結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2003−35011(T2003−35011/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4593646号商標(以下「本件商標」という。)は、「マンハッタンコレクション」の文字を横書きしてなり、平成13年8月30日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料類」を指定商品として、平成14年8月9日に設定登録されたものである。
請求人が、本件商標の登録無効の理由に引用する登録第2559899号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成2年5月10日に登録出願、第4類「せつけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、平成5年7月30日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録が平成15年8月5日にされているものである。
請求人は、本件商標の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
本件商標は、「マンハッタン」と「コレクション」を組み合わせたもので、後者は、化粧品業界で「季節に先駆けて発表する新商品群」の意味で広く使用されており、一連の称呼も冗長となるため、これより「マンハッタン」の略称も生ずるものである。
一方、引用商標は、「M」のロゴと欧文字、片仮名を一体的に配置してなるも、「Manhattan」又は「マンハッタン」から「マンハッタン」の称呼が生ずると考えられる。
してみると、両商標は、「マンハッタン」の称呼を共通にする類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、商標法第46条第1項第1号により、その商標登録は無効にすべきものである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第5号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)本件商標は、以下に述べるように、引用商標とは非類似の商標であって、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、無効とされるべき限りでない。
(2)本件商標は、前記のとおり、「マンハッタンコレクション」の文字よりなるものであって、その構成各文字は同一の書体、同一の間隔で外観上まとまりよく構成されていて、これより生ずると認められる「マンハッタンコレクション」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、本件商標は、これを構成する「マンハッタン」及び「コレクション」の文字が共に日常一般に親しまれ使用されている語であって、いずれの文字も高い識別力を有するといえるほど特異なものではないこと(言い換えれば、自他商品識別力の弱い文字同士の結合であること)、これらの文字が軽重の差なく一連一体に結合されていて、その称呼もさほど長いものでないことなどを併せ考慮すれば、かかる構成においては、後半部の「コレクンョン」の文字が請求人主張のような「季節に先駆けて発表する新商品群」の意味合いを表示するものというよりは、むしろこれに接する取引者・需要者をして、その文字の有する意味合いを深く詮索することなく、単に「マンハッタン」及び「コレクション」の文字を結合した一連一体の造語よりなるものと把握、認識されるとみるのが自然である。
また、他に、本件商標を「マンハッタン」と「コレクション」の文字部分に分離して観察しなければならないとする格別な事由は見当たらない。
してみると、本件商標は、その構成文字全体に相応して、「マンハッタンコレクション」の一連の称呼のみを生ずるものというべきである。
他方、引用商標は、「M」を図案化したと思しき図形と「Manhattan/マンハッタン」の文字とを結合した構成よりなるものであるところ、その構成中の「Manhattan/マンハッタン」の文字部分は、ニューヨーク都心部のマンハッタン島からなる南北に細長い区名を指称するもの、すなわち、商品の産地、販売地を表示するにすぎないと認められるものである。
そうとすると、引用商標は、その構成中、「M」を図案化したと思しき図形部分が自他商品の識別標識としての機能を果たすというべきであって、この図形部分が特定の称呼を生じ得ないものであることは明らかである。
してみれば、本件商標と引用商標は、称呼において相紛れるおそれのないものである。また、仮に、引用商標から「マンハッタン」の称呼が生ずるとした場合においても、本件商標が「マンハッタンコレクション」の一連の称呼のみ生ずるものであるから、両者は、その音数、音構成の差などにより、称呼上十分聴別し得るものである。
さらに、本件商標は、特定の意味合いを直ちには理解し得ない一種の造語と認められるものであるから、引用商標とは観念上比較すべくもないものであり、それぞれの構成よりみて、外観上も類似するところのないものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれからみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(3)なお、乙第3号証に示すとおり、被請求人は、「マンハッタンコレクション」の文字を表してなり、第4類「せっけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品とする登録第2378687号商標(平成1年10月6日出願、同4年2月28日登録、同14年2月28日存続期間満了により権利消滅)を所有していたものであるが、引用商標(平成2年5月10日出願、同5年7月30日登録)は、上記登録商標の後願であって、その商標権が有効に存続していたにもかかわわらず、登録されたものである。
(1)本件商標について
本件商標は、前記したとおり、「マンハッタンコレクション」の文字よりなるところ、その前半部の「マンハッタン」は、米国ニューヨーク州の都心部のマンハッタン島からなる南北に細長い区の名であり、我が国においても一般によく知られている地名であることから、これ単独では、自他商品識別力がないか又は極めて弱いものということができる。また、本件商標の後半部の「コレクション」もファッションに関連して「季節に先駆けて発表する新商品群」の意味で広く使用される語であって、自他商品の識別力を有しない又は極めて弱いものである。してみると、本件商標を構成する「マンハッタン」と「コレクション」との間には、識別力の点において軽重の差はないというべきである。
そして、本件商標は、「マンハッタンコレクション」の文字を同じ書体で一連一体に表しているものであって、この文字全体から生ずると認められる「マンハッタンコレクション」の称呼は、極めて冗長にわたるという程のものではなく、よどみなく称呼し得るものということができる。
そうしてみると、本件商標は、これをその指定商品に使用した場合に、その構成中の「マンハッタン」の文字部分のみが取引者、需要者に特別に注目されるとすべき相当の理由のないものであり、したがって、「マンハッタン」とのみ称呼されて取引に資されることが多いとは認めることはできない。
してみれば、本件商標は、その構成文字に相応して、「マンハッタンコレクション」の一連の称呼のみを生ずるものというべきである。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲のとおり、「M」を図案化したと思しき特徴のある図形(以下「M図形」という。)を大きく表し、これに二段に横書きした「Manhattan」と「マンハッタン」の各文字とを組み合わせてなるものである。
そして、引用商標中の「Manhattan」と「マンハッタン」の各文字は、前記(1)で認定したとおり、我が国においても一般によく知られている米国ニューヨーク州の地名であって、自他商品の識別力を有しない又は極めて弱いものである。
そうとすると、引用商標は、その構成中、大きく書され、看者の注意を強く惹く「M図形」が、自他商品の識別標識としての機能を果たすものというべきである。そして、該「M図形」は、極めて抽象的な表現方法をもって表されているものであるから、これより特定の称呼、観念が生ずるものとは認められない。
(3)本件商標と引用商標との対比
前記認定のとおり、本件商標は、「マンハッタンコレクション」の称呼を生ずるものであり、引用商標は、その構成中、自他商品の識別標識としての機能を発揮する「M図形」からは、特定の称呼は生じないものであるから、両商標は、称呼において相紛れるおそれはないものである。
また、本件商標と引用商標は、前記したそれぞれの構成よりみて、外観上明らかに区別し得る差異を有するものである。
さらに、引用商標中の「M図形」は、特定の観念を生じないものであること前記認定のとおりであるから、本件商標と引用商標とは、その観念においても紛らわしいとすべきところがないものである。
したがって、本件商標と引用商標は、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛らわしいところのないものであり、非類似の商標といわなければならない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでないから、商標法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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