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結論

敗訴(請求棄却)

商標「千鳥屋宗家」の商標一体性と要部抽出(第4条第1項第11号|審判異議2003−90584(T2003−90584/J7))

審判番号
異議2003−90584(T2003−90584/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「千鳥屋宗家」
争点(論点)
商標一体性と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第30類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2003−90584(T2003−90584/J7)・異議)は、本件商標「千鳥屋宗家」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「商標一体性と要部抽出」です。指定商品・役務は第30類に属します。特許庁は「登録第4682688号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4682688号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4682688号商標(以下「本件商標」という。)は、「千鳥屋宗家」の漢字を横書きし、その上に小さく「ちどりやそうけ」の平仮名を横書きしてなる構成よりなり、平成14年10月18日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年6月20日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、以下の5件の登録商標を引用しており、いずれも現に有効に存続しているものである。

(a)「千鳥屋」の漢字を縦書きしてなり、昭和25年10月14日に登録出願され、第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同27年4月2日に設定登録された登録第410105号商標(以下「引用商標1」という。)

(b)「チドリヤ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和58年12月9日に登録出願され、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同60年9月27日に設定登録された登録第1811505号商標(以下「引用商標2」という。)

(c)「CHIDORIYA」の欧文字を横書きしてなり、昭和58年12月9日に登録出願され、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同60年9月27日に設定登録された登録第1811506号商標(以下「引用商標3」という。)

(d)「西村千鳥屋」の漢字を横書きしてなり、昭和59年12月24日に登録出願され、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同61年12月24日に設定登録された登録第1921933号商標(以下「引用商標4」という。)

(e)「千鳥屋菓秀」の漢字を横書きしてなり、昭和53年5月15日に登録出願された昭和53年商標登録願第36734号を原出願として、同56年12月2日に登録出願され、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年8月30日に設定登録された登録第1613299号商標(以下「引用商標5」という。)

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標中「宗家」の文字は、「家系・芸道の流派などの中心となる家、本家、家元、総本家」を意味し、菓子等の製造・販売をする者やその他の業務を行う者の屋号や商標等の一部に、分家に対する「本家」又は「総本家」、分店に対する「本店」、「総本店」、「本舗」又は「総本舗」等と同様の意味で普通に採択使用されている語であって、自他商品の識別機能を有しないか、あるいは弱い部分である。

そうとすれば、本件商標の要部は「千鳥屋」の部分にあるから、本件商標は、引用商標1、4及び5とは、外観において類似し、かつ、「チドリヤ」の称呼を共通にする類似の商標であり、また、引用商標2及び3とは、「チドリヤ」の称呼を共通にする類似の商標である。さらに、本件商標と各引用商標の指定商品も同一又は類似のものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、前記のとおりの構成よりなるものであるところ、「千鳥屋宗家」の上に書された「ちどりやそうけ」の平仮名は、該「千鳥屋宗家」の振り仮名を表したものと理解されるものである。

そして、「千鳥屋宗家」を構成する各文字は、同書、同大、同間隔をもって外観上一連一体にまとまりよく書されているばかりでなく、これより生ずると認められる「チドリヤソウケ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。そして、本件商標は、その構成中の「宗家」の語が申立人の主張するような意味合いを表すために用いられることがあることを否定するものではないが、かかる構成においては、分家に対する「本家」あるいは分店に対する「本店」の意味合いを表すものというよりは、むしろ、構成する文字全体をもって、屋号を表したものと認識され、把握されるとみるのが自然である。

そうとすれば、本件商標は、構成文字全体をもって、一体不可分のものとして認識されるものであって、その構成中の「千鳥屋」の文字部分のみが独立して印象づけられるものではない。

してみれば、本件商標は、その構成文字に相応して「チドリヤソウケ」の称呼のみを生ずるものであって、単に「チドリヤ」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。

したがって、本件商標よりその構成中の「千鳥屋」の文字部分のみを分離抽出し、本件商標は、各引用商標と「チドリヤ」の称呼を共通にする類似の商標であり、また、引用商標1、4及び5と外観において類似するとする申立人の主張は、前提において誤りがあり、採用することができない。

上記に関し、申立人は、「宗家」の語についての使用例を挙げているが、いずれも、本件商標とは表示の状態等を異にするものである。また、商標の類否の判断は、対比する商標について、個別具体的に判断されるべき性質のものであるから、申立人の挙げる審決例が本件における両商標の類否判断に影響を及ぼすものでもない。

その他、本件商標と各引用商標とを類似の商標とすべき理由は見出せない。

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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