Trademark Appeal Case
スピレントとスプリントの称呼類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90115(T2003−90115/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4626489号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成12年6月23日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年12月6日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、以下(a)、(b)に示した登録商標(両登録商標をまとめて、以下「引用商標」という。)と「スピレント」と「スプリント」の称呼において類似するものであり、その指定商品も同一又は類似のものである。
また、引用商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の商標として需要者等に広く認識されており、申立人のハウスマークでもあることから、本件商標がその指定商品に使用された場合には、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
[引用商標]
(a)「SPRINT」の文字を横書きしてなり、平成2年8月22日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同7年1月31日に設定登録された登録第2702412号商標
(b)「スプリント」の文字を横書きしてなり、平成3年9月25日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同7年7月31日に設定登録された登録第2709087号商標
3 当審の判断
(1)本件商標は、別掲のとおり、「SPIRENT」の文字とその上部に図形を配してなるものであるところ、本件商標を称呼する場合は、その構成中の図形部分は、特定の称呼、観念が生じないところから、図形部分に比べて称呼しやすい文字部分を捉えて商品の取引に当たる場合が多いとみるのが相当である。
そうすると、本件商標は、その構成中の「SPIRENT」の文字部分に相応して、「スパイレント」若しくは「スピレント」の称呼を生ずるものと認められる。
これに対し、引用商標は、「SPRINT」の文字又は「スプリント」の文字よりなるものであるから、これらの文字に相応して、「スプリント」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「スパイレント」又は「スピレント」の称呼と引用商標より生ずる「スプリント」の称呼とを比較すると、これらの称呼は、第1音の「ス」の音と末尾から2音の「ント」の音が同じであるものの、これらの音を除く第2音以下の「パイレ」又は「ピレ」と「プリ」の音の差異を有するものである。
してみると、冗長とはいい難い音構成よりなる両称呼にあって、上記差異音が両称呼全体の語調、語感に与える影響は、決して小さいものということはできないから、「スパイレント」又は「スピレント」の称呼と「スプリント」の称呼をそれぞれ全体として称呼した場合、互いに聞き誤られるおそれはないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、引用商標と称呼において類似するものとは認められない。
また、本件商標は、その構成中の「SPIRENT」の文字部分は、特定の語義を有しない造語であり、構成全体としても、特定の観念を生じないものであるのに対し、引用商標は、「短距離競走」の観念を想起させるものであるから、両商標は、観念上相紛れるおそれはないばかりでなく、それぞれ前記した構成よりみて外観上明らかに区別し得るものである。
してみれば、本件商標と引用商標は、称呼、観念及び外観のいずれの点においても非類似の商標といわなければならない。
(2)引用商標が申立人の事業に係る通信機器及び通信サービスを表示するものとして、本件商標の登録出願前よりその需要者に広く認識されているとしても、前記(1)で認定したとおり、本件商標は、構成全体として特定の観念を想起させない商標であるのに対し、引用商標からは、直ちに「短距離競走」の観念を想起させるといえるから、その観念上の差異に加え、両商標は、外観上も大きく異なるものであるから、本件商標に接する需要者が引用商標を直ちに想起、連想するものと認めることはできない。
そうすると、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、申立人又は申立人と何らかの関係のある者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
他に、本件商標が、申立人の業務に係る商品又は役務と混同を生じさせるおそれがある商標とみるべき格別の事情は見出せない。
(3)以上のとおりであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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