sokuhyo

Trademark Appeal Case

複合商標中の著名略称の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90483(T2003−90483/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4669946号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4669946号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成14年4月10日に登録出願、第5類、第42類及び第44類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成15年5月9日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)

(1)商標「GE」(以下「引用商標」という。)は、世界的に有名な企業である登録異議申立人(以下「申立人」という。)の略称として使用され、きわめて著名なものとなっている。

本件商標は、他人の名称(商号)の著名な略称を含む商標であって、当該他人の承諾を得ずして出願されたものであるから、商標法第4条第1項第8号に該当する。

(2)本件商標は、国際的に著名な申立人の信用を不当に利用しようとするものであり、正当な商慣習及び国際信義に反するものであるから、商標法第4条第1項第7号及び第19号に該当する。

(3)申立人は、1892年の設立から、家電製品や照明器具のみならず、医療機械器具や薬品に使用するプラスチック等々の商品の製造販売、役務の提供に業務範囲を拡大・多角化してきている。このような状況において、「GE」の文字を顕著に含む本件商標が、商標権者により、その指定商品・役務に使用されれば、その商品・役務は、申立人及びその関連会社の提供によるものと、商品及び役務の出所について誤認・混同を生じさせるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、別掲のとおり、黒塗りの四角形内に白抜きのカプセル状の図形を表し、そのカプセル上部に黒塗りの円形内に白抜きで「t」と思しき文字を配した図形と同じく下部に普通に用いられる書体による「GE」の文字とを表した構成よりなるものである。

そして、ローマ文字の1字又は2字が商品の記号、符号として類型的に普通に使用されている取引の実情に照らせば、「GE」の文字部分は、自他商品の識別力がないか、極めて弱いものとすべきであって、これのみが独立して自他商品の識別標識として認識されるものとはいい難いから、本件商標は、各構成要素の結合により、これらの全体をもって一体不可分の構成よりなるものと認識し把握されるとみるのが自然である。

また、引用商標が本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る総合電機製品等の分野において取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められるとしても、申立人の提出に係る証拠によっては、本件商標の指定商品及び指定役務を取り扱う分野までこれが広く認識されていたとは認め難いものである。

してみれば、本件商標は、これをその指定商品及び指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者が「GE」の文字部分より申立人を想起し、あるいは、該商品又は役務が申立人又は申立人と何らかの関係のある者の業務に係るものであるかのように、商品又は役務の出所について混同を生ずるおそれがあるものとはいい得ない。

そうすると、本件商標は、その構成中の「GE」の文字をもって申立人の略称を表示したものと認識し把握されることはないものといわざるを得ず、他人の著名な略称を含む商標に該当するものとも認められない。

しかして、本件商標の採択使用の意図が引用商標の顧客吸引力を不当に利用するものとは認められないものであり、本件商標の使用が正当な商慣習及び国際信義に反するものではない。さらに、商標権者が本件商標を不正の目的をもって使用するものとも認められない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、第8号、第15号及び第19号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。