Trademark Appeal Case
結合商標の要部抽出と称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90584(T2002−90584/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第4572102号商標(以下「本件商標」という。)は、「MIRACLE MOLECULE」の文字を文字標準として、平成13年8月24日に登録出願され、第1類「薬学の診断の研究において使用される生化学の試薬,その他の化学品」、第5類「蛍光性色素を用いてなる医療用の検査・診断用試薬,医療用栄養添加剤,その他の薬剤,食餌療法用飲料,食餌療法用食品」、第29類「食用油脂,ビタミン・ミネラル・食用油脂を主成分とする顆粒状・粉状・液体状・カプセル状・錠剤状の加工食品」を指定商品として、平成14年5月24日に設定登録されたものである。
第2 当審における取消理由の要点
当審において、平成15年3月28日付けで商標権者に対し通知した取消理由は、要旨次のとおりである。
本件商標の構成及びその指定商品は、前記第1のとおりである。
そして、本件商標は、下記1項に示す登録商標(以下、それらの登録商標を一括していう場合は「引用各商標」と総称する。いずれの登録商標も、現に有効に商標権が存続しているものである。)と同2項ないし4項に示す理由により類似するものであって、その指定商品中上記商品については、引用各商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
記
1 引用商標
(1)登録第428396号商標(以下「引用A商標」という。)は、「MIRACLE」の欧文字を横書きしてなり、昭和26年6月19日登録出願、第1類「化学品、薬剤及び医療補助品」を指定商品とし、同28年7月21日に設定登録され、その後、指定商品については、取消審判の審決確定により「粉状、粒状、液状、泥状のプラスチックス」についての登録の抹消が昭和63年10月27日にされている。
(2)登録第854100号商標(以下「引用B商標」という。)は、「ミラクル」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和39年10月6日登録出願、第1類「化学品、薬剤及び医療補助品(但し、のり及び接着剤を除く)」を指定商品とし、同45年4月22日に設定登録されたものである。
(3)登録第3201638号商標(以下「引用C商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成からなり、平成5年12月29日登録出願、第1類「化学品、植物成長調整剤類」を指定商品とし、同8年9月30日に設定登録されたものである。
(4)登録第4034385号商標(以下「引用D商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成からなり、平成5年12月29日登録出願、第5類「薬剤、歯科用材料」を指定商品とし、同9年7月25日に設定登録されたものである。
2 本件商標は、前記第1で述べたとおり「MIRACLE MOLECULE」の欧文字を標準文字の書体により横書きしてなるところ、「MIRACLE」と「MOLECULE」の文字間に1文字分の間隔を有して構成されていることより、これら両文字部分に分離して看取されるものであり、全体をもって一体不可分のものと把握するには15文字という多くの文字で構成されているものである。そして、前半の「MIRACLE」の文字が「ミラクル」と読まれ「奇跡」を意味するものとして広く一般に親しまれている英単語であるのに対し、後半の「MOLECULE」の文字は、化学分野における「分子、微分子」を意味する英語であるが、一般的には馴染みの薄い語であって、これら2語には一般に親しまれている程度に格段の差があり、加えて、これら2語を結び付けても格別の意味を看取し得ないものであることを併せ勘案すれば、取引者・需要者は、一般に親しまれている前半部の「MIRACLE」の文字部分に着目し、これより生ずる称呼、観念をもって取引に資する場合も少なくないものとみるのが相当である。してみれば、本件商標は、全体の構成文字に相応した「ミラクルモレキュール」の称呼のほか、前半部の「MIRACLE」の文字に相応して「ミラクル」の称呼、「奇跡」の観念をも生ずるものとみるのが相当である。
3 これに対し、引用A商標、引用C商標及び引用D商標は、「MIRACLE」の文字、引用B商標は「ミラクル」の文字よりなるものであり、引用各商標は、これらの文字に相応して「ミラクル」の称呼、「奇跡」の観念を生ずるものと認められる。
4 そうとすれば、本件商標は、引用各商標と「ミラクル」の称呼、「奇跡」の観念を共通にするものであるから、外観において差異があることを考慮しても、これらの称呼、観念において類似する商標であって、本件商標の指定商品中第1類「薬学の診断の研究において使用される生化学の試薬、その他の化学品」及び第5類「蛍光性色素を用いてなる医療用の検査・診断用試薬、医療用栄養添加剤、その他の薬剤」は、引用各商標の指定商品と同一又は類似のものと認められる。したがって、本件商標の指定商品中上記の指定商品については、商標法第4条第1項第11号に該当するものとしなければならない。
第3 商標権者の意見
商標権者は、上記第2の取消理由について、指定した期間内に意見を述べていない。
第4 当審の判断
商標権者に対し、上記第2の取消理由を通知し、期間を指定して意見を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。
したがって、本件商標は、この理由をもって商標法第43条の3第2項の規定に基づき、指定商品中、結論に掲記した商品についての登録は、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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