結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2002−30748(T2002−30748/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4231114号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成9年9月26日に登録出願され、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成11年1月14日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録は、平成14年7月17日にされたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
1.請求の理由
被請求人は、本件商標を指定商品「履物」について、今日迄継続して3年以上にわたって、日本国内において使用していない。
よって、商標法第50条第1項の規定に基づいて、その取消しの審判を請求するものである。
2.答弁に対する弁駁
被請求人の答弁書(平成15年8月8日付)によると、本件商標について無効審判の審決取消訴訟が係属中であったので、答弁書猶予のお願いをしていたということであるが、無効審判と取消審判とは全くその理由を異にし、無効審判の審決取消訴訟の係属中ということは、全く本件取消審判を遅らせる理由とはならない。
ところで、本件は、登録から審判請求迄3年間被請求人において本件商標の使用がなかったという審判請求である。しかるに、被請求人の答弁書によると、上記期間中の何時にどのような商標を使用したのかの主張は全くない。
かえって、「本件商標は、審判請求登録後3年以内の使用期間の制限との関係でその使用立証に至らない(乙第16号証)ことから...」(5枚目下から2行目)と答弁し、そして、「まとめ」において、「本件商標はその構成上、単なる記号・符号として使用され...」(6枚目下から9、10行目)と答弁している。
したがって、被請求人は、本件商標を商標として本件審判の請求の登録前3年以内に使用していないことを認めていることになる。
被請求人は、本件の審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審判を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第17号証(枝番を含む。)及び検乙第1号証ないし検乙第3号証を提出した。
1.本件商標の商標登録に対して請求された登録無効審判の審決(無効不成立審決)に対する取消訴訟(平成14年行ケ178号)において、本件商標と「トライアングル(逆三角形)ゲス,ブランド」(乙第1号証の1ないし乙第3号証の4の2に示される登録商標)との関係についての認定判断が期待されていたため、本件審判の審理(答弁書提出)の猶予を願っていたが、該判決は、「本件商標は、上記トライアングル(逆三角形)ゲスブランド(上記各登録商標)の構成中の下部に表された上記図形部分を独立した商標としたものであることが認められる」との判断が示されたので、この点を踏まえた答弁書を提出する。
もっとも、上記判決は、その後上告されているところ、上告理由については最高裁からの通知がいまだなされていないが、本件商標と引用商標との類否判断、即ち、(ア)両商標の構成態様についての認定判断(イ)両商標の非類似性についての各認定判断が対象とされるものであることは、むしろ自明の理というべきである。
2.被請求人は、赤色逆三角形(トライアングル)輪郭内に「GUESS」の欧文字と共に、鮮やかな赤色で書された創造的図形よりなる本件商標並びに本件商標を包含するマーク(トライアングルゲスマーク)を商品「シューズ」について継続的に使用してきたことは、インターネット情報により容易に把握し得るものである。
該トライアングルマーク(ブランド)の使用は、該マーク自体の独創性及び高度な独立性が発揮される点において、他の文字図形とは独立して商品出所識別の機能が発揮されるものとみるのが相当であり、本件商標の実質的(社会通念上の)使用行為にあたると解されるものである。
インターネットによる商品の購入は現在では容易になされているのが実情にあるところ、被請求人のインターネットホームページにおいて、女性用ならびに男性用シューズについて、半額セール中である旨の記事が掲載されている(乙第3号証の2及び3)。
本件商標は、審判請求登録前(答弁書においては「審判請求登録後」となっているが、「審判請求登録前」の誤りと思われる。)3年以内の使用期間の制限との関係でその使用立証に至らない(乙第16号証)ことから、参考資料1として提出した広告宣伝用ダイレクトメール中には、本件商標が単独で使用されていたことを充分に理解し得るものといえる。しかし、何らかの事情、特に、請求人商標とのバッティング(競合)情報を過分に評価して、これらの使用が自粛されたものでないかと推測される。
