1 本願商標
本願商標は、「エナジーリカー」の片仮名文字(標準文字)を表してなり、第32類「ビール,ビール風味の麦芽発泡酒」及び第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として、平成13年1月15に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶理由に引用した登録第4367558号商標(以下、『引用商標』という。)は、「VIRGIN HIーENERGY」の欧文字(標準文字)を表してなり、第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料,ビール製造用ホップエキス」を指定商品として、平成12年3月10日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、前項1に述べたとおり「エナジーリカー」の片仮名文字(標準文字)を表してなるものであるところ、その構成中「リカー」の文字は、コンサイスカタカナ語辞典第2版(2002年11月1日発行 株式会社三省堂)「リカー[liquor<ラ(液体)]」の項によれば「アルコール飲料,特にアルコール分の多い蒸留酒をさす。」との記載から、本願指定商品との関係においては、商品の品質を表示するにすぎず、自他商品の識別標識として機能しえない部分であることから、前半の「エナジー」の文字部分が独立して自他商品識別標識としての機能を果たすと認められ、「エナジー」の文字に相応して「エナジー」の称呼をも生ずるといえるものである。
他方、引用商標は、前項2で述べたとおり「VIRGIN HIーENERGY」の欧文字(標準文字)を、それぞれ同書、同大、同間隔で一連に表わしてなるところ、構成中の「ー」(ハイフン)は、語と語を結合させるために用いる記号と理解されることから、「VIRGIN」と「HIーENERGY」の欧文字が、区切りとして用いられる「スペース」によって分離する構成であると認識させるとみるのが相当である。
また、引用商標全体から生ずる称呼「バージンハイエナジー」もやや冗長であることを考慮するに、「VIRGIN」及び「HI−ENERGY」の欧文字がそれぞれ独立して自他商品識別標識として認識される場合もすくなくないというのが相当であり、そうとすると、引用商標は、全体から生ずる「バージンハイエナジー」の称呼のほか「VIRGIN」又は「HIーENERGY」の文字に相応して「バージン」又は「ハイエナジー」の称呼をも生ずるといわなければならない。
そこで、本願商標から生ずる「エナジー」の称呼と、引用商標から生ずる「バージンハイエナジー」、「バージン」及び「ハイエナジー」の各称呼を比較するに、これらは構成音数において差異があり、明確に区別し得るものであって、また、観念上も、それぞれ特定の観念を生じないことから、本願商標と引用商標を比較することはできない。
そうすると、本願商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、類似する商標ということはできない。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。