Trademark Appeal Case
品種名の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第19934号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「じゃばら」の平仮名文字を横書きしてなり、第31類「果実」を指定商品として、平成10年2月2日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、品種登録を受けた品種(かんきつ)名を表す『じゃばら』の文字を普通に用いられる方法をもって書してなるものであるから、これをその指定商品中『みかん』について使用しても、前記商品であることを理解させるにとどまり、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。
したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「じゃばら」の平仮名文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、「じゃばら」は、「和歌山県東牟婁群北山村竹原地区とそこを流れる北上川の対岸の三重県熊野市神川町花知地方に、江戸時代から分布したともの思われるユズ近縁の黄色カンキツ」の品種名であることが認められる(「果樹園芸大事典1984」、昭和59年1月10日株式会社養賢堂発行、1394頁及び1395頁、「じゃばら」の項参照)。
この点について、請求人は、「我が国の需要者が、『じゃばら』を、商品の品質表示であるとして認識しているとは、認められない。」旨主張している。
しかしながら、以下の実情よりすれば、「じゃばら」がカンキツ類の品種名であることは、我が国の取引者、需要者に広く知られているというのが相当であるから、請求人の主張を採用することはできない。
(1)「じゃばら」は、和歌山県の北山村の特産物でありインターネット等を通して全国向けに販売されている(「北山村販売センター」のウエブサイト(http://www.rakuten.co.jp/jabara/)。
(2)「花粉症に効く」との話から爆発的に売れている(2002年10月10日、朝日新聞、大阪地方版/和歌山、28頁、「北山村特産『じゃばら』人気、果汁予約、2日で売り切れ/和歌山」の項)。
(3)販売の急増をうけて生産体制を倍増しようとしている(2002年5月3日、朝日新聞、大阪地方版/和歌山、28頁、「北山村特産の『じゃばら』販売急増生産体制も倍増/和歌山」の項)。
そして、この点に関し、平成15年5月12日付け証拠調べ通知をもって、請求人に通知したところ何ら応答がなかったものである。
してみれば、本願商標をその指定商品中「みかん」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に商品の品質(品種名)を表示した語として理解するに止まるものと認められるから、本願商標は、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないというべきである。
また、本願商標は、これを「みかん」以外の指定商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものというべきである。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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