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Trademark Appeal Case

称呼の音韻の差異

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−20638(T2001−20638/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、欧文字で「Mobile Share」と標準文字で表してなり、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」及び第38類「移動体電話による通信,無線呼出し,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定商品及び指定役務として、平成12年6月26日に登録出願したものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして引用した登録商標は、次の(1)及び(2)に示すとおりである。

(1)登録第2625762号商標(以下「引用商標1」という。)は、平成3年8月30日に登録出願、「MOBILECHAIR」の欧文字を横書きしてなり、第11類「電気通信機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成6年2月28日に設定登録された。その後、同15年10月28日に商標権存続期間の更新登録、同15年11月19日に第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極」に指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続している。

(2)登録第4368030号商標(以下「引用商標2」という。)は、平成10年10月7日に登録出願、欧文字で「SHARE」と標準文字で表してなり、第9類「配電用又は制御用機械器具,回転整流機,調相機,電池,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電気自動車に搭載する蓄電池用充電器」、第12類「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機」、第39類「鉄道による輸送,車両による輸送,駐車場の提供,自動車の貸与,道路情報の提供,電気自動車を利用する公共システムによる輸送」及び第42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,運輸交通計画又は都市計画に関する研究・立案又は助言,電気自動車を利用する公共交通システムに関する研究・立案又は助言,宿泊施設の利用に関する情報の提供,飲食物の提供に関する情報の提供,気象情報の提供」を指定商品及び指定役務として、平成12年3月17日に設定登録され、現に有効に存続している。

3 当審の判断

先ず、本願商標と引用商標1との類否について検討するに、本願商標は、前記のとおり、欧文字で「Mobile Share」と標準文字で表してなるところ、「Mobile」及び「Share」の各文字は、前者が「移動体の、移動性の」、後者が「割り当て、分担」等の意味を有する語として、我が国で比較的多用され、馴染みのある親しまれた英単語であるうえ、1字程度の間隔を置いてバランス良く配されていることから、両文字は、軽重の差がなく把握、理解されるとみるのが相当である。

そうとすれば、本願商標は、特定の語義を有しない一連一体の造語と認められるから、書された文字に相応して「モバイルシェア」の称呼のみが生ずるものである。

他方、引用商標1は、「MOBILE」の文字と「椅子」を意味する平易な英単語「CHAIR」の文字を「MOBILECHAIR」と同書・同大・同間隔に表した一体不可分の構成よりなることから、その構成文字に相応して、「モバイルチェア」の称呼のみが生じ、かつ、特定の語義を有しない造語と認められる。

そこで、本願商標から生ずる「モバイルシェア」の称呼と引用商標1から生ずる「モバイルチェア」との称呼についてみるに、両者は共に6音構成で、5音目の「シェ」音と「チェ」音の差異があり他の配列構成音を同じにしている。

しかして、「シェ」音は、無声摩擦音(別掲1を参照)と母音「e」の音節であるのに対し、「チェ」音は、無声破擦音(別掲2を参照)と母音「e」の音節であるから、両者は調音方法が異なるうえ、「シェア」の音及び「チェア」の音は、比較的耳慣れた英単語で聴別し易いことと相俟って該差異音の称呼全体に与える影響は大きいものである。

してみれば、両商標をそれぞれ一連に称呼する場合には、語韻語調が異なり彼此相紛らわしい称呼上類似する商標とはいえない。

また、両商標の外観は、前記のとおり、「MOBILE」の文字を共通にするもののそれに続く「Share」の文字と「CHAIR」の文字との明らかな差異があることから、十分区別し得るものである。

更に、観念についても両商標は、造語と認められるから比較することができない。

してみれば、本願商標と引用商標1とは、その外観、称呼、観念のいずれの点からみても類似する商標とはいえない。

そして、他に、両商標が類似するという理由は発見できない。

次に、本願商標と引用商標2との類否についてみるに、引用商標2は、欧文字で「SHARE」と標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「シェア」(割り当て、分担)の称呼、観念が生ずること明らかである。

そこで、本願商標から生ずる称呼「モバイルシェア」と引用商標2から生ずる称呼「シェア」とを比較すると、両者は、「モバイル」の音の有無という顕著な差異があることから、それぞれ一連に称呼しても明らかに聴別できるものである。

また、両商標は、「MOBILE」の文字の有無に差異があるから、外観上容易に区別できるものである。

更に、観念についても、本願商標は、造語と認められるから引用商標2と比較することができない。

してみれば、本願商標と引用商標2とは、その外観、称呼、観念のいずれの点からみても類似する商標とはいえない。

そして、他に、両商標が類似するという理由は発見できない

したがって、本願商標と引用商標1及び2とは、いずれも類似する商標とはいえないから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は、妥当でなくその理由をもって拒絶すべきでない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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