Trademark Appeal Case
著名商標への付加と類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90513(T2003−90513/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4677307号商標(以下「本件商標」という。)は、平成14年9月12日に登録出願され、「TARZANGIRL」の欧文字と「ターザンガール」の片仮名文字とを二段に併記してなり、第9類「スロットマシン,業務用テレビゲーム機,家庭用テレビゲームおもちゃ,家庭用テレビゲームおもちゃ用のプログラム(携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを含む。)を記憶させた電子回路・光ディスク・磁気テープ・磁気ディスク・磁気カード・光磁気ディスク・CD−ROM・ROMカートリッジ及びDVD,電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,レコード,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」、第28類「遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。),遊戯用器具,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ(携帯用液晶画面ゲームおもちゃに接続して用いられる専用イヤホン,その他の付属品を含む。),その他のおもちゃ,人形」を指定商品として、同15年5月30日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、理由の要旨以下のように申し立て、証拠方法として甲第1号証ないし甲第17号証を提出した。
(1)本件商標は、申立人の所有に係る以下の登録商標と類似の商標であり、かつ、両者の指定商品は同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
昭和24年10月15日に登録出願され、「TARZAN」の欧文字を横書きしてなり、第65類「玩具及び運動遊戯具」を指定商品として、同26年3月14日に設定登録、その後、指定商品については、平成13年3月21日に商標登録原簿に記載のとおりの商品に書換登録されている登録第397487号商標、
昭和39年7月23日に登録出願され、「TARZAN」の欧文字を横書きしてなり、第26類「印刷物、書画、彫刻、写真、ただし、この商標が特定の著作物の表題(題号)として使用される場合を除く」を指定商品として、同41年4月26日に設定登録されている登録第704840号商標、
昭和39年7月23日に登録出願され、「ターザン」の片仮名文字を横書きしてなり、第26類「印刷物、書画、彫刻、写真、ただし、この商標が特定の著作物の表題(題号)として使用される場合を除く」を指定商品として、同41年8月27日に設定登録されている登録第718095号商標、
昭和49年3月27日に登録出願され、「TARZAN」の欧文字を横書きしてなり、第24類「おもちゃ、人形、娯楽用具」を指定商品として、同57年7月30日に設定登録、その後、指定商品については、平成15年2月5日に、商標登録原簿に記載のとおりの商品に書換登録されている登録第1524723号商標、
昭和49年3月27日に登録出願され、「ターザン」の片仮名文字を横書きしてなり、第24類「おもちゃ、人形、娯楽用具」を指定商品として、同57年7月30日に設定登録、その後、指定商品については、平成15年3月5日に、商標登録原簿に記載のとおりの商品に書換登録されている登録第1524724号商標、
昭和58年2月3日に登録出願され、「TARZAN」の欧文字を横書きしてなり、第11類「コンピューター用ビデオゲームプログラムを記憶させた磁気テープ、磁気ディスク、電子回路、携帯用ステレオレコーダー、その他本類に属する商品」を指定商品として、同61年4月23日に設定登録されている登録第1855201号商標
以下これらをまとめて「引用各商標」という。
(2)引用各商標は、申立人の業務に係る商品「録画済みビデオディスク・ビデオテープ・DVD、レコード、おもちゃ、人形、テレビゲーム」等を表示するものとして、本件商標の出願前より需要者の間に広く認識されるに至っているものである。
また、本件商標と引用各商標は類似する商標であり、かつ、本件商標と引用各商標の指定商品は同一又は類似するものであるから、本件商標が指定商品について使用された場合、申立人若しくは申立人と関係のある者の業務に係る商品と出所混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。
(3)本件商標は、申立人の著名商標「TARZAN/ターザン」に類似するものであり、かつ、著名商標である「TARZAN/ターザン」の出所表示機能を希釈化させるおそれがある点において、不正の目的をもって使用するものである。
また、このような著名商標を、その作者と無関係な者が商標権を得て使用することは、公秩良俗に反する行為である。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第19号及び同第7号に該当する。
3.当審の判断
(1)本件商標は、前記したとおりの構成よりなるところ、「TARZANGIRL」の欧文字と「ターザンガール」の片仮名文字とは、それぞれに同書・同大・等間隔にまとまりよく構成されており、これより生ずると認められる「ターザンガール」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、本件商標を構成する「TARZANGIRL」と「ターザンガール」の文字は、特定の観念を生じ得ない一種の造語と判断するのが相当である。
そうとすれば、本件商標より生ずる称呼は「ターザンガール」のみであると認められる。
他方、引用各商標は、いずれも「TARZAN」又は「ターザン」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「ターザン」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、本件商標より生ずる「ターザンガール」の称呼と、引用各商標より生ずる「ターザン」の称呼とを比較するに、両者は5音と3音という音構成の差異に加えて、後半部における「ガール」の音の有無の明確な差異を有するものであるから、両者は称呼上区別し得るものである。
次に、本件商標が特定の観念を生じ得ない一種の造語と判断されること前記したとおりであるから、両者は観念上比較し得ないものであり、また、それぞれの構成よりみて外観上区別し得るものである。
してみれば、本件商標と引用各商標は、その称呼、観念及び外観のいずれからしても十分に区別し得る商標であるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。
(2)申立人が、「TARZAN/ターザン」の著名性を証する証拠資料として提出した甲第9号証ないし甲第17号証によっては、商標「TARZAN/ターザン」が、申立人の業務に係る商品「録画済みビデオディスク・ビデオテープ・DVD、レコード、おもちゃ、人形、テレビゲーム」等を表示するものとして、本件商標の出願前より需要者の間に広く認識されるに至っているものと認めるに足らない。
そして、本件商標と引用各商標が、その称呼、観念及び外観のいずれからしても十分に区別し得る商標であること前記のとおりであるから、本件商標を指定商品に使用した場合、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものではない。
(3)申立人の提出に係る証拠よりは、商標権者が本件商標を採択、使用する行為に不正の目的があったとは認められず、また、本件商標はその構成自体が矯激、卑猥、差別的な印象を与えるような文字又は図形からなるものでなく、さらに、本件商標を指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものとすべき事実は認められない。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第19号及び同第7号に違反して登録されたものではない。
(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号、同第15号、同第19号及び同第7号のいずれにも違反して登録されたものではない。
よって、本件商標は商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。