Trademark Appeal Case
複合商標の称呼判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90439(T2003−90439/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4664347号商標(以下「本件商標」という。)は、「ディアブロ タイガー」の片仮名文字と「DIABLO TIGER」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成14年7月9日に登録出願され、第9類及び第28第に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年4月18日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標及び引用標章
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標及び使用商標は、以下(a)及び(b)のとおりである。
(a)登録第4371775号商標(以下「引用商標」という。)は、「DIABLO」の欧文字を標準文字で表してなり、平成10年1月23日に登録出願され、第9類、第28類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同12年3月31日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
(b)申立人の子会社がコンピュータ・ゲームソフトに付して使用し、本件商標の登録出願時である平成14年7月9日までには周知・著名なっていたとする標章(以下「引用標章」という。)は、別掲のとおりである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標中「タイガー/TIGER」の文字は、その指定商品との関係においては、識別力がないか又は極めて弱いものであるから、造語として極めて識別力の強い「ディアブロ/DIABLO」の文字部分から単に、「ディアブロ」の称呼をも生ずるものである。
よって、本件商標と引用商標は、称呼を同一にする類似の商標であり、指定商品も同一又は類似のものである。
(3)商標法第4条第1項第15号及び同第19号について
引用標章は、申立人の子会社が開発したコンピュータ・ゲームソフトの商標として、世界的に大ヒットしたものであり、遅くとも、本件商標の出願日までには、日本の需要者の間でも広く認識されるに至っていたということができるから、本件商標がその指定商品に使用された場合には、申立人と経済的又は組織的に何らかの関係のある者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがある。
また、商標権者は、コンピュータのソフトウェアの企画・開発・製造ならびに販売を事業内容とする会社であり、引用標章の著名性を知っていたはずであるから、かかる標章を採択することは偶然ではなく、引用標章の信用にフリーライドする意図によるもので不正の目的が認められる。
(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記したとおりの構成よりなるところ、「ディアブロ タイガー」及び「DIABLO TIGER」の両文字とも、全体としてバランスの取れたまとまりのある構成よりなるという印象を受けるものであって、「ディアブロ」と「タイガー」の両文字間及び「DIABLO」と「TIGER」の両文字間には軽重の差を見出し得ないばかりでなく、「ディアブロ」及び「DIABLO」の文字部分をもって取引に資されるとみるべき格別の事情も認められない。
そうとすれば、本件商標は、むしろ構成全体をもって一体不可分の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然であるから、その構成文字全体に相応して「ディアブロタイガー」の称呼のみを生ずるものであって、単に「ディアブロ」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。
してみれば、本件商標から単に「ディアブロ」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第15号及び同第19号について
引用標章は、別掲のとおり、縁取りした「DIABLO」の各欧文字をややデザイン化してなるものであるが、本件商標と引用標章とは、上記(1)と同様であって、十分に区別し得る別異のものというべきであるから、商標権者が、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用標章を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
また、本件商標と引用標章との関係は、上記のとおりに理解されるものであるから、本件商標が引用標章の信用にフリーライドすることを意図して登録出願されたものとはいえず、不正の目的をもって使用をするものであることを裏付ける証左もない。
(3)まとめ
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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