Trademark Appeal Case
結合商標と語順逆転の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90585(T2003−90585/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4683156号商標(以下「本件商標」という。)は、「HEKISAI」の欧文字の中央部分の上部に、欧文字と同じ程度の大きさの活字をもって、「壁彩」の漢字を書した構成からなり、平成13年4月13日に登録出願され、第19類「陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物」を指定商品として、同15年6月20日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第2401498号商標(以下「引用商標」という。)は、「彩壁」の漢字を横書きしてなり、平成元年11月9日に登録出願され、第7類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同4年4月30日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである(なお、指定商品及び商品の区分は、その後、指定商品の書換登録により、第19類を商品区分とする商標登録原簿に記載のとおりの指定商品となっている。)。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標とは「彩」及び「壁」の二文字からなる極めて短い文字構成及び音構成をとるものであり、唯一の相違は、語順が入れ替わっているに過ぎない。漢字は、本来それぞれ意味を有するため、造語であっても全体の意味は理解可能であり、漢字二文字からなる熟語で語順が入れ替わっても意味が同じ例は多数存在する。
してみれば、僅か二文字からなる両商標の類否において、単なる文字の入れ替えは、外観、称呼及び観念において相紛らわしく類似する範囲であるとするのが相当である。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
そこで、両商標の類否について判断するに、本件商標は、前記のとおりの構成からなるところ、上段に表された「壁彩」の漢字と下段に表された「HEKISAI」の欧文字とは、外観上まとまりよく一体的に表現されており、その構成は、視覚的にも安定感のある一体的な商標として認識されるものである。
他方、引用商標は、前記したとおり、「彩壁」の漢字を書してなるものである。
してみれば、両商標は、その構成において、明らかな差異があり、外観において紛れるおそれはないものといわなければならない。
また、本件商標は、「HEKISAI」の欧文字が併記されていることもあり、「ヘキサイ」の称呼を生ずること明らかであり、引用商標は、該構成文字に相応して「サイヘキ」の称呼を生ずるものと認められる。
そうとすれば、本件商標と引用商標とは、その音構成を全く異にするものであるから、称呼において類似するものとはいえない。
更に、両商標は、いずれも、特定の意味合いを有しない造語と認められるものであるから、観念については比較すべくもない。
この点について、申立人は、両商標は「彩」と「壁」の文字の置換にすぎないから、互いに紛れるおそれのある類似の商標である旨主張している。
しかしながら、上記のとおり、両商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標であり、加えて、本件商標の使用される商品が「陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物」であることからみれば、その需要者の多くは建築に携わる専門家であることが想定される。そうであるとすれば、商品の取引にあたっては、商標ばかりでなく、メーカーをはじめとして、商品の品質、用途、価格等を総合的かつ慎重に吟味して取引されるものということができるから、そのような商品取引の実情をも併せ考慮すれば、両商標は、互いに出所の混同を生ずるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。
また、申立人は、過去の審・判決例を挙げているが、それらの商標は、いずれも、本件商標とは商標を異にするばかりでなく、商標の類否の判断は、各商標につきその指定商品との関係や取引の実情等に照らして個別に判断されるべき性質のものであるから、申立人が主張するような事例があるからといって、直ちに、本件商標と引用商標との類否の判断を左右することにはならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。