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Trademark Appeal Case

商標不使用取消要件

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−30657(T2003−30657/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第1824675号商標の指定商品中「クロレラを主原料とする粒状の加工食品及びこれに類似する商品」については、その登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第1824675号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和56年5月11日登録出願、第32類「加工食料品、その他本類に属する商品」を指定商品として、同60年12月25日に設定登録され、その後、平成8年2月28日に商標権存続期間の更新登録がなされているものである。

第2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証の1及び2を提出した。

1 請求の理由

本件商標は、その指定商品中の「クロレラを主原料とする粒状の加工食品及びこれに類似する商品」について、今日に至るまで継続して3年以上にわたり、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれによっても日本国内において使用されていない。

したがって、本件商標の指定商品中、上記の商品についての登録は、商標法第50条第1項により、取り消されるべきである。

2 答弁に対する弁駁

(1)請求に係る商品と使用に係る商品との非同一性

本件請求に係る商品は、「クロレラを主原料とする粒状の加工食品及びこれに類似する商品」(類似群コード32F01 32F02 32F03 32F04)であり、これはいわゆる健康食品である。

一方、使用に係る商品は、「いかの加工品」(写真1−1〜4ないし写真4−1〜4、いずれも類似群コード32F01)、「ジャイアントコーンの加工品」(写真5−1〜4、類似群コード32F04)、クルミの加工品(写真6−1〜4、類似群コード32F04)、カシューナッツを焙煎した加工果実(写真7−1〜4、類似群コード32F04)、ピスタチオを焙煎した加工果実」(写真8−1〜4、類似群コード32F04)、「水産物の加工品」(写真9−1〜4及び写真10−1〜2、いずれも類似群コード32F01)である。(上記商品をまとめて、以下「使用商品」という。)

「類似商品・役務審査基準〔国際分類第8版対応〕」(196頁)によると、上記のような特殊な類似群コードを付与されたいわゆる健康食品は、「いわゆる健康食品・・・は、互いに類似する商品として取り扱いますが、第29類の「加工野菜及び加工果実」のように「32F04」等のコードのみが付されている商品とは類似しないものとします。」のように取り扱われている。

したがって、通常使用権者は、健康食品とは非類似の個別コードが付された商品について使用証明をしており、請求に係る商品に登録商標を付して販売していたとは認められない。

(2)商標の使用時期

各資料によると、使用に係る商標(以下「使用商標」という。)の使用時期を証する資料としては、使用商品の包装に貼付されたバーコードラベルのみであり、このようなバーコードラベルは通常使用権者が任意に内容を改変して印刷し貼付することができる。また、商品の賞味期限は、2003年12月23日のものと、2003年11月26日のものの2種類しかない。したがって、使用商品が本審判の請求の登録前3年以内に使用されていたとは認められない。

(3)本件商標と使用商標との非同一性

本件商標は、円形の輪郭線、その内側の三本の細い円形の線、その内側に富士山と思しき山の図形、及びその下方の「日本堂」の文字からなる。これに対して、使用商標は、白色の円形の輪郭線、その内側の緑色の円形の線、その内側の赤く塗られた円形の部分、その中に黒で書された富士山と思しき山の図形、及びその下方の黒く塗られた「日本堂」の文字からなるものである。そうすると、両者は、本件商標には輪郭の内側に三本の細い円形の線があり、使用商標は彩色されているという点で異なり、看者に与える印象が相違するから、本件商標と使用商標とは社会通念上同一であるとは認められない。

(4)まとめ

以上のように、本件使用商品についての使用商標の使用は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において通常使用権者が請求に係る商品について、本件商標を使用したことを証明するものではない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判の請求は、成り立たない。審判費用は、請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のとおり述べ、証拠方法として、登記簿謄本、別紙(使用商品に関する表1及び表2)、資料1(商品・役務名リスト)、使用商品の写真(1−1ないし10−2)、高崎商工会議所の証明書及び平成16年2月16日付け上申書に添付した写真(1−4)・自動車検査証を提出した。

1 通常使用権者について

本件商標の商標権者は、有限会社日本堂(群馬県高崎市片岡町3−2173−2)の代表取締役である(登記簿謄本のとおり)。

有限会社日本堂は、加工食料品、主として表1に記載の加工食料品の販売を業とする会社であり、商標権者より、本件商標権について通常使用権を得て、本件商標を使用商品について使用している。

なお、有限会社日本堂の前身は、「横山商店」であり、使用商標は、「横山商店」当時に使用していた包装袋を使用しているものもあるが、有限会社日本堂と変更した後は、「有限会社日本堂」のシールを貼るようにした。

2 使用商品について

使用商品の内容は、別紙の表1のとおりであり、写真1−1〜4ないし写真10−2のとおりである。使用商品についての本件商標の使用は、平成4年ころから現在まで継続して行われている。

