Trademark Appeal Case
商品の品質表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−21563(T2001−21563/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「CLUSTER RAISINS」の欧文字と「クラスターレーズン」のカタカナ文字とを上下二段にそれぞれ横書きした構成よりなり、第29類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成12年10月18日に登録出願され、その後、願書記載の指定商品について、同13年9月5日付手続補正書により「枝付き干しぶどう」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原審において「本願商標は、「CLUSTER RAISINS」、「クラスターレーズン」の各文字を書してなるところ、これを不可分のものとして把握すべき熟語的結び付きをみいだせないばかりでなく、その構成中の「CLUSTER」と「クラスター」、「RAISINS」と「レーズン」の各文字部分が、それぞれ「房をなす」、「干しぶどう」等の意味を有する語であり、また、近時、本願指定商品との関係の深い農産品業界において、商品の品質の多様化の一として、「低農薬で、自然乾燥」をその特徴とする商品、例えば、全くワックスをかけないで、天日干しした枝付き干しぶどう(「クラスターレーズン」と指称されている。)、の製品化が図られている実情がみられることよりすれば、これより「低農薬で、天日干しした枝付き干しぶどう」である旨を端的に表したと看取されるものであるから、これを本願指定商品に使用するときは、単に商品の品質、製法を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨を認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「CLUSTER RAISINS」及び「クラスターレーズン」の文字よりなることろ、その構成中の「CLUSTER/クラスター」の文字は「房状のもの」の意を表す語として、また「RAISINS/レーズン」の文字は「干しぶどう」を意味する語としてそれぞれ我が国でも親しまれており、全体として「房状の干しぶどう」の意を容易に想起させるものである。
そして、本願指定商品との関係からすれば、「干しぶどう」を製造する場合、房の状態のまま収穫したぶどうを乾燥させるものであるところ、乾燥前に、加工や美観上の観点から薬液やオイルに浸す又は食味上の観点から酒や糖液に漬ける等の処理を施したり、運搬や食用時の利便等を考慮して枝を取り除き、粒をバラバラにして包装し製品としているものであるが、一方でそのような加工をせず、形状も自然の状態である枝に付いた房のままといった、本願の指定商品である「枝付き干しぶどう」という状態の製品が存在していることが、例えば、(1)「新食品事典6 果物・種実 (株)真珠書院 1991年10月30日発行」における「ホシブドウ(干し葡萄)」の項中「・・・イラン・イラクなどの砂漠地帯では房のままの干しブドウが食べられる。・・・」の記述、(2)カリフォルニアレーズン協会の提供に係るインターネットホームページ中の「カリフォルニアレーズンの生産」(http://www.raisins-jp.org/whats/production/production.html)における「DOV方式とは」の項中「・・・通常はぶどうの房を手摘みにて収穫後、ぶどう畑に広げられたペーパートレイの上で乾燥させますが、DOVはぶどうの房が付いたままの枝を木から切り離し、木の上部に渡したワイヤーに引っかけた状態で乾燥させます。・・・」の記述などより認められるところである。
また、原査定なお書き及び請求人が請求の理由中で述べる如く、我が国において「枝付き干しぶどう」として房の状態での干しぶどうが商品として販売されており、インターネットホームページを検索すると、同種商品の取扱者も相当数を認めることができることよりみれば、房の状態をした干しぶどうが決して珍しい商品ではないといえる程度に知られていると認められるものである。。
そうとすると、本願商標を、その指定商品であり房状のまま販売される「枝付き干しぶどう」といった、構成文字の意味合いに照応する商品について使用した場合、これに接する取引者・需要者は、該商品の品質(内容、形状、種別)を表現したにすぎないものと理解するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たすものとは認識する事ができないものといわなければならない。
また、請求人は、本願商標は、請求人が平成2年11月から現在まで商品「枝付き干しぶどう」に使用してきた結果、同人の業務に係る商品を表示するものとして、商標法第3条第2項に基づく特別顕著性を得たものであると主張し、その根拠として甲第1号証ないし同第14号証を提出しているが、これらによっては、本願商標が、請求人の業務に係る商品であることを表示するものとして取引者、需要者間に広く認識されているものとは認めることができないものであるから、その主張は採用することができない。
したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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