Trademark Appeal Case
ジョブフェアの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第12225号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、横長矩形内に「ジョブフェア」の文字と「JOB FAIR」の文字を二段に横書きしてなり、第41類「就職説明会の企画・運営・開催」及び第42類「求人情報の提供」を指定役務として、平成9年12月25日に登録出願されたものであるが、その後、指定役務については、同11年4月13日付け手続補正書により第42類「求人情報の提供」と補正されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『就職(会社)説明会』の意を容易に理解させる『ジョブフェア』の片仮名文字及び『JOB FAIR』の文字を二段に普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願指定役務に使用しても単に役務の質(提供の内容)を表示するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。
第3 当審の判断
1 本願商標は、前記したとおり、横長矩形内に「ジョブフェア」の文字と「JOB FAIR」の文字を二段に横書きしてなるものであるところ、その構成中の横長矩形は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章といえる。また、該横長矩形内に書された「ジョブフェア」と「JOB FAIR」の各文字のうち、「ジョブ」、「JOB」の各文字部分は、「仕事、職、勤め口」等を意味する語として、我が国においてよく知られているものである。また、「フェア」、「FAIR」の各文字部分は、「博覧会、見本市、催し物」等を意味するばかりでなく、「(合同)説明会」の意味をも有し、「job」と結合した「a job fair」の熟語が「就職(会社)説明会」を意味する(小学館発行「ランダムハウス英和大辞典」)。
2 当審において行った職権による証拠調べによれば、以下のとおり、「ジョブフェア」の語が「就職(会社)説明会」を意味するものとして、高校や大学等の学校等において、あるいは企業、自治体等において、広く使用されている事実にある。
(1)1993年1月21日付け朝日新聞(東京朝刊 5頁)には、「ジョブ・フェア(転換 冷戦後の在日米軍:2)」の見出しのもと、「沖縄の米空軍嘉手納基地で、昨年九月、太平洋地域で初めての『ジョブ・フェア』が催された。兵力削減の中で、軍人や軍属に新しい仕事を世話する米国防総省主催の再就職説明会だ。米国から求人にきたのは民間企業や政府機関など三十数団体。」なる記事の掲載がある。
(2)1997年11月21日付け河北新報には、「意欲ある人には職を/高齢・身障者向け面接会/仙台」の見出しのもと、「就職に意欲のある高齢者と身体障害者を対象にした企業面接会『’97中高年齢者・身障者のジョブフェア』(県、ハローワーク仙台など主催)が20日、仙台市宮城野区のメルパルク仙台で開かれた。」なる記事の掲載がある。
(3)1998年3月23日付け共同通信には、「『98採用戦線』『海外で通用する技能を』外資系企業が学生に人気」の見出しのもと、「欧州系企業約三十五社が『ヨーロピアンジョブフェア』と銘打って今月中旬、東京都内で開いた合同就職説明会には約三千七百人の学生が集まった。参加企業はペシネー・ジャポンやシーメンス、パリ国立銀行グループなどの欧州現地法人や日本の子会社。・・・『ヨーロピアンジョブフェア』の主催団体の一つ、在日フランス商工会議所は『不況で日本企業の信頼度が弱まっている面もあるのだろうが、就職前に外資系各企業の個性を知ってほしい』と話している。」なる記事の掲載がある。
(4)2000年11月19日付け中日新聞(朝刊 22頁)には、「高校生のための合同就職面接会 一宮で50人参加」の見出しのもと、「【愛知県】まだ就職先の決まっていない高校生のための合同面接会『ジョブフェア138』(ハローワーク一宮主催)が十七日、一宮市真清田の一宮スポーツ文化センターで開かれた。」なる記事の掲載がある。
(5)2003年3月1日付け毎日新聞(地方版/岡山 24頁)には、「県新年度予算案・教育委員会関連 専門・職業教育を積極支援 /岡山」の見出しのもと、「新年度県教委関連の主な事業」として、「高校生のためのジョブフェア 170万円」の記載がある。
(6)2003年6月13日付け読売新聞(大阪朝刊 10頁)には、「若者雇用、引き出せ!高校生対象の企業説明会... 関西で官民の対策本格化」の見出しのもと、「関西経営者協会は八月に大阪市内で、高校生を対象にした個別企業の説明会『高校生ジョブフェア』を開催する。」なる記事の掲載がある。
(7)2003年6月25日付け読売新聞(大阪朝刊 31頁)には、「外国人留学生に下京区で就職ガイダンス=京都」の見出しのもと、「外国人留学生を対象にした初の『就職ガイダンス&ジョブフェア』が二十四日、京都市下京区のキャンパスプラザ京都で開かれた。・・・国際交流団体などでつくる『京都地域留学生交流推進協議会』が企画した。」なる記事の掲載がある。
(8)2003年9月29日付け日本工業新聞(24頁)には、「都が若者対象に就職面接会 来月28、29日に渋谷で」の見出しのもと、「東京都は、若年層の未就職者対策として来月下旬に企業の人事担当者を招いて合同面接会を実施する。・・東京都渋谷区の東京体育館で「ヤングジョブフェア2003〜若年者就職面接会〜」として行う。
(9)関西国際大学のホームページ(http://www.kuins.ac.jp/kuinsHP/admission/rpcampuslife/rp2002jobfair.html)には、「3年の就職希望者を対象に、各業界の方をお迎えし、ジョブフェア(学内業界研究・企業説明会)を実施しました。」の記載がある。
(10)北海道大学のホームページ(http://shushoku.academic.hokudai.ac.jp/ev/ev−jf02a.htm)には、「『北海道大学ジョブフェア』当日の様子」として、「10/17(木)〜18(金)開催の『北海道大学ジョブフェア』に、2日間で延べ1000人を越える学生の参加がありました。」の記載がある。
(11)株式会社ディスコのホームページ(http://job.disc.co.jp/jobfair/)には、「ジョブ・フェア2003/JOB FAIR2003」として、「就職希望者、新卒・第2新卒者のための合同企業説明会 共催 株式会社ディスコ/株式会社日経人材情報/日経BPエキスパート社」などの記載がある。
3 前記1及び2で認定した事実を総合すれば、本願商標は、これをその指定役務について使用しても、その取引者、需要者に「就職(会社)説明会」の意味をもって、役務の質(内容)を表示したものと理解させるにとどまるものと認められるから、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨認定、判断した原査定は妥当であって、取り消す理由はない。
よって、結論のとおり審決する。
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