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Trademark Appeal Case

不使用取消と使用の同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−30293(T2003−30293/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2643950号商標(以下「本件商標」という。)は、平成3年9月27日に登録出願、別掲に表示した構成よりなり、第30類「菓子」を指定商品として、平成6年4月28日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は、その指定商品「菓子」について、継続して3年以上日本国内において商標権者が使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

(2)答弁に対する弁駁

(ア)被請求人は、登録商標の使用説明書(1)において、商品カタログ1及び商品カタログ2を提示しているが、これには、本件商標は全く使用されていない。

僅かに、同説明書(1)の商品写真1と商品写真2に本件商標と類似の商標が使用された木箱の掛紙が提示されている。

しかしながら、本件商標と類似した商標を表示した掛紙がいつの時点で作成、使用されたか明確ではない。明白な証拠がなく、使用の実体が全くわからない。

したがって、本件商標が継続して3年以上使用されているか不明瞭である。

(イ)被請求人は、落雁「長生殿」、棹菓子「蓮根羹」について詳細に説明しているが、このような説明は不要なものと思料される。

あくまでも、本件商標が継続して3年以上使用されているか否かが肝要であり、このことが充分ではない。

(ウ)したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消されるべきである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、登録商標の使用説明書(1)、登録商標の使用説明書(2)及び第1号証を提出した。

(1)本件商標の使用状況(1)

本件商標は、登録商標の使用説明書(1)に示すとおり、落雁「長生殿」について、被請求人(商標権者)により現に使用されている。

本件商標は、商品写真1、商品写真2、商品写真8に示すとおり、「長生殿」を収納する木箱の掛紙において、行書体により「森八本舗」と縦書きに表示され、商品の包装に付して使用されている。なお、商品写真の商標は、本件商標の書体のみに変更を加えた同一の文字よりなるから、本件商標と社会通念上同一と認められる。

(2)本件商標の使用状況(2)

本件商標は、登録商標の使用説明書(2)に示すとおり、棹菓子「蓮根羹」について、被請求人により現に使用されている。

本件商標は、商品写真1、商品写真2に示すとおり、「蓮根羹」を包装する竹の皮模様のラップ上の掛紙において、楷書体により「森八本舗」と縦書きに表示され、商品の包装に付して使用されている。なお、商品写真1、商品写真2の商標は、本件商標の書体のみに変更を加えた同一の文字よりなるから、本件商標と社会通念上同一と認められる。ただし、商品写真1、商品写真2は、別件商願2002−5005の平成14年9月30日付意見書に添付の写真であって、その撮影日は、平成14年9月8日である。

(3)結び

以上のとおり、本件商標は、本件審判請求登録前3年以内に、その指定商品「菓子」について日本国内で使用されている。

4 当審の判断

(1)被請求人の提出に係る証拠によれば、次の事実が認められる。

(ア)登録商標の使用説明書(1)に添付された「平成十四年冬」「和菓子のご案内」「森八」と表示された商品カタログ1及び「平成十五年夏」「和菓子のご案内」「森八」と表示された商品カタログ2によれば、被請求人は、商品カタログの中に「長生殿」の文字を使用した菓子「落雁」を紹介し販売している。

(イ)登録商標の使用説明書(1)に添付された写真1、写真2及び写真8によれば、被請求人は、包装箱の掛紙の上部に「長生殿」の文字を縦書きし、その左下部に「加賀金沢」と「森八本舗」の文字を縦二行に書して使用してる。

(2)そこで、前記証拠につき検討すると、被請求人は、包装箱の掛紙の上部に「長生殿」の文字を縦書きし、その左下部に「加賀金沢」と「森八本舗」の文字を縦二行に書(文字を縦書き)して使用しているところ、「森八本舗」の文字は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められるものである。

しかして、確かに、被請求人が本件商標を使用する包装箱の掛紙には、その商品の製造販売日、商品名の記載はない。

しかしながら、包装箱の掛紙に書されている「長生殿」の文字は、平成十四年冬、平成十五年夏と記載されている商品カタログ1及び商品カタログ2で紹介し販売している「長生殿」と同じ文字を使用していることから、その包装箱に詰められた商品は、菓子「落雁」であると認められるものである。

(3)そうとすれば、被請求人(商標権者)は、本件商標を本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、社会通念上同一と認められる本件商標をその指定商品「菓子」中の「落雁」について、使用していたものというべきである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消すべきではない。

よって、結論のとおり審決する。

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