Trademark Appeal Case
結合商標の記述性と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−18498(T2002−18498/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ファイバークッションリニューアルシステム」の片仮名文字と「FIBER CUSHION RENEWAL SYSTEM」の欧文字を二段に横書きしてなり、第40類「使用済みマットレスの再生・処分,使用済みマットレスの再生・処分の媒介又は取次ぎ」及び第42類「一般廃棄物の収集及び分別」を指定役務として、平成12年12月27日に登録出願されたものである。
2 原査定における拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『繊維製のクッションを再生する方法』程度の意味合いを表したと理解し把握させるに止まる『ファイバークッションリニューアルシステム』及び『FIBER CUSHION RENEWAL SYSTEM』の文字を普通に用いられる方法で二段に書してなるにすぎないので、これをその指定役務に使用しても単に役務の質(内容)を表示したにすぎず、自他役務の識別標識としての機能を果たすものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「繊維」の意味を有する「ファイバー」「FIBER」の文字、「ソファーなどで使う厚みのある洋風座布団、緩衝物」等の意味を有する「クッション」「CUSHION」の文字、「新しくすること、復活、再生」を意味する「リニューアル」「RENEWAL」の文字、「ものごとが組織的、系統的に機能するようにつくり上げられた機構、体系、しくみ」を意味する「システム」「SYSTEM」の文字を結合し、「ファイバークッションリニューアルシステム」「FIBER CUSHION RENEWAL SYSTEM」と書してなるものである。
ところで、「ファイバークッション」(fiber cushion)は、「高反発弾性で嵩高性のある熱風接着不織布。ポリウレタンフォームに対抗するものであって、クッション材として用いる。」(繊研新聞社発行 繊維総合辞典「ファイバークッション」の項)ものであって、ベッド用のマットレスを取り扱う業界においては、ポリエステル繊維を素材としたマットレスのクッション材を「ファイバークッション」と表示し多数販売されている実情にあること、また、介護用のレンタルベッドに用いられるマットレスにおいては、近年、返品されたマットレスを復元、再利用するシステムが構築されていることは、下記のインターネット情報、各種新聞情報等の記載から裏付けられるところである。
(1)ヒューマンケアベッド(carebed)マットレス(ヒューマンケアベッド専用)「ファイバークッションは、通気性・通水性にすぐれ速乾性で汗や湿気をすばやく発散します。しかも空気をたっぷり含んでいますので、夏涼しく冬温かくお使いになれます。」、「クッションのポリエステル繊維に織り込まれた抗菌剤により黄色ブドウ状球菌、大腸菌、緑膿菌、カンジタ菌、白癬菌、黒カビが近よらず、抑制させることができます。」、「ファイバークッションは、難燃性の高い素材で、自己消火性があり、有毒ガスの発生もありません。」、「ファイバークッションマットレスは、表面の感触は柔らかく、かつ、しっかりとした堅さのマットレスです。クッション繊維の中に抗菌剤が練り込まれていますから抗菌効果は半永久的です。側布地はファスナー式ですからマットレスから取り外して洗えます。また、ファイバークッションは水洗いできます。」(http://www.takou.co.jp/carebed2.htm)
(2)株式会社ダルマックスの商品説明情報「ふとんセット」
「ワンダーマット」側地:綿100% 充填:巻きわた−毛100%(英国羊毛)、中芯−吸汗ポリエステル(ファイバークッション)(http://www.darmax.co.jp/syouhinsyoukai/fset.htm)
(3)ファイバークッションマットレス(かため)「(財)日本防炎協会の防炎認定に合格しています。腰が沈み込まず快適な寝心地です。従来のタイプに比べて腰の部分の密度を20%、硬度を40%アップして腰の沈み込みを防ぎます。クッション材:ポリエステル繊維100%(難燃加工)、カラー:ロイヤルブルー、メーカー:フランスベッドメディカルサービス」(wysiwyg://79/http://www.riseinternational.co.jp/shop/bed/mat_fiber.html)
(4)フランスベッドMS、レンタルした介護用ベッドを新品同様に復元・再利用「フランスベッドメディカルサービス(東京都新宿区百人町1の25の1)は16日、レンタルした介護用ベッドのマットレスを新品同様に復元して再利用する『ファイバークッションマットレスリニューアルシステム』を4月1日から始めると発表した。介護用ベッドはレンタルが多く、返品されたマットレスが破損している場合は産業廃棄物として処分するしかなかったが、リニューアルシステムの導入によって、産業廃棄物の削減を目指す。再利用の処理能力は月5000枚。」(2000.3.17付け日刊工業新聞28頁)
(5)リサイクル・・なせばなる−フランスベッドメディカルサービスが介護用レンタルベッドマットレス再利用システムを発表−フランスベッドメディカルサービス(東京都新宿区)は、介護用レンタルベッドのマットレスを再利用するシステムを4月から始めると発表した。
このシステム「ファイバークッションマットレス・リニューアルシステム」は、レンタルした介護用ベッドのマットレスを新品同様に復元、再利用する。介護用ベッドはレンタルが殆どで、返品されたマットレスが破損している場合は、産業廃棄物として処分するしかなかった。哀しいことだ。しかし、リニューアルシステムの導入によって、彼等はまた日の目を見る事が出来るんだ。(http://www.fukushi.com/news/2000/03/17france.html)
以上の事実を総合勘案すると、本願商標を、その指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者は、該役務が「ファイバークッション(マットレス)を再生するシステム」であること、すなわち、役務の質(内容)を表示する文字として理解するに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たすものとは認識し得ないものと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標は、役務の質(内容)を普通に用いられる方法により表示した標章のみからなるものといわなければならない。
したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消す限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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