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Trademark Appeal Case

HP革命の称呼と要部認定

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90493(T2003−90493/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4673995号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4673995号商標(以下「本件商標」という。)は、「HP革命」の文字を標準文字により表してなり、平成14年8月15日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として平成15年5月23日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4380494号商標(以下「引用商標1」という。)は、「HP」の文字を横書きしてなり、平成3年10月31日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成12年4月28日に設定登録されたものである。同じく、登録第3297528号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成4年9月28日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務とし、特例商標として平成9年4月25日に設定登録されたものである。同じく、登録第4559968号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成12年2月25日に登録出願、第2類、第9類、第16類、第35類、第37類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として平成14年4月12日に設定登録されたものである。同じく、登録第4016570号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成4年9月28日に登録出願、第37類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として平成9年6月20日に設定登録されたものである。同じく、登録第3363492号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成4年9月28日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として平成9年11月28日に設定登録されたものである。同じく、登録第4380493号商標(以下「引用商標6」という。)は、「HP」の文字を横書きしてなり、平成3年10月31日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成12年4月28日に設定登録されたものである。

3 登録異議申立ての理由

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、引用商標1ないし3に類似し、その指定商品と同一又は類似の商品に使用するものである。

(2)商標法第4条第1項第10号について

本件商標は、申立人の商標として広く一般に知られている引用商標1ないし3に類似し、その商品と同一又は類似の商品に使用するものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

引用商標1ないし6は申立人の商標として広く一般に知られているから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

(4)商標法第4条第1項第7号について

本件商標は、著名商標にフリーライドするものであり、公序良俗に反するものである。

(5)まとめ

以上の理由により、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第7号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用商標1ないし6との類否について検討するに、本件商標は、その構成中の「HP」の文字が、指定役務との関係からしてインターネットの「ホームページ」(WWWで提供される情報の表紙となるページ)の略称として認識されるものであり、「革命」の文字と結合することにより、全体として「インターネットのホームページにおける革命」の如き意味合いを暗示せしめ、一連一体のものとして看取されるものというべきである。このことは、例えば、インターネットのホームページの一つである「http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Bay/1100/RING/」において、「HP革命」との表題下に「名前はおおげさですがみんなのHPに革命を起こしたい・・・」と記述されていることからも首肯し得るものである。

そうすると、本件商標は、全体として「エイチピーカクメイ」の称呼のみを生じ、「HPの革命」の如き意味合いを暗示させることはあるとしても、単なる「エイチピー」の称呼は生じないというべきである。

してみれば、本件商標は、「HP」の部分が要部であるとして、これより「エイチピー」の称呼を生ずることを前提に、本件商標と各引用商標とが称呼上類似するものであるとする申立人の主張は理由がないことになる。

また、本件商標と各引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上、判然と区別し得る差異を有しており、観念においても紛れるおそれはない。

したがって、本件商標と各引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならないから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(2)商標法第4条第1項第10号について

仮に、引用商標1ないし3が申立人の業務に係る商品又は役務を表示する商標として需要者間に広く認識されているとしても、また、その商品又は役務が本件商標の指定役務と類似するとしても、上記(1)のとおり、本件商標と各引用商標とが類似しないものである以上、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当するものではない。

(3)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、引用商標1ないし6が申立人の商品・役務を表示するものとして本件商標の登録出願時には著名になっていたとして甲第8号証ないし甲第25号証を提出しているので、各甲号証についてみるに、甲第8号証及び甲第9号証は会社概要であり、甲第10号証は新聞、雑誌における広告例であるが、これらの新聞、雑誌はすべて本件商標の登録出願後に発行されたものである。甲第11号証は新聞雑誌記事検索結果であり、その中には本件商標の登録出願前のものと思しきものもあるものの、その具体的内容は、必ずしも明らかでない。甲第12号証は外国における登録例にすぎない。甲第13号証ないし甲第24号証は「IT革命」、「ネット革命」等の使用例であり、しかも、甲第13号証及び甲第14号証並びに甲第17号証は本件商標の登録出願後のものであり、甲第19号証は発行時期が不明である。甲第25号証は単なる「○○革命児」の使用例であり、その作成時期は不明である。

そうすると、これら提出された証拠のみによって直ちに、各引用商標が本件商標の登録出願時に我が国において需要者間に広く認識されていたものとすることはできない。

加えるに、本件商標と引用商標1ないし6とは、上記(1)のとおり、類似しないものであって、別異の商標というべきである。

以上を総合すると、本件商標をその指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者が各引用商標を連想・想起するようなことはなく、該役務が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く役務の出所について混同を生ずるおそれはないというのが相当であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(4)商標法第4条第1項第7号について

上記(1)及び(3)のとおり、本件商標と各引用商標とは類似しない別異の商標であって、本件商標の登録出願時における各引用商標の周知性も認められないことからすれば、本件商標が各引用商標の著名性に只乗りするものということはできないし、各引用商標の価値を希釈化するものでもなく、公正な競業秩序を乱したり、国際信義に反するものでもないというべきであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当するものではない。

(5)まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第7号のいずれの規定にも該当するものではないから、その登録を維持すべきものである。

よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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