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Trademark Appeal Case

造語の識別力と品質表示

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−17963(T2000−17963/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「アオミナラヅケ」の片仮名文字を縦書きしてなり、第29類「奈良漬」を指定商品して、平成11年5月25日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、吸物、刺身、焼魚などのあしらいにそえる緑色の野菜を『青み』と称するところ、これに通ずる『アオミ』の文字と『奈良漬』に通ずる『ナラヅケ』の文字とを一連に普通に用いられる方法で書してなるものであり、『吸物、刺身、焼魚などのあしらいにそえるような緑色の野菜を用いた奈良漬』の意味合いを認識させるにすぎないものであるから、これを本願の指定商品中、前記文字に照応する商品に使用するときは単に商品の品質を表示するにすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記構成のとおり、「アオミナラヅケ」の片仮名文字よりなるところ、「ナラヅケ」の文字から「奈良漬」を理解させるとしても、「アオミ」の文字から直ちに「青み」を想起させるものとはいい難いばかりでなく、原審においても説示しているとおり、「青み」とは、「吸物、刺身、焼魚などのあしらいにそえる緑色の野菜」(広辞苑参照)をいう語であり、料理大辞典(学校法人魚菜学園出版局発行)には「汁に散らすみつば、煮ものに添えるさやえんどうなどがこの例」と記載されているように、料理に添えられてこそ「青み」と呼ばれるのであって、「青み」と呼ばれる野菜は存在しない。

そうとすれば、本願商標から、直ちに、原審説示のような意味合いを認識させるものということはできない。また、当審において職権をもって調査したが、奈良漬の材料になるものとしては、現在では、白瓜のほかに、なす、きゅうり、すいか、すもも、しょうが、セロリーなど多種に渡っていることは認められるが、「アオミ(青み)」あるいは「アオミナラヅケ(青み奈良漬)」の語(文字)が奈良漬をはじめとする漬物業界において、商品の材料・品質を表示するためのものとして、一般的に使用され、取引上普通に使用されている事実を見いだすことはできなかった。

してみると、本願商標は、商品の品質を表すものとして認識されるものではなく、全体をもって一種の造語を表したものとみるのが相当であるから、これをその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、また、これをその指定商品中のいずれの商品について使用しても商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものというべきである。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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