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Trademark Appeal Case

商標使用の立証と店舗名

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−30715(T2003−30715/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4258791号商標(以下、「本件商標」という。)は、ややレタリングしてなる「EXTEND」の欧文字と「エクステンド」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、平成9年5月30日に登録出願、商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として、同11年4月2日に設定登録されたものである。

第2 請求人の主張

1 請求の趣旨

本件商標の指定商品中「第16類 文房具類」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。

2 請求の理由

請求人は、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。

本件商標は、その指定商品中「第16類 文房具類」について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

3 答弁に対する弁駁

(1)被請求人は、平成15年8月12日付審判事件答弁書において本件商標を本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用している旨主張し、乙第1号証ないし乙第4号証を提出している。

しかし、それらの書証は被請求人が本件商標を商品「文房具類」について使用した事実を証明するものではないので、本件商標は第50条第1項の規定により取り消されなければならない。

以下にその理由を述べる。

(2)乙第1号証は、被請求人の店舗の入り口付近を撮影した写真(上段の写真、以下写真1」という)及び店舗内を撮影した写真(下段の写真、以下「写真2」という)であると思われる。写真1に見ることのできる店舗入り口のガラス戸には「エクステンド」の文字を確認することができるが、該文字は店舗の看板として表示されているものであり、商品「文房具類」の自他商品識別標識として表示されるものではない。また、写真2からは本件商標を確認することができない。従って、写真1及び写真2は本件商標を商品「文房具類」について使用していることを証明するものではない。

乙第2号証は、コクヨ株式会社の商品「ノート」等が写された写真(以下「写真3」という)及び同社の商品「油性マーカー」と「消しゴム」が写された写真(以下「写真4」という)である。被請求人は上記各写真に見ることのできる価格表に「エクステンド」と表示されていることをもって、上記コクヨ株式会社の各商品について本件商標を使用しているという旨を主張する。しかし、写真3の価格表に自他商品識別標識として表示されているのは「<コクヨ>」と、「キャンパス」のみである。すなわち、需要者等はこれらの表示をもって、写真3に見ることのできるノートの出所及び品質を確認するのであって、価格表に表示される「エクステンド」は、店舗名を表示していると認識するに過ぎないのである。写真4の価格表についても同様に、需要者等が商品「油性マーカー」や「消しゴム」の出所や品質を表示する自他商品識別標識と認識するのは、「<コクヨ>」のみである。従って、写真3及び写真4も本件商標を商品「文房具類」について使用していることを証明するものではない。

乙第3号証は、平成15年5月14日から26日迄の間に福岡県福岡市博多区中洲界隈に存在する「エクステンド」(電話番号092−262−7026)という店舗において、領収書、烏龍茶等の商品が数回販売されたことを示すに過ぎないものであり、本件商標が商品「文房具類」について使用されたことを証明するものではない。

乙第4号証は、伝票、領収書等の商品が、福岡県福岡市中央区那の津5−1−10所在のコクヨ九州販売株式会社から福岡県福岡市博多区中洲3丁目7−13の「エクステンド」に平成15年4月4日、同8日、同25日に納品されたことを示すに過ぎないものであり、本件商標が商品「文房具類」について使用されたことを証明するものではない。

(3)以上のとおり、被請求人の提出した乙第1号証ないし乙第4号証は、被請求人が本件商標を商品「文房具類」について使用したことを立証するものではない。

なお、乙第1号証及び乙第2号証の各写真については、撮影者、撮影場所、撮影年月日等が一切不明であり、被請求人の主張を裏付ける証拠とは認められないことを付言する。

第3 被請求人の答弁

1 答弁の趣旨

結論同旨の審決を求める。

2 答弁の理由

被請求人は、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第4号証を提出した。

(1)商標権者による使用

商標権者である株式会社エクステンドは、本件出願前の平成9年1月頃より福岡県福岡市博多区中洲3丁目5番11号で飲料、文具、日用品等を販売し、平成14年2月22日より、福岡県福岡市博多区中洲3丁目7番13号に「エクステンド」の店舗名で引き続き営業し現在に至っている。同店舗で販売している商品にはノート、消しゴム、油性マーカー、ボールペン、各種の伝票等のいわゆる文房具類が含まれており、また、当然ながら価格表にも「エクステンド」の文字を表示している。(乙第1号証〜乙第2号証)

また、実際に取引していたことを実証するために領収レシート及び納品書を提出する。(乙第3号証〜乙第4号証)

また、本願商標「EXTEND/エクステンド」は、欧文字と片仮名を2段併記した構成からなり、上段および下段の各部分はそれぞれ称呼及び観念が同一であるためいずれか一方のみでの使用が認められており、また本願商標下段の「エクステンド」と使用態様「エクステンド」とは書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標で、使用態様「エクステンド」は本願商標の使用といえるものである。

以上の事実から、本件商標が平成14年2月より現在まで、指定商品「文房具類」について、本件商標権者により使用されていることは明らかである。

なお、商標権者である株式会社エクステンドは、現店舗への移転と同時に登記簿上の住所を現店舗の所在地である福岡県福岡市博多区中洲3丁日7番13号に移している。平成15年8月12日提出の登録名義人の表示変更登録書により本商標権者の住所を変更している。

(2)以上述べたことから明らかなように、本件商標は本件審判の請求の登録前3年以内に商標権者によって、指定商品「文房具」について使用されているものであり、商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものではない。

第4 当審の判断

商標法第50条の商標登録の取消審判にあっては、その登録商標の使用をしていないことについて正当な理由がある場合を除いて、その審判の請求の登録[本件の場合、平成15年(2003年)6月25日]前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての登録商標の使用をしていることを被請求人が証明しない限り、商標権者は、その指定商品又は指定役務に係る商標登録の取消しを免れないとされている。

そこで、被請求人が本件商標の使用を立証するものとして提出した乙各号証を徴するに、乙第1号証及び同第2号証は、被請求人が福岡県福岡市博多区中洲3丁日7番13号で営業しているとする店舗の風景写真及び商品の陳列写真であるが、これには、ノート、ボールペン、油性マーカー、消しゴム等の請求に係る文房具類に属する商品が販売を目的として展示されており、また、この陳列棚には、該当する商品の価格及び本件商標と社会通念上同一の商標を表示した(付した)シール(定価表)が貼付されている。

また、乙第3号証は、本件審判の請求の登録前3年以内に被請求人が発行したレシート(領収書)7枚であるが、これには、「ボールペン」等の上記文房具類に属する商品の販売事実が示されており、しかも、該領収書(取引書類)には、本件商標と社会通念上同一の「エクステンド」の片仮名文字が付されている。

乙第4号証は、請求外「コクヨ九州販売株式会社」から被請求人宛の物品納品書であるが、これは、商品「修正テープ ケシピタ」の「販売(標準小売)価格」に見られるように、乙第3号証と符合し、上記文房具類に属する商品が乙第3号証の発行前に納品されたものであることが認められる。

してみれば、本件商標は、請求に係る指定商品第16類「文房具類」について、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において被請求人によって使用されたと認め得るものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、請求に係る指定商品第16類「文房具類」について、取り消すべきでない。

よって、結論のとおり審決する。

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