1 本願商標
本願商標は、「CELLAUTO」の欧文字を標準文字を用いて横書きしてなり、商品及び役務の区分第12類に属する願書に記載の商品を指定商品として平成12年12月4日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、「本願商標は、例えば、自動車等に関する業界の関係では、「cellmotor」及び「automobile,autocar,autobicycle」等の語頭部分の結合にて、「CELLAUTO」の欧文字で表してなると看取されるところ、本願商標全体よりは、「乗り物用セルモーター」等の意味合いを容易に把握させることから、その指定商品に使用した場合、「乗り物用セルモーターを搭載した商品」であるを強調したにすぎないと理解するに止まり、取引者(当業者)・需要者は、何人の業務に係る商品であるかを認識することができないものと認める。
したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、また、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨を認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1に述べた構成よりなるところ、同一の書体、同じ大きさで一連に書された態様で、外観上まとまりよく一体のものとして把握し得る構成よりなるものであり、これより生ずる「セルオート」の称呼も格別冗長とはいえず、無理なく一連に称呼し得るものであるから、かかる構成よりなる本願商標を、その指定商品に使用した場合には、これに接する取引者・需要者は、原審説示の如く「CELL」「AUTO」の語に分解し、各語に照応する商品の品質・用途を表す文字とを組み合わせたものとして理解するというよりは、むしろこれら構成文字全体をもって、特定の語義を持たない一種の造語よりなるものとして認識し、取引にあたるのが自然であると認められる。
そして、その構成文字を個々にとらえてみれば、「AUTO」は「automobile」の略記としての記述が一部の辞書等に掲載されていることは認められるが、「CELL」については、原審説示の意味合いでの事例は認められず、これらの語を結合させた場合に、「乗り物用セルモーター」の意を想起させるとはいい難いものであり、また、当審において職権をもって調査するも、本願商標の指定商品を扱う業界において、それぞれの語及びこれらを結合させた形態で、原審説示の如き意味合いで商品の内容などを表す標識として、取引上、普通に使用されている事実は発見出来なかった。
してみれば、本願商標は、特定の意味合いを有しない、一種の造語よりなるものであり、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであるというのが相当であるから、本願商標をその指定商品に使用しても、需要者が何人かの業務に係るものであるかを認識することができないとはいえないものである。
また、本願商標は、前記認定のとおり、造語と理解されるものであるから、商品に関して特定の品質を表示するものとはいえないものであって、その品質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するした原審の拒絶の理由は妥当でなく、その理由をもって本願を拒絶することはできない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。