに接する需要者は単に役務の記号・符号と認識するにとどまり、きわめて簡単でかつありふれた標章のみからなるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨を認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、「TL」の文字と、「ティーエル」の文字をそれぞれ普通に用いられる方法で表示してなるものである。
ところで、ローマ文字2字からなる標章は、それ自体簡単な構成であり、取引上も商品又は役務の種別、形式、規格、等級等などを表す記号・符号等として一般的に採択使用されやすいものであることから、簡単かつ、ありふれたもので、何人の業務にかかるものか認識し得ない標章として、商標法第3条第1項第5号に該当するを相当とする。
そこで、本願商標をみるに、本願商標は、ローマ文字2字の「TL」と、その下段に「ティーエル」の片仮名文字を書してなるところ、該「ティーエル」の文字は、本願商標の構成、態様からして、単に上段に書された「TL」の文字の表音、振り仮名として取引者・需要者に認識されるにすぎないものである。
してみると、本願商標は、これをその指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者は、これが、役務の種別、形式、規格、等級等の類型の一つを表示したものと理解するに止まるとみるのが相当であって、自他役務の識別標識として機能し得ない、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章の域を出るものではないといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであり、取り消すことはできない。
なお、請求人は、特許庁における審査の基礎となる商標審査基準において、商標法第3条第1項第5号の項中に「ローマ文字の2字の音を片仮名で表示したときは、本号の規定に該当しない。」との記載があることを根拠に、本願商標構成中「ティーエル」の文字部分には自他役務識別標識としての機能を有している旨主張する。しかし、当該取扱いはローマ文字の2字の音を片仮名で表示した標章が必ずしもローマ文字を表示したものと認識されないこと、また、商品又は役務の記号・符号をこのような方法で表示することも少ないこと等により、原則として、このように取り扱うこととしたもので、本願商標における「ティーエル」の文字部分は、上段に書されたローマ文字の2字である「TL」の表音、振り仮名と認識されるにすぎないこと上述のとおりであって、本願商標構成中より「ティーエル」の文字部分が独立して認識され、取引に資されることはないものと認められるから、当該取扱いには、もとより該当しない。
さらに、請求人は、登録例をあげて、本願商標が自他役務の識別標識として機能を有する旨主張するが、過去の登録例をもって本願商標が自他役務の識別標識として機能を有するとの証左にはなり得ず、査定又は審決時において、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章か否かを個別、具体的に認定、判断すべきものである。
そして、本願商標については、上記のとおり判断するを相当とするから、この主張も採用し得ない。
よって、結論のとおり審決する。
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