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Trademark Appeal Case

地名商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−1420(T2000−1420/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「TRIBECA」と「トライベッカ」の文字を上下二段に書してなり、第3類、第9類、第14類、第16類、第18類、第21類、第24類、第25類、第28類及び第34類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年8月13日登録出願されたものである。

〈本願指定商品〉

第3類

「せっけん類,香料類,化粧品,かつら装着用接着剤,つけづめ,つけまつ毛,つけまつ毛用接着剤,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用漂白剤,洗濯用ふのり,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」

第9類

「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,レコード,電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,スロットマシン,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,火災報知機,ガス漏れ警報器,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防車,消防艇,スプリンクラー消火装置,盗難警報器,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,磁心,自動車用シガーライター,抵抗線,電極,溶接マスク,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,計算尺,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,潜水用機械器具,レギュレーター,アーク溶接機,家庭用テレビゲームおもちゃ,金属溶断機,検卵器,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置,メトロノーム」

第14類

「貴金属,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製の花瓶・水盤・針箱・宝石箱・ろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製のがま口・靴飾り・コンパクト及び財布,貴金属製喫煙用具,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,記念カップ,記念たて,キーホルダー」

第16類

「紙類,紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,衛生手ふき,型紙,紙製テーブルクロス,紙製テーブルナプキン,紙製タオル,紙製手ふき,紙製のぼり,紙製旗,紙製ハンカチ,紙製ブラインド,紙製幼児用おしめ,裁縫用チャコ,荷札,印刷物,書画,写真,写真立て,遊戯用カード,文房具類,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,青写真複写機,あて名印刷機,印刷用インテル,印字用インクリボン,活字,こんにゃく版複写機,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,装飾塗工用ブラシ,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,封ろう,マーキング用孔開型板,郵便料金計器,輪転謄写機,観賞魚用水槽及びその附属品」

第18類

「皮革,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,愛玩動物用被服類」

第21類

「ガラス基礎製品(建築用のものを除く。),なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),鉄瓶,やかん,食器類(貴金属製のものを除く。),アイスペール,泡立て器,魚ぐし,携帯用アイスボックス,こし器,こしょう入れ・砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),卵立て(貴金属製のものを除く。),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),盆(貴金属製のものを除く。),ようじ入れ(貴金属製のものを除く。),米びつ,ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,食品保存用ガラス瓶,水筒,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,魔法瓶,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。),清掃用具及び洗濯用具,家事用手袋,化粧用具,デンタルフロス,おけ用ブラシ,金ブラシ,管用ブラシ,工業用はけ,船舶ブラシ,ブラシ用豚毛,洋服ブラシ,靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナー,シューツリー,ガラス製又は陶磁製の包装用容器,かいばおけ,家禽用リング,アイロン台,愛玩動物用食器,愛玩動物用ブラシ,犬のおしゃぶり,植木鉢,家庭園芸用の水耕式植物栽培器,家庭用燃え殻ふるい,紙タオル取り出し用金属製箱,霧吹き,靴脱ぎ器,こて台,小鳥かご,小鳥用水盤,じょうろ,寝室用簡易便器,石炭入れ,せっけん用ディスペンサー,貯金箱(金属製のものを除く。),トイレットペーパーホルダー,ねずみ取り器,はえたたき,へら台,湯かき棒,浴室用腰掛け,浴室用手おけ,ろうそく消し及びろうそく立て(貴金属製のものを除く。),花瓶(貴金属製のものを除く。),ガラス製又は陶磁製の立て看板,香炉,コッフェル,水盤(貴金属製のものを除く。),風鈴」

第24類

「織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,ろ過布,布製身の回り品,織物製テーブルナプキン,ふきん,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製いすカバー,織物製壁掛け,織物製ブラインド,カーテン,シャワーカーテン,テーブル掛け,どん帳,織物製トイレットシートカバー,遺体覆い,経かたびら,黒白幕,紅白幕,布製ラベル,ビリヤードクロス,のぼり及び旗(紙製のものを除く。)」

第25類

「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」

第28類

「遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,ビリヤード用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具,スキーワックス,釣り具」

第34類

「たばこ,紙巻きたばこ用紙,喫煙用具(貴金属製のものを除く。),マッチ」

第2 原査定の拒絶理由の要点

原査定は、「本願商標は、『TRIBECA』と『トライベッカ』の文字とを二段に普通に用いられる方法で書してなるところ、該文字は、ブディックやTシャツ店、かばん店、レストラン等の並ぶニューヨーク州ニューヨーク市に位置する都市名として、我が国においても各種旅行雑誌に紹介されて、一般に知られていると認められるから、これをその指定商品に使用しても、単に商品の産地、販売地を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審における職権証拠調べ

本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、当審において職権により証拠調べを行った結果は以下のとおりである。

「TRIBECA」、「トライベッカ」の各商標が各種雑誌、新聞等に紹介されている事実

1 雑誌・辞典関係

(1)「小学館ランダムハウス英和大辞典」(1994年1月1日第2版発行)「TriBeCa」が「トライベッカ:New York市Manhattan区,Canal街とBroadwayとHudson河岸に囲まれた三角地帯;SoHoの芸術家たちの新しいたまり場で,流行の最先端を行く.(また、「TRIBECA」)である旨記載されている。

(2)「フリーダム 4 ’99〜’00 アメリカ自遊自在」(JTB、1999年1月1日4版発行)「新しいもの好きの人はイースト・ヴィレッジやトライベッカに行ってみよう。ソーホーと同じように今ニューヨークで脚光を浴びている地域で、ちょっぴり変わったレストランやブティック、ディスコなどができている。」(399頁)と掲載されている。