3 使用商標について

本件商標は、円形の太い輪郭線の内側に、細い線の円形が3本表示され、その内側に山の図形が表示され、その下に日本堂の文字が表示されている。これに対して、使用商標は、写真1ないし10のように、3本の細い円形の線がない。しかし、使用商標は、商標法第50条に規定の登録商標と社会通念上同一と認められる商標に該当する。

4 請求に係る商品及び使用商品について

(1)本件請求に係る商品は、本件商標の指定商品中の「クロレラを主原料とする粒状の加工食品及びこれに類似する商品」である。

請求に係る商品の類似群コードは、指定商品・役務の国際分類第8版の商品・役務名リスト(資料1)によれば、「32F01、32F02、32F03、32F04」であり、答弁書に添付した別紙の表2のとおりである。

(2)請求に係る商品の類似群コード中、「32F01、32F04」は、使用商品の類似群コード(別紙の表1の類似群コード)の「32F01、32F04」と合致する。

したがって、本件商標は、請求に係る商品に類似する商品に使用していることになる。

5 むすび

以上のとおり、本件商標と社会通念上同一とみられる商標が、通常使用権者により、本件商標の指定商品中、請求に係る商品に類似する商品に、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、使用されていた。

第4 当審の判断

1 本件審判について、使用商標の使用者が通常使用権者であることについては、請求人は争うことを明らかにしていない。そこで、本件商標が請求に係る商品について、通常使用権者により本件審判の請求の登録前3年以内に使用されたか否かについて検討する。

2 請求に係る商品と使用商品について

(1)本件請求に係る商品は、「クロレラを主原料とする粒状の加工食品及びこれに類似する商品」であるところ、「クロレラを主原料とする粒状の加工食品」は、いわゆる健康食品といわれる商品であると認められる。また、請求に係る商品中の「これに類似する商品」とは、「クロレラを主原料とする粒状の加工食品」(いわゆる健康食品)の範疇に属する商品と認められる。

(2)ところで、平成3年政令299号による改正前の商標法施行規則別表第32類(該「別表」に掲げられている類(商品区分)については、以下「旧」の文字を付す。)は、主として生鮮食料品とこれを加工した食料品をまとめた類であって、大概念として「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品(他の類に属するものを除く。)」が掲げられているところ、そのうちの「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実」は、それぞれ生鮮食料品を原材料、生産・流通系統を中心として概念分けされ、また、「加工食料品(他の類に属するものを除く。)」は、その表示から明らかなように、旧第28類から旧第31類までに属する商品の大部分と旧第33類に属する一部の商品以外の他の加工食料品一切を包括した概念であると解される。

そして、上記「加工食料品(他の類に属するものを除く。)」の範疇に属する商品には、生鮮食料品を加工した商品群である「肉製品」、「加工水産物」、「加工穀物」、「加工野菜および加工果実」とそれ以外の種々雑多な加工食料品が含まれる「その他の加工食料品」とが掲げられているところ、「肉製品」、「加工水産物」、「加工穀物」、「加工野菜および加工果実」は、それぞれ原材料、生産・流通系統を中心として商品群を構成しているものである。

ところで、いわゆる健康食品は、その形状が錠剤であったり、あるいは粉末、液状等であって、上記生鮮食料品を加工した「肉製品」、「加工水産物」、「加工穀物」、「加工野菜および加工果実」とは、商品の形状、品質等において大きく異なるばかりでなく、その生産者、販売系統をも全く相違するものであるから、「肉製品」、「加工水産物」、「加工穀物」、「加工野菜および加工果実」の商品群には含まれない商品であって、「その他の加工食料品」の範疇に属する商品というのが相当である。

(3)一方、使用商品は、別紙及び写真1−1ないし写真10−2によれば、「いかの加工品」、「ジャイアントコーンの加工品」、「クルミの加工品」、「カシューナッツの加工品」、「ピスタチオの加工品」、「鰯の加工品」及び「鯛の加工品」であるから、「加工食料品(他の類に属するものを除く。)」中の「加工水産物」、「加工野菜および加工果実」の範疇に属する商品と認められる。

(4)以上(1)ないし(3)によれば、通常使用権者の取扱いに係る使用商品は、いわゆる健康食品が属する「その他の加工食料品」以外の商品といわざるを得ず、したがって、「クロレラを主原料とする粒状の加工食品」の範疇に属する商品とは認められず、かつ、「クロレラを主原料とする粒状の加工食品に類似する商品」の範疇に属する商品であるとも認めることはできない。

そうすると、被請求人は、請求に係る商品について、通常使用権者が本件商標を本件審判の請求の登録前3年以内に使用していたことを証明したということはできないし、使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。

3 したがって、本件商標は、その指定商品の「クロレラを主原料とする粒状の加工食品及びこれに類似する商品」についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

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