しかしながら、本件商標は、請求人の使用商標とはその構成形態及びその発展形態を異にする非類似の商標とみるのが妥当ではないかと思量するものであり、したがって、商品「履物」について実質的出所識別機能が果たされている以上、単に、物理的同一商標の使用のみが使用行為であるとの判断は、むしろ社会通念に則さないものというべきである。
テニスマガジン社のホームページにおいて「GUESS?アスレチックシューズ」の見出しのもとに、商品「アスレチックシューズ」が2002年4月に発売された旨の記事が掲載されている(乙第7号証の4の1ないし3)。
3.本件商標はその構成上、単なる記号、符号として使用され、パソコン、ワープロで使用される「?」印ではなく、その上部が丸みを帯びていないこと、その下部はマルではなく、マルよりも大きな正三角形からなり、これが全て赤色に塗りつぶされているものである。これに対し、一種のハウスマークとしてGUESS社製品の多くに付され、鮮やかな赤色でふちどりされた逆三角形・トライアングルマークとの色彩コントラストによって、これを充分に想起し得るから、一見してその特異性を看取せしめるものといえる。
したがって、そのマークの使用者及びマーク所有者が同一であり、その取り扱い商品の出所表示としても同一であることを容易に想起せしめるものであるから、通常の図形商標の比較判断とは明らかに異なるものである。
被請求人は、本件商標の使用の事実を立証するものとして、乙第4号証ないし乙第14号証(枝番号を含む。)及び検証物として検乙第1号証ないし検乙第3号証を提出しているところ、これらの証拠は、いずれも本件審判の請求の登録(平成14年7月17日)前3年以内に、本件商標が請求に係る商品「履物」について使用されていたことを立証する証拠とは認められないものである。
すなわち、乙第4号証の1ないし乙第6号証の5の2、乙第7号証の1ないし乙第7号証の4の3及び乙第8号証の1の1ないし乙第9号証の3は、本件審判の請求の登録後のインターネット情報によるものである。そして、この内、被請求人が前項第3 2.において、具体的に挙げた証拠乙第7号証の4の1ないし3は、2002年8月6日付けのテニスマガジン社のホームページ情報であり、「『GUESS?アスレチックシューズ』の第一弾は、今年4月から日米同時発売されているが、テニスフリークの間でも秋頃から本格的なブームになりそうだ。」との記載がされているにすぎず、上記認定に影響を及ぼすものではない。
また、乙第11号証の1ないし乙第13号証の7は、本件審判の請求の登録前3年以内に発行されたと認め得る「GUESS雑誌」(カタログ)であるが、「ジーンズ、ジャケット、ベルト」等のカタログで「履物」は掲載されていないものである。
さらに、乙第14号証の1及び2は、唯一日本で発行された雑誌「MEN’S CLUB」であるが、商品(シューズ)広告が掲載されてはいるものの、その発行年月が1997年4月号であって、本件審判の請求の登録前3年よりも以前のものである。
加えて、乙第4号証ないし乙第14号証(枝番号を含む。)の証拠中に、本件商標が単独で使用されているものは見当たらないばかりか、本件商標と社会通念上同一と認め得る商標が商品「履物」(被請求人が使用しているという「シューズ」)について使用されていたとする証拠も見当たらない。 なお、被請求人が前項第3 2.において、具体的に挙げた証拠の内、乙第3号証の2及び3は、その主張とは全く異なる被請求人の所有に係る商標出願・登録情報である。
そうすると、提出された証拠をもってしては、本件商標が、本件審判の請求の登録前3年以内に請求に係る商品「履物」について使用されていたことを確認することができない。
してみれば、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人(商標権者)により本件審判の請求に係る商品「履物」にについて使用されていたものとは認められず、また、これを使用していないことについて正当な理由があるものとは認められない。
したがって、本件商標の指定商品中「履物」についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
なお、被請求人は、審理再開申立書を提出しているが、その再開申立ての理由及び同時に提出した証拠によっては、上記認定、判断に影響を及ぼすものとは認められないから、審理の再開の申立は採用しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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