(3)「個人旅行 38 アメリカ東海岸」(昭文社、2001年8月初版発行)「ソーホー/トライベッカ」の表題のもと、「ソーホーはSouth of Houston(ハウストン通りの南側一帯)を短くした言い方。そしてトライベッカはTriangle below Canal(キャナル通りの下の三角地帯)という意味の呼称だ。1860〜90年代に建てられた倉庫街が今、ニューヨークで一番ホットな街に生まれ変わった。・・・最近は、前衛やアートの声はあまり聞かれない。そのかわり、おしゃれな雰囲気のある高級レストランやファッションのホット・スポットとして注目されるエリアに変わってきた。」(154頁)と掲載されている。

2 新聞記事関係

(1)「読売新聞」(2001年9月14日付、東京朝刊、39頁)

「同時テロのNY 路上に焼けた車 熱と灰、防塵マスクの市民」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。

「市民に人気のレストランが集中するトライベッカ地区にもほとんど人の気配はない。・・・ふだんなら観光客でいっぱいのカフェのイスには、救助作業に疲れた体を休める消防士たちの姿。」

(2)「繊研新聞」(2001年9月14日付、1頁)

「米テロ事件 マンハッタンのファッション小売店はほとんど閉店、壊滅状態も」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。

「十二日夜にトライベッカで新店のオープニングパーティーをする予定だったイッセイ・ミヤケは、開店を一カ月延ばしたという。世界貿易センタービル近くのセンチュリー・トウェンティワンやブルックス・ブラザーズなど、壊滅状態の店も多い。しばらくは、高級な服や家具を買いたい、高級レストランで食事をしたいなどという意欲はそがれ、ファッション業界に与える影響は大きいだろう。」

(3)「繊研新聞」(2001年7月23日付、1頁)

「コラム め・て・みみ」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。

「イッセイミヤケは、九月に開設するニューヨークのトライベッカ店に日本から販売職の人たちを研修派遣するという。ファッションビジネスの本場で実際に店頭に立つ。」

(4)「繊研新聞」(2001年7月19日付、2面)

「イッセイミヤケ 店頭重視の業務改革進む、『顧客本位』で基盤作り」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。

「今期は、九月にニューヨークのトライベッカに大型店を出店するなど新たな海外戦略も始動する。」

(5)「繊研新聞」(2001年12月4日付、1面)

「NY『ガルデ・ローブ』が新サービス ワードローブ管理を代行」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。

「整理整とんより買い物好きな人、自分のクローゼットに何があるのかわからなくなっている人に、うってつけのユニークなサービスが始まった。・・・顧客の家から日常的に着ない服やアクセサリーなどを預かり、・・・。ガルデ・ローブは預かったワードローブを、マンハッタンのトライベッカにある倉庫に保管する。」

(6)「繊研新聞」(2001年10月26日付、3面)

「イッセイ・ミヤケ NYに新店、トライベッカが開店」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。

「九月十一日の同時多発テロによる世界貿易センター倒壊によって、延期されていたイッセイ・ミヤケのダウンタウン、トライベッカのショップが、十九日オープンした。」

第4 当審の判断

本願商標は、「TRIBECA」と「トライベッカ」の文字よりなるところ、「TRIBECA」(トライベッカ)の語は、前項第3における証拠調べのとおり、米国 New York市 Manhattan区,Canal街とBroadwayとHudson河岸に囲まれた三角地帯を指す地区名称であり、同地区は1860年ないし90年代に建てられた倉庫街が、現在、流行の最先端をいくSoHo(ソーホー:ニューヨークのハウストン通りの南側一帯の地域を指す。)の芸術家たちのたまり場として、またおしゃれな高級レストランやブディク、ディスコ等のファションの地域となっていて、我が国の新聞、雑誌及び観光ツアー案内書においても「TRIBECA」(トライベッカ)地区について紹介する報道が多数されているところである。また、2001年10月、同地区に我が国においてはもとより、世界的にも著名なデザイナー「イッセイ・ミヤケ」が、「イッセイ・ミヤケのダウンタウン、トライベッカショップ」を開店させたことなどが報道されているところである。

加えて、「TRIBECA」(トライベッカ)地区についての紹介記事が、「ロンリープラネット『ニューヨーク』」((株)メディアファクトリー発行)、「ワールドガイド3『ニューヨーク00〜01』」(2000年2月1日(株)JTB発行)、「地球の歩き方’02’03『ニューヨーク』」(2002年6月21日(株)ダイヤモンド・ビック社発行)、「ダイム」(1996年12月19日号、1999年11月4日号、2000年8月号、(株)小学館発行)、「UNO」(1997年10月号(株)小学館発行)、「Hanako」(1998年9月9日号(株)マガジンハウス発行)、「週刊読売」(1999年6月13日号(株)読売新聞社発行)、「アエラ臨時増刊LIVE」(2001年10月22日(株)朝日新聞社発行)、「女性自身」(2001年10月22日号(株)集英社発行)、「『ベストツァーアメリカ』’03.10〜’04.4カタログ」(2003年8月((株)日本旅行作成)及び「ソーホー・トライベッカ地区に泊まろう」(’0.1.4〜’4.23カタログ(株)アールアンドシーツアーズ作成)などの雑誌等に掲載され、「TRIBECA」(トライベッカ)地区が観光スポット等として注目されているものといい得るところである。

してみれば、米国ニューヨークの「TRIBECA」(トライベッカ)地区は、商業地区、繁華街地区又は観光地として、我が国において一般に広く知られているものと認められるところであるから、「TRIBECA」と「トライベッカ」の文字よりなる本願商標を、その指定商品に使用しても、単に、商品の産地、販売地を表示したにすぎないものといわざるを得ない。

したがって、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たすものとはいえないから、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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