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結論

敗訴(請求棄却)

商標「ファインクラッド」のファインクラッドの識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2001−5858(T2001−5858/J1))

審判番号
不服2001−5858(T2001−5858/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「ファインクラッド」
争点(論点)
ファインクラッドの識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2001−5858(T2001−5858/J1)・不服)は、本件商標「ファインクラッド」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「ファインクラッドの識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ファインクラッド」の文字を標準文字を用いて横書きしてなり、第9類「測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極」を指定商品として、平成11年3月17日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原審において、「本願商標は、金属によって保護皮膜として被覆するという意味の「クラッド」の文字に、優れた、純度の高いという意味で普通に使用されている「ファイン」の文字を冠して「ファインクラッド」と標準文字で表してなるところ、全体としても、優れた金属被覆という意味合いを容易に看取させることから、これを本願指定商品中、例えば、純度の高い金属により覆われた金属製材料により製造された磁心や電極等に使用しても、該商品が純度の高い金属により金属被覆されている材料により作られているという、商品の品質を表示したものとして認識されるにすぎない商標と認められる。

したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨を認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおりの文字よりなるものであるが、全体として特定の意味合いを有する既存の語とは認められないところ、その構成中の「ファイン」の文字は、「美しく立派なさま。見事なさま。微細で精巧なさま。(広辞苑第5版((株)岩波書店 刊)「ファイン」の項)」等の意を表す外来語であり、また、例えば「ファインスチール:金属材料の高級化、高付加価値化を追求する先端材料(imidas2002別冊付録IT用語カタカナ・略語辞典((株)集英社刊))」、「ファインセラミックス:特に優れた性能を持つセラミックス(マグローヒル科学技術用語大辞典改訂第3版((株)日刊工業新聞社刊))」、「ファイン板ガラス:規格や成分が精密な板ガラス(日経ハイテク辞典第3版((株)日本経済新聞社刊))」の如く、他の語(例えば素材名称など)に冠して「優れたもの、精密なもので、通常のものに比して高付加価値・高加工度・高機能性であるもの」である意を付加する品質表示として使用されていることが伺い知れるものである。

他方、「クラッド」の文字は、「異なる種類の金属を圧延、圧接、爆発圧接のような方法で金属的に接合させること。(工業材料大辞典((株)工業調査会刊))」、「2種類の金属をはり合わせること(JIS工業用語大辞典((財)日本規格協会刊))」といった金属の製造・加工の方法又は該方法により製造・加工された「被覆材、被覆金属(imidas2002別冊付録IT用語カタカナ・略語辞典((株)集英社刊))」「きせがね、合せ金(JIS工業用語大辞典((財)日本規格協会刊))」等の意味合いを表す語として、指定商品中の例えば「配電用又は制御用の機械器具,電線及びケーブル,磁心,抵抗線,電極」を取り扱う業界及びこれら商品の材料となる等関連の深い金属素材を取り扱う業界で使用されている語であることから、本願商標は、これら2語を結合したものと理解されるとみるのが自然であって、本願商標「ファインクラッド」からは、全体として「優れたクラッド」「精密なクラッド」の如く、それぞれの語意を結合させた観念を容易に想起させるとみるのが相当である。

してみれば、本願商標を、その指定商品中のクラッド方法で製造・加工された商品又はそれを用いた製品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その商品の品質を表示したものとして理解するに止まり、自他商品の識別標識とは認識しないものというべきであり、かつ、上記以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号および同法第4条第1項第16号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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