Trademark Appeal Case
立体商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第16577号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの立体的形状からなる構成よりなり、第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ用ジョイスティツク,電子計算機用ゲーム専用ジョイスティック」を指定商品として、平成9年4月1日に立体商標として登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、『家庭用テレビゲームおもちゃ用ジョイスティック,電子計算機用ゲーム専用ジョイスティック』を指定商品とするものであるところ、この商標登録出願に係る商標は、例えば、その構成中の左右に設置された2本のスティック及びその中央に配されたボタンによってゲームを操作するゲーム機のコントローラの一種で、所謂『テレビゲームおもちゃ用ジョイスティック』と称されるものを表したものと容易に認識されるものであることから、これをその指定商品に使用したときは、その商品の形状を表示するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記したとおり、多少図案化されているとしても、ゲームで操作するためのスティック、キー、ボタン状のスイッチ類等が描かれ、本願の指定商品である「家庭用テレビゲームおもちゃ用ジョイスティツク,電子計算機用ゲーム専用ジョイスティック」に特有の特徴、形状を顕著に有しており、一見して、「家庭用テレビゲームおもちゃ用ジョイスティツク,電子計算機用ゲーム専用ジョイスティック」の形状としての一形態を表現したものと容易に把握され、認識されるものとみるのが相当である。
そうすると、本願商標は、「家庭用テレビゲームおもちゃ用ジョイスティツク,電子計算機用ゲーム専用ジョイスティック」を表したにすぎないものといわなければならない。
してみると、本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品が本願商標で表された形状をしているものであると認識するに止まり、単に商品の形状を表示するにすぎないものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し登録することはできない。
なお、請求人は、審判請求書において「この出願の立体商標は、その性質上称呼は生じないが、市場においては、『Playstation』の欧文字の商標と共に使用されており、この出願の立体商標を見れば誰でも『Playstation』『プレイステーション』の称呼を導き出すと共に、『Playstation』『プレイステーション』の称呼を聞けば商品の形状、即ち、この出願の立体商標を直観することができるものである。特に、需要者が比較的若年層であることにより商品の形状に関心が高く、しかも、この種商品は実質的に任天堂株式会社の『Nintendo』、株式会社セガエンタープライゼズの『Sega Saturn』と請求人の『Playstation』の3種類であり、特に請求人の一人勝ちの現状においては、その商品の形状、即ち、この立体商標は出所表示機能を持つ著名な商標でもある。以上の通り、この出願の立体商標は指定商品につき請求人が使用した結果、少なくとも現時点では商標法第3条第2項の規定に該当するものである。」旨主張し、証拠方法として資料1ないし21を提出しているが、これら各資料によっては、本願商標のみが独立して自他商品の識別標識としての機能を有するに至ったという事実は、確認することができなかったものであるから、いまだ、自他商品の識別標識としての機能、すなわち特別顕著性を獲得するに至っていないものであるというのが相当である。
したがって、本願商標が、その指定商品に使用され、請求人(出願人)の業務に係るものとして、取引者、需要者間に広く認識されるに至っているとは認められないものであるから、本願商標が商標法第3条第2項に該当するものであるとする請求人の主張は、これを採